2022年の記録
クリスマス・イブに野暮用で佐野と真岡に行ったときの記録
観光列車とは言え、リアルな産業遺産である蒸気機関車。C1266は、1933年(昭和8年)製、車齢90年。いずれ動かせなくなるかもしれない。
佐野市は栃木市を越えて、30分ほど北西に行ったところにある。一方、真岡市は、西側に隣接している。(厳密に書くと、今回の訪問地は、真岡市南端に接した茨城県下館市折戸)
カトリック佐野教会は、1953年(昭和28年)竣工、緑の屋根がある尖塔が目印となっている。
2022年のクリスマス・イブ、栃木県南部は、終日晴天の天気予報だったが、訪問した朝は、俄かに空は厚い雲に覆われ、風花が舞い始めた。
日本基督教団佐野教会は、1934年(昭和9年)竣工、木造2階建、鉄板葺、塔屋付の聖堂を持つ。カトリック佐野教会から至近距離にある。登録有形文化財
日本基督教団佐野教会から30メートルほど東に美しい洋風建築・旧影沢医院があったはず。しかし、見つからない、グルグル廻って撤去された跡の駐車場を発見した。文化財に指定されていても、消えるときは、消えるのである。近代建築を記録に残す価値を想う結果となった。
写真は、2018年2月11日訪問時の撮影。
1911年(明治44年)頃建築=詳細不明の木造2階建て、スレート葺き、外壁横板張りの外科医院、その後、日本クリケット協会事務局として使用されていた。2020年 (令和2年) 11月解体。
一旦帰宅した後、天気は回復した。さすがに佐野にとんぼ返りするまでの思い入れははなく、佐野とは逆の真岡市方面へ。真岡鉄道は、土、日曜日に1往復蒸気機関車が走る。観光列車であるものの1994年(平成6年)から30年近く運行しているため、すっかり日常の風景になっている。
【メモ】
2023年を迎えた。コロナ禍は、依然続いているもののウィズ・コロナとしての終息が見えてきた。一方、ウクライナ侵攻は、まったく終わりが見えない。年末に小泉悠さんの話を聞く機会があり、丸ごと同感だったので、メモとして残すことにする。
小泉さんは、ウクライナ侵攻(小泉さんは、ウクライナ“戦争”であると強く主張、今となっては確かに)後、東京大学先端科学技術研究センター専任講師の肩書で、TVに頻繁に出演している。それ以前は、“ロシア軍事オタク”に分類されていた人だ。彼は、「今回の戦争で、ロシアに擁護できるところはない」と言いきっている。彼のプロフィールからすると意外だ。ロシア軍の研究を続け、ロシアには強い思い入れがあり、ロシア人を妻としているのである。
彼は、ウクライナ戦争は他人事ではなく、ウクライナを見捨てれば、日本も同じ運命になりうると強く主張している。今の日本に限らず、世界各国では、次第にウクライナへの関心が薄れつつある。ウクライナは、遥か西方にある旧ソ連圏の遠いい国なのだ。しかし、彼の主張の根拠を聞くと、なるほどと思うし、ウクライナ戦争が他人事に思えなくなった。
彼曰く、世界の国は、チェスの“プレーヤー”か、“駒”である。アメリカ、ロシア、中国は、間違いなく“プレーヤー”であるが、ウクライナ、そして日本も“駒”にすぎない。ウクライナ戦争によるロシアの主張を1点でも認めてしまったら“駒”にすぎない小国の将来は、“プレーヤー”である大国の自由になってしまう。日本人の多くは、日本が“駒”であるとの認識すらない。アメリカ、ロシア、中国に囲まれた日本は、微妙なバランスの上に存在しているだけの“駒”である。
以上が、小泉さんの話。以下、僕の追考。
プーチンや多くのロシア人の一方的な感情は、ウクライナは、ロシアの不可分な属国である。その証拠は、スウェーデンとフィンランドがNATOに加盟しても別に問題視しないし、既にNATOに加盟しているバルト三国を攻撃するわけでもない。しかし、属国であるウクライナが、NATOに靡くことさえ許せないのだ。繰り返すが、ウクライナは、ロシアの不可分な属国だからだ。この感情は、極めて危険なことものだ。
日本の北方領土を日本地図で見ると、知床半島と根室半島の間に食い込んで存在する国後島、とても“外国”には見えない。北海道から国後の島影を見れば、その想いは強まる。“日本固有の領土”という観念に疑問はない。しかし “固有の領土”という概念さえない外国人もいる。領土とは、取ったり取られたりするもので、国の力関係によって、領有権は変わるものと考えている人が多数いる。だから、実効支配という事態になるのだ。
琉球(沖縄県と奄美群島)は、“中国の朝貢国”、これが、中華思想の根底にある想いだ。日中のパワーバランスが変化したので、“取り返す”と考えるのが自然な発想である。それを回避するために日本は増税までして防衛費を増額している。確かに、それは、それで、必要なのかもしれないが、それ以前に、「大国の一存で小国をどうにでも動かせる」を許してはならないのだと思う。ウクライナへの支援は、中立な立場ではなく、小国の立場で実行すべきなのだ。
旅は続く
駅舎が、蒸気機関車の形しているのは。
どこかの学校の屋上から見た映像、覚えてます。
遅ればせながら、あけましておめでとうございます。
加えて、お誕生日おめでとうございます。
ハイ、真岡駅です。
でも、実は、まだ、行っていないのですよ。
真岡鉄道の他の駅はクルマで、ひょいっと乗りつけられますが、真岡は、さすがに、市役所のある街なので。
今年も、宜しくお願い致します。
車齢90年で まだ動くというのは、これまた日本の技術 メンテナンス力の賜物でしょうか??
ウクライナ戦争 終わりないですね。
もうすでに ウクライナとロシアの戦争というより NATOとロシアの戦争になっているんじゃないでしょうか??
ウクライナの国民は、大きな代償払わされています。。。
蒸気機関車は、まさに機械そのものが露出していますからね。電車ディーゼルカーはもちろん、電気機関車、ディゼル機関車は、モータ、エンジンといった部分が、見えないですからね。また、最近の電車は、ステンレス車体が増えて、塗装もなし、昭和生まれからすると味気ないですね。
ウクライナ戦争は、混迷ですね。目先の被害を最小にするならば、涙を呑んで停戦、手打ちってことなんでしょうが、それだと大国のやったもん勝ちが、認められることになっちゃう。そう考えると、一歩も引けない。悩ましいばかりです。
では、また、今年も宜しくお願い致します。
春節まで3週間きり、もう少し、ご自愛のほど。
昨年のウクライナ戦争開始以来、軍事評論家、小泉さんのファンです。
日本はチェスの駒、まさにその通りですね。
明治時代から第二次大戦まで、その駒がプレイヤーのつもりになって大変なことをしでかしてしまった。
その反省も踏まえて、防衛費を増額してもただアメリカの武器を買わされるのではなく、もっと賢く立ち回るための知恵に使っていただきたいものです。
年初でしたか、NHKの「世界ふれあい街歩き」のキエフ編を特別に流していて、その平和な姿に涙しました。
一度でも足を踏み入れたことのある国には無関心ではいられません。だからこそもっと多くの国に足を運んでみたいと思うのです。
今年もよろしくお願いいたします。
あけましておめでとうございます。
小泉さんのことを以前から知っている人の間では、彼の分析は高く評価されていたようです。やっと、彼の才能にスポットライトがあたり、良かったね。という反面、このような形でスポットライトを浴びることは、不本意だったのかもしれません。
“駒”と言えば、ベトナム。仕事柄チャイナプラス1で、ベトナムには注目していますが、政治的にも強かな国だな、と思います。
>一度でも足を踏み入れたことのある国には無関心ではいられません。だからこそもっと多くの国に足を運んでみたいと思うのです。
素晴らしい言葉ですね、しびれます。まったく同感です。
東南アジア旅行の続き、楽しみにしています。
今年も宜しくお願い致します。