
ルルルーはカンタン(←虫の名前)じゃないか~と我家の虫博士が言う。
少し夏が傾きはじめるこの頃は毎年センチメンタルな気分になる。ちょっぴり遊び足りないような、やり残したことが胸に引っかかっているような。
近年の夏は悪者のように言われることが多いけれど、私はギラギラ燃え上がる元気な夏が大好きだ。
とは言え、日中は殆ど建物の中。
ギラギラの太陽は子供の頃のめいっぱい遊んだ夏休みの記憶だ~記憶への憧憬が知らず知らずに肋骨の隙間から染み出しては暗く涼しい建物の中で焼け付くような夏に恋い焦がれている。
滑稽だが、大人はみんなそんなものかもしれない。
良い夏のあとには良い秋がくる、そう簡単に言い放つのも大人の証拠だ。
静かなルルルゥーの単旋律がカッターナイフのように冷たく冷ややかに私の身を通り抜ける。
こころつぶ