毎年5月に開いてきた「女声合唱団風」コンサートはいろんな人に裏方でお世話になってきた。
恵子ちゃんのご主人には数年前からステージマネージャーとして、当日の舞台演出や本番の進行などをすべて担って頂いていた。彼は大学のグリークラブで歌っていた人だから、コーラスのステージを熟知していて、進行表などの書類はプロはだしの作成だし、ステージでの立ち位置などのバランスも客席から的確に指示してくれたりして、私たちが本番の日のリハーサルから本番終了まで歌うことに集中できる、全幅の信頼を傾けることができた方だった。
そして、団員の息子さんや娘さんにも大いに活躍してもらった。
舞台袖の影でのアナウンス、受付でのそれぞれの担当などで第1回からずっとお手伝い頂いてきた。
この人たちを「風の子」と呼んで私たちは頼りにしてきた。
初めの頃は独身だった「風の子」もOBとして子連れで来てくれていた人もいた。
今回のホールのロビーでは「風の子」の数人が、私たちの歩みの歴史とも言えるチラシやプログラム、写真などを展示してくれて来場者の皆さんに見て頂いた。
プログラム等は全部お客さんに持ち帰って頂いたようだ。
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ロビーでのことは当日の打ち上げでステマネの恵子ちゃんのご主人Kさんから初めて伺い、そんな小粋な企画までしてくれたことを、嬉しさと少しだけ切なさの交錯する気持ちで聞いていた。
Kさんはまた、代表の由起子さんのご主人が第1回から保存して下さっていた写真をもとに「風の想い出」という小冊子も作って打ち上げの時に配って下さった。
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「10回目」が終わったら止めようと先生がおっしゃったコンサートは、16回目もこれまでの本番と変わりなく淡々と終えた。
来年はもうないことをこれから少しずつ実感していくのだろう。