書く仕事

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内心の忸怩たるもの

2008年01月04日 21時16分52秒 | 日記
大学の先生をやってると,いい面もありますが,困ることもあります.
その最たるものは,「まじめな人」だと,勝手に思われること.

こっちは冗談も言うし,小島よしおの真似だってする,変なおやじなんです.

だから,初対面の人でなくても,話の流れでこちらが駄洒落を言ったりすると,
「えっ...」という感じで思い切り寒い空気が吹き込んでくる.

哀しいです.

まじめなだけの人間なんて面白くもなんとも無いじゃないですかあ!
駄洒落だって言わせてほしいですよ.

なんてことを考えながら,「ほぼ日刊イトイ新聞」を見ていたら,面白い対談を見つけました.
イトイ編集長とタモリさんの対談なんですが,そこに私の心の琴線をかき鳴らすひと言がありました.
タモリさんは,幼稚園児のときに既に人の偽善について見抜いていたという話のくだりなんですが,
タモリ「ちゃんとしたことに対する嫌悪感があるのかもしれませんね」
イトイ「ちゃんとしてるように見えることって、ほんとうは怪しいじゃないかってことでしょ?」
ピンポーン!!!
このやり取り.
まさに至言.

「ちゃんとしたこと」こそが胡散臭いのです.
一見まじめ&正論,しかし,そこには人間らしさのかけらもなく,単なる論理で相手を追い込もうとする,いわばいじめにも通じる論理が感じられる.

対談の中で,語られた例としては,人前で自己紹介するときに,
「えー、ワタクシ、本日のクラス会に来るとき、
 3つのことを考えて来ました」とか,いう出だしで話し始める人いますよね.
胡散臭くないですか?
それに対するイトイ編集長のコメントがおかしい!
イトイ「そこんちには、あんまり婿入りしたくないなぁという感じですね(笑)。 」

ですよね.ははは.

私に言わせれば,「おい,じゃあ家を出る時に,今日は3つで行こうと決めてたんじゃねえのかい?」
と言いたくなります.

新聞なんか読んでも,そういう印象の記事ばかり.
違うだろ!と突っ込みたくなります.
例えば,地元のK新聞に,例の新テロ対策特措法で,海上自衛隊の給油の対象を,対テロ活動の船舶に限定することを,米国が拒否しているという記事が出ています.
民主党の皆さんが喜んで飛びつきそうな内容ですね.
でも,記事のスタンスは『米国が強硬な態度を取っている』という政治的な内容に終始し,「実際問題として,給油の対象を限定できるか否か」について,現実的な観点での論評は一切なされていません.
考えて見てください.仮に対テロに限定して,ある駆逐艦が給油を受けてしまうと,その駆逐艦はその後,その燃料がなくなるまで,イラクやその他の作戦に繰り入れることができなくなるわけですよ.
もし,インドネシアやキューバで緊急事態が起こっても,その駆逐艦はインド洋からは動けないわけですよ.
そんなことをアメリカが承認できるわけ無いじゃないですか?
そんな,素人でもわかるようなことがなぜ一切論じられないのか?
おかしいですよ,絶対.

いかん,ちょっと興奮してしまった.
話を戻しますと,世間から見た大学の先生のイメージは,いつもまじめで,「ちゃんとしたこと」しか言わない人,なんです.
違うんですよ,実際は.
私の周りの先生方を見ても,変な人ばっかり.
もちろん,愛すべきキャラクターの方ばかり.
この胸の内,分かってほしいなあ
コメント (4)
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