倒産回避コンサルタントからの救命ロープ

倒産回避コンサルタント・中逵努のブログです。
恩師村松謙一弁護士ご本人のブログではないことを予めご了解ください。

中小零細企業再建への両輪

2006年04月06日 | 企業再建について
倒産回避・企業再生案件に携わる中で、業種・規模
が違えど、経営不振を招くことになった原因として
二つの要因が共通して見受けられる。それは
①資金繰り管理 と ②損益管理 がほとんど
的確に行われていないことである。
真の会社再建・再生のためには、この両輪を
正確に実施することが不可欠となる。

①資金繰り管理
経営危機に陥った企業から相談・依頼を受けた時に
まず最初に行うのが資金繰りの確認である。
企業の血液ともいえるお金の流れを正確に把握
して、今後の資金繰りを維持するための止血を図る
作業である。

相談・依頼を受ける企業のみならず、ほとんどの
中小零細企業の資金繰りの現状は、例えて言えば
足元だけを照らす懐中電灯を持って、暗闇を歩く
ような資金繰りではないでしょうか。少なくとも
3~6ヶ月後の資金繰り状況が予測できなければ
突然のアクシデント(取引先の倒産や売掛金の
回収遅延)に対して、目先の対処・問題先送りでしか
対応できず、どんどん傷口が広がってしまうような
対処療法に結果的にならざるを得ない。

そのような状況になってしまってからでは、普段の
金融機関からの資金調達は難しくなってしまい
利率の高い先からの調達で凌ぐしか無くなってしまい
急速に資金繰りが悪化してしまい、倒産への坂道を
転げ落ちる結果になってしまう。

目先を凌ぐのような管理ではなく、最低3~6ヶ月の
資金繰りが予測できる資金繰り管理が中小零細企業に
とって会社を守るためには絶対に必要なのです。

②本業の損益管理
倒産回避・企業再生で資金繰り管理と双璧を成すのが
損益管理です。簡単に言えば、いくら儲けた・損したの
把握です。目先の資金繰りに追われ、来月の手形を
落とすために必要な資金を確保するための営業活動
ではなく、単月ごとの儲け・損失を予想・把握する
ことで、徒労に終わることのない地に足のついた
経営が実現するのです。

①資金繰り管理のためには月次資金繰り予定表
②本業の損益管理のためには月次決算予定表

この2つの予定表を作成して、初めて正確な経営
状況が把握できるのです。例えて言えば、視界ゼロの
雲の中を飛行機が飛ぶためには、このふたつの
メーターがなくては安全な運行ができないようなもの
です。

具体的なフォーマットが必要な方は、会社名・住所・
電話番号・担当者名を明記の上、下記メールアドレス
までご請求いただければ、ご説明させていただきます。
この2つのメーターを導入するだけで、会社経営が
劇的に変わることは多くの担当先で実証済みです。
  
メールアドレス t.nakatsuji@funai-zc.co.jp


この2つのメーターはあくまで、会社を生き返らせる
ためのスタートにすぎません。もちろんこのスタートを
切れるだけでも倒産回避可能性は一気に高まるのは
間違いありません。しかしターンアラウンドマネージャー
として是非皆さんにお伝えしたいのは、そこから
先の話なのです。2つのメーターを完全に装備して
からが、本当の事業再生の始まりであり、中小企業・
零細企業の抱えた本質的な問題点にメスを入れる
ことで、組織に活力がよみがえり、社員の皆さんが
生き生きと働く職場へと生まれ変わるのです。
そのキーワードは「仕組み作り」です。

「仕組み作り」については別コラムで書かせていただき
ます。
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