書く仕事

ご訪問ありがとう!!ミステリー小説の感想を中心に,読書,日々の雑感,映画の感想等を書き散らかしています.

2009年に読んだ本

2010年03月05日 10時26分23秒 | 読書
今頃になってから恐縮ですが,毎年恒例ですので,一応ということで.
2009年は29冊.
ほぼ2週に1冊のペースですね.
全体を眺めてみると,やはりミステリー系が多いです.

1 「流星の絆」東野 圭吾
2 「シュレディンガーの哲学する猫」竹内薫+竹内さなみ
3 「探偵ガリレオ」東野圭吾
4 「スヌスムムリクの恋人」 野島 伸司
5 「目からウロコの宇宙論入門」福江 純
6 「パラドックス13」東野圭吾
7 「きのうの神さま」西川美和
8 「ナイチンゲールの沈黙」海堂尊
9 「虹を操る少年」東野圭吾
10 「ウェディング・ドレス」 黒田 研二(講談社文庫)
11 「5年3組リョウタ組」石田衣良
12 「神はサイコロを振らない」大石 英司
13 「二重らせん」ジェームス・D・ワトソン, 中村 桂子, 江上 不二夫
14 「重力ピエロ」伊坂幸太郎
15 「1ポンドの悲しみ」石田 衣良
16 「白夜行」東野圭吾
17 「東京DOLL」石田 衣良
18 「容疑者Xの献身」東野 圭吾
19 「シューカツ!」石田衣良
20 「名探偵の掟」東野圭吾
21 「ジェネラルルージュの凱旋」海堂尊
22 「国家の品格」藤原正彦
23 「リアルワールド」 桐野 夏生
24 「君たちに明日はない」垣根 涼介
25 「平等ゲーム」桂望実
26 「復活の恋人」西田俊也
27 「親指の恋人」石田衣良
28 「風が強く吹いている」三浦しをん
29 「フルハウス」柳美里


で,これも恒例のcoollife的ベストスリーですが...
東野圭吾はどれも面白いし,私的には別格扱いなので,ベストスリーからは除きました.

[第3位]
◆「君たちに明日はない」垣根 涼介
新しい発見でした.
これは面白いと思っていたら,坂口憲二主役でNHKでドラマ化されてますね.

[第2位]
◆「風が強く吹いている」三浦しをん
箱根の陰にこんなドラマが潜んでいたとは.
陸上選手への最高の褒め言葉は?  答 「君は強い」
よかったです.

[第1位]
◆「5年3組リョウタ組」石田衣良
石田衣良のもう一つの魅力発見.
教師の醍醐味を教えてくれた点で◎
全国のすべてのセンセイ方に読んでほしい本.

結果的には,ベストスリーにミステリーは入っていないのが不思議です.
東野さんを除外したせいかな?
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「チッチと子」石田衣良

2010年03月05日 09時50分45秒 | 読書


愛する人が死んでしまうことの衝撃は,おそらく体験した人でないとわからないと思う.
まして,その死が自殺かもしれないという状況だったら.
そのような経験をしていない私が安易な感想を書くなんて,許されるのかな?

主人公は売れない小説を10年も書き続けている作家,「青田耕平」と,その息子で小学生の「カケル」.
妻の「久栄」は3年前に『交通事故』で亡くなった.ことになっている.
というのは,深夜の高速道路での謎の激突事故を起こし即死したのだったが,状況から見て自殺の疑いもあるという.
耕平にとって,稼ぎは少ないものの,愛する妻とかわいい子供に囲まれ,幸せいっぱいだった.その状態での妻の死を未だに受け入れられない.

そのような悶々とした状況の中で,最新作が直木賞の候補にあげられる.

父として,息子の成長を願う気持ちと,3年経った今も,妻の死を受け入れられない気持ちの狭間で日々揺れ動く耕平.
父にすがりつきたい気持ちを抑えつつ,健気にも父を支えなければと悲しみを抑えるカケル.
涙を誘うシーンが度々.
石田衣良は,どちらかというと現代風のサラッとした文体が特徴だと思ったけど,この小説ではかなりの饒舌です.
耕平の心情を微に入り細に入り描写します.
でも,その体温はすごく熱く,読者に伝わってきます.
読んでいて悲しみのあまり体が火照ってくる小説ですね.

小説家仲間が集まるクラブのホステス椿や,お見合い相手の学校の先生の奈とのロマンスは,逆に亡き妻への想いを再確認する材料となってしまい,読者はいっそう切なさを募らせる結果になる.

ひとことで言うと,「切ない」.
これにつきます.

石田衣良の新しい境地?

かな?

IWGPシリーズと同じ作者とは思えない.
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