りゅういちの心象風景現像所

これでもきままな日記のつもり

 通り道 

2010-10-07 12:38:45 | 秀 春 作 品
秀春氏の言う「二重写しの景色」とは、きっと星の王子様のラストに近いようなことをいうんじゃないか?ってぼんやり考えていました。

       

ça c'est, pour moi, le plus beau et le plus trite paysage du monde.

     

サン=テグジュペリによるエピローグは、ほとんど遺書のような空気を持っているので、読む側としての僕は、打ちのめされる以外のことを想像することが難しいのですが、秀春氏の「白いねずみ」たちはどうか?というと、あんまりに寡黙なので、実は僕らに寄り添っているのに、こちらはそれに気付かないかもしれない。。。というほどに微かなサインしか与えてくれません。
では、こちら側に関心なく、ただすり抜けるだけか?というとそうではないらしい。。。

     

白いねずみの物語を知ると、そこにいるはずの姿はたとえ見えなくても、気配を感じることができるようになる。。。気付きを顕在化させることが「白いねずみ」の役割なのだとすると、ときにおどけているように見えるねずたちには崇高な使命が課されているのかもしれません。
目に見えないことを見えるようにするためにあらわれる。。。それって、やっぱり芸術家の仕事だなぁ。




しろいねずみの話
白い森と白いねずみと



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