cobady的創作生活

オリジナルで製作したテディベア(ぬいぐるみ)と
教室で誕生した生徒さんの作品をご紹介しています。

出産のこと その3

2010-09-02 13:18:28 | ベビー
出産前日。

検診の帰り、近所のショッピングモールで母と妹と待ち合わせてランチへ。

突然、懐かしき生理痛とそっくりの痛みを子宮に感じる。

おおっ!!これはもしや・・・来たかな!?

トイレに行ってみると「おしるし」(出血)が。 まさに生理の時のような感じ。

これは今日か明日には絶対生まれるな、と思ったので、家に帰って色々と用事を済ませる。

部屋を片付け、冷蔵庫の食材を調理できるものは調理し、野菜は茹でて冷凍。

その間にも生理痛のような痛みは繰り返され、少しずつ強くなってくる。

が、まだかつてのひどい生理痛ほどの痛みではない。

時間を計ってみると、ちょうど10分間隔で痛みが来ている。

この痛みではまだだろうと思いつつ、一応病院に電話して指示を仰ぐと、

「我慢できないくらい痛くなるまでは家にいていい」とのこと。

夕飯を食べたりお風呂に入ったりしながら、その時を待つ。

8時半ごろ、ぐんと強い痛みがやってきて、その後温かい水がたくさん出たような感覚が。

トイレに行って確かめてみると、どうやら破水した模様。

すぐに入院バッグを持って病院へ向かった。

お父ちゃんに飲み物を買ってきてもらって、そのまま入院。

でもまだ子宮口の開きは指一本分。

LDRに入った頃にはだいたい7分ぐらいの間隔でそれなりに強い痛みがくるようになっていた。

アロマをたいてもらったり、音楽をかけてもらったりしてリラックス。

腰をさすると楽だと言うけど、私の場合、お願いだから痛い間は触らないで!!という感じ。

陣痛ってずっと痛いわけではなく、痛みの波と波の間はごくごく普通・・・と言うより気持ちいい。

横で心配そうに汗をふいてくれたり飲み物を渡してくれるお父ちゃんを見ると不思議なくらい安心できた。

実はこの前夜も前駆陣痛でほとんど眠れていなかったので、だんだん意識が朦朧とする。

そうなると身体が陣痛に耐えることを拒否するのか、陣痛が弱まる。

そんなこんなでよくわからないけれど、多分朝??

一向に子宮口が開かないので、陣痛促進剤を少しずつ入れることになる。

この時についてくれた助産師さんが本当に素敵な方で、こんなに安心して誰かに身を任せたのは初めてかもしれない。

少しずつ強くなり、間隔が狭まってくる痛みの間、ひたすらゆっくりと息を吐く。

助産師さんの「長くふ~~~っ。上手です。」という声に励まされ、私は数を数える。

長く吐いて、それから吸って、1回。 もう一度吐いて、吸って、2回・・・。

痛みの波がきている間、数を数え続ける。

3、4回目の波が一番苦しく、後はすこしずつ遠のいていく。

ものすごく痛くて苦しかったはずなんだけど、そこは海の中のようで、私は波になっていた。

なかなか開いてくれなかった子宮口は、ようやく4cm。(まだ4cm!?)

ちょっと気持ちが萎えそうになる。

でもその時、赤ちゃんがず~っと下まで降りてきてくれて、子宮口を押し開けてくれた。

そうして4cmだったのがあっという間に10cm。

赤ちゃん、ありがとう!!来た!!ついに分娩!!

いきまなくても呼吸だけで生まれるかも、と助産師さんに言ってもらえて勇気100倍。

ところが・・・

突然赤ちゃんの心音が弱まってきてしまう。

ごめん!! 頑張り過ぎたね。 しんどかったよね。

急遽先生を呼んで、急いで吸引分娩をすることになる。

一気に部屋に人が増え、皆手際よく準備を始める。

そして。。。

陣痛の波にタイミングを合わせ、思いっきりいきみ、同時に吸引してもらう。

頭が出たよ!と声が聞こえる。

次の瞬間、ずるずるっと赤ちゃんが出てくるのが見えた。

ああ。なんて・・・なんて・・・

なんて言ったらいいのかわからないけど、それは本当に光り輝くような、恍惚の瞬間だった。

赤ちゃんはタオルで少し拭いてもらって、私の胸にのせられた。

その温かい身体を抱きながら、「えらかったね。頑張ったね。ありがとうね。」と声をかける。

私は痛みに耐える以外、何にもしてあげられなかった。

あとのことは助産師さんやお父ちゃん、先生、そして何よりも赤ちゃんが全部頑張ってくれた。

みんなの力が合わさって、その瞬間が訪れた。

それはもう、本当に素晴らしい体験だった。

生きててよかった。 女でよかった。



そうやって私はあなたに逢えた。



退院の日。

レースがやり過ぎな感じでかなり笑けるのですが、自作の服と帽子を着せてあげました。

輝かしいあなたの物語が始まったんだね。

おめでとう。
コメント (15)
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