cobady的創作生活

オリジナルで製作したテディベア(ぬいぐるみ)と
教室で誕生した生徒さんの作品をご紹介しています。

サボテンの花

2009-08-16 14:41:27 | ある日の出来事
実家に20年ほど前から「花盛丸」というエキノプシス属のサボテンがいる。

固く鋭く長いトゲを持ったサボテンで、正直かわいいヤツらではないのだけど、

このサボテン達、どうも私にはただの植物とは思えない。

彼ら(彼女ら?)は次々と小さな子供を産み、

それをちぎって土に植えるとそこからまた次の世代の子供が産まれてくる。

あまりにもどんどん増えていくのでほとんどの子供は母が捨ててしまってるらしいけど・・・(汗)

彼らは1年に2回、数時間だけ大きな白い花を咲かせる。

これが本当にすごい!!

蕾がついたと思ったら数日もしないうちに20cmほどの長さに伸び、

見ている間にねじれた蕾がほどけ、直径10cmほどの花が見事に開いていくのだ。

強い甘い香りを放つ儚くも力強い花。。。


別の場所にいても、彼らは必ず同じ日の同じ時間に花を咲かせる。

親子だから同調しているのか、気候によるものなのか、

それとも何かシグナルみたいなものがあるのか、それは分からないけど。

そしてそのタイミングは何故か私が実家に帰るタイミングとぴったり重なる。

私が実家にいる時間は1年にせいぜい120時間。

1年に6時間ほど花を咲かせる彼らと私が出逢う確率は気が遠くなるほど低いはずなのに。

多分私は、彼らのチカラに引き寄せられて彼らに逢いに行くのだ。

彼らが命の輝きを見せつけるその瞬間のために。


昨日、友達と逢った帰りに実家に寄ると、ちょうど「その時」だった。

実家に着いた時は蕾だったのだけど、帰る頃には大きく花が開いた。

夏の夜の青い空気にぽっかり浮かんだ白い花。

そこに漂う甘い甘い香り。

生きとし生けるものの引力の奇跡。

コメント (5)
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