みどりの森ノート

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劇場版ポケットモンスター みんなの物語 感想

2018-09-29 | ポケモン
 (ネタバレ注意)


 何人ものゲストキャラの群像劇がだんだん重なっていくストーリーが新鮮でした。
人間キャラのストーリーを進めながら、そこにたくさんのポケモン達が関わってくるのがこれぞポケモン映画という感じでした。
主役の伝説ポケモンにそれぞれのパートナーポケモン、野生のモブポケモンまで今年もたくさんのポケモンがいきいきしていてとても良かったです。
 去年のリメイクノルマもなく、今年はキミにきめた路線でのオリジナル映画を素直に楽しめました。
思いっきり主人公していた「キミにきめた」から一転して今年のサトシはみんなをまとめる役をする事で成長を感じられたのが上手いです。
今年みたいなポジションでも主人公として通用するあたりは流石サトシですね。

 主役ポケモンのゼラオラ 元々好みだったので注目していましたが
ラルゴはじめ人間キャラとの交流も描いた上で味方として活躍していて、良かったです。
キミにきめた以前の伝説ポケモンの扱いに慣れてしまったせいで伝説にしてはちょっとスケールが小さくないかと感じる所もあるのですがあまり強大な存在にしすぎて暴れるだけの怪獣になってしまったたくさんの前例を思うとやっぱりこれくらいの活躍でも十分かな、と思います。
…でもやっぱりもうちょっと電気技で派手に活躍してほしかった気もします。
 そしてルギアですが、主役に据えられた割にあまり存在感が感じられなくて
これならいなくても良かったのでは…と思ってしまいました。
こんな風にルギアを出すなら序盤から街中にシンボルとしてルギアの古い絵や像があったり
街の人達がもっとルギアを心待ちにしているような描写を重ねて満を持して登場、ぐらいした方が良かったのではと思います。
 あと内容や人間キャラの活躍無視して言ってしまうのですが、後半でしぜんかいふくの薬を散布するのにものすごい風が必要だったり薬を作るのに電気が足りなくなるシーンがあってここでルギアとゼラオラの力を借りないなんて勿体無い…とつい思ってしまいました。
上映が終わった後近くの席の子供も同じ突っ込みをしていたので自分だけではないんだろうと思います。

 ゲストキャラ達はそれぞれの問題を抱えながら登場して、
ポケモンと関わるうちにみんな解決してハッピーエンドに終わるのが気持ちよかったです。
ヒスイは予告ではただの偏屈なおばあさんにしか見えなかったのに後半で驚きの大活躍をしたり、
トリトは冴えない印象から始まったけど腕は確かだし
ポケモンや研究仲間の信頼をしっかり得ているシーンがちゃんとあったり、
カガチは嘘をつき続けていたらよりによってウソッキーとめぐり合ってしまったり、
どのキャラも見ていて好きになれました。
それぞれのポケモンとの関わり方も様々で良かったし、本当に悪い人が出てこなかったのも気持ちよく観れました。

 主役の2匹だけでなく、ゲストキャラが多かった分そのパートナーポケモン、そして街や山のモブポケモンもたくさん画面に映っていたのが満足度高いです。
冒頭のゲットレースでは金銀のポケモンが町中を動き回っていて楽しかったです。バンギラスかっこいい。
メリープやワタッコ達の技(わたほうし?コットンガード?)で巨大な綿でゼラオラを受け止める所とか。
1回観ただけでは追いきれないので家でじっくり見られるようになった時に画面の隅々までポケモンをチェックしたいです。
 ルギアが主役だからなのか出てくるのがほとんど金銀ポケモンで統一されている中
トリトの手持ちにラランテスがいたのは何だったんでしょう…
(そもそも街中のポケモンが金銀で統一されてたのが何だったんでしょうという感じですが。)
 TVシリーズと別の路線だと、
「せっかくの映画なのにピカチュウ以外の手持ちが活躍しない」問題が起こらなくて済むんですね。
でもキミにきめたの続きだとすると今回リザードンの出番が全くなかった事になりますが…
 Let’s go ピカチュウ/イーブイを控えたタイミングだからか、
イーブイの出番が心持ち長めだったような気がします。やっぱりイーブイは可愛い。
個人的に、ゲームの販促にするならもっとこう、リサに「レッツゴーイーブイ」「君とならどこまでも行ける」ぐらい言わせるとか、ゲーム内でできる事をリサとイーブイにやらせるとかしても良かったのでは…
がっつりゲームを意識した演出があれば「ああゲームの販促でイーブイを目立たせてるのか」とよりすんなり納得できたと思います。

 ポケランチャンネル 先にTVのミニコーナーの方を見ていたので「映画のキャラだったのか」という所から始まり
ED後のオチには驚きでした。私は最後まで本当に気付かなかったんですけど途中で気付いた人は気付いたんでしょうか。
入院中の病室からもノリノリで動画配信ができるとはいい時代ですね。
というかポケモン映画でこういうギャグっぽいオチってあまりなかったのでそこも新鮮で面白かったです。
 TVシリーズの方でやっていたポケランチャンネル、TVの感想記事にも書きましたが、映画に出てくるチャンネルをTVでも楽しめるし内容やゲストキャラを一人ずつしっかり紹介できるしゲスト声優の撮り下ろしの台詞も聞けるしでとてもいい宣伝コーナーだったと思います。

 今年のゲストキャラの声はヒスイを除くと全員ゲスト芸能人という事になるんでしょうか。
野沢雅子さん山寺宏一さんも公式的にはゲスト枠なのでほんとに全員ゲスト声優で埋めたんですね。
毎年の事ですがポケモン映画はゲスト芸能人5人も6人も呼び過ぎだと思います。
何人も呼んだならその分各々がしっかり宣伝でもしてくれればまだ割に合うんですけど実際はどうなんでしょう…
 今年はあまり棒読みな人がいなかったようでしたがだからといってゲスト芸能人をあまり認めるわけでもなくて。
リク@中川翔子とかEDまでしょこたんな事にも正体がポケランな事にも気付かないレベルで上手かっただけに、ゲスト芸能人はいらない立場としてはちょっと悔しかったです。

 EDは各キャラの楽しそうなその後が分かる優しいイラストが良かったです。
去年までのEDは普通にアニメーションだったので正直絵的に物足りなく感じる所もあるのですが、そこを飲み込めばいいイラストでした。
 今年はOPはありませんでしたが、TVのOPだった未来コネクションが好きなのでこれをそのまま映画のOPに使っても良かったのでは…と思います。ゲットレースのシーンあたりでも使って。

 そういえば初期の予告ではリサがメインヒロインどころか主役のように出ていましたが、まだ設定が固まっていなかったんでしょうか。
公開間近の宣伝でもリサとイーブイの露出が何となく多めだったのはLet’s goイーブイが控えているからでしょうか。
 ポスターは引きのデザインはかっこいいんですが、やっぱりポケモンをパッと見て分かるぐらいに描いた方が良かったのではと思います。ポケモンの映画なんだから。