引き続きソーシャルロックダウン中で、同居している人以外は基本的に会えませんので、クリスマスはオンラインでビデオ通話で娘たちと話をしながら過ごしました。
毎日雨が降っているので、たまに小雨になるときがあれば歩きに行くぐらいで、あとは大掃除したりして家にこもっています。
クリスマス前に少し雪が降って道にも氷が張っていたりで、警告表示がありました。
今日は用事の帰りにどうしてもハンバーガーが食べたい息子のお願いがあって、ハンバーガーのお店に持ち帰りで買いに行きました。前回出された新型コロナ感染拡大防止の条例で、やっとお店に入るときにマスク義務化になりました。お店にはマスクをして、人数制限を守って入り、注文と支払いが終わったら外で待つ・・・という順序なのですが、支払いした後、ドリンクを渡したいのでちょっと待ってと店員さんに言われて待っていた時のこと。
東アジア系の中年男性が入ってきて注文を始めて、割引クーポンをレジの人に渡したのですが、クーポンをスキャンしてもうまく割引が反映されなかったみたいで、手間取っていました。注文の詳細と金額は客側から見えるスクリーンに表示されます。それを見て自分の思った金額と違うのを発見したみたいで、男性が何か説明しようとしたのですが、英語があまりよく話せないようで、意思の疎通ができていませんでした。
それを店の外で見ていた奥さんらしき女性が大股歩きで入ってきました。マスクはつけてるけど人数制限無視です。すでに待っていたお客さんがあったので、狭い店内で距離が保てなくなり、ビックリしました。どうしたらいいかなぁと思いながらドリンクを待っていたのですが、突然その女性が大声で怒鳴り始めてもっとビックリ。合計金額が自分の思っていたのより日本円にして100円ほど高いと言って怒り出したのです。
ほかに待っていたお客さんが私の方を見て目をぐるっと回して、なんてこった!というメッセージを送ってきて、自分の注文はあきらめて出て行ってしまいました。女性の怒りの抗議が延々と続き、レジ係の人の上司が出てきました。そこからもっと暴力的な言葉がエスカレートしてきたので、私もいたたまれなくなってしまい、外に出ました。
すると、入り口の外で待っていた、年配の女性が微笑みながら私に声をかけてきました。
「私はいいから、寒いから中に先に入って」と。
「私はもう注文は終わったんですが、攻撃的な怒鳴り声に耐えられなくなって外に出てきたんです」と説明。
「でも、ここでは寒いでしょう」と心配してくれました。
私があまり厚くないコートを着ていたからかもしれません。
それでちょっと気持ちがゆるんだのか、思わず
「悲しいことが多すぎるいま、こんなつらい光景を見ていられないんですよ・・・」
と吐き出してしまいました。
その女性も
「そうよね、バスに乗ってもお店に行っても誰かがとげとげしい言い争いするのを見かけるよね。つらいよね」
「はい、気持ちが荒れるのはわかるんですけど、こういう時だからこそもっとお互いに思いやりを持って穏やかに暮らしたいですよね」
そうやって静かに話していると気持ちが少し落ち着きました。
暴力的な言葉で責められていたレジの人が注文のものをもって出てきてくれたので、目を見て
「ありがとう、いい新年を!」と精一杯気持ちを込めて声をかけたらちょっとにっこりしてくれてホッとしました。
立ち話していた女性とも、健康でいい新年を迎えてくださいね、と言って別れました。
私はちゃんと周りが見えているかな。
これからも大丈夫かな。
ハンバーガーを息子に渡して
「もしお母さんがなんか変だと思うことがあったらちゃんと教えてよ」
と頼みました。
文句を言っていた女性は虫の居所が悪かったのか何なのか・・・瞬間湯沸かし器みたいな突然の理不尽な怒りかた。会計が正しくなかったとはいえそれもたった100円ほどのことだと思うのですが、その負のエネルギーがあまりにも強くて圧倒されてしまいました。
私が春からずっとお世話になっている作業療法士さんとのリハビリの過程で、いろいろな意味で自分の限界を知って無理をしないことが心身共に大切だということを常々話しています。
忘れがちなので、明るい黄緑色の紙に書いて壁に貼っています。
今日あの場面で私が割って入って仲裁するというのは現実的には無理だったと思うので、自分の限界を感じて外に出たのは正解だったのではと。
凍って滑りやすくなってる道でつるっと転ばないように・・・