2019年の記録
レンガ色一色の旧市街にあってひと際目を引く色をしたエイティーガルモスク。観光地であるとともにリアルな祈りの場でもあったが、祈りは禁止されていた。
飛行機は、定刻でカシュガルに到着した。空港では、公安の“お出迎え”があるものと思っていたが、意外にも何もなかった。イーニンと比較すると、旅客も来訪する外国人も多く、物見遊山の外国人に付きあっている余裕がないのだろうか?カシュガルには何度も来ていて、最低限の土地勘もあるので、何も心配はない。予約しているホテルは、有名観光地のエイティーガルモスク前広場となりの常宿・ヌアランホテル(旧スルタンホテル)なので、タクシーも迷いようがない。
スムーズにチェックインしたあとには、やらなければならないことがある。翌々日に予定しているタシュクルガンへの現地ツアーの手配だ。外国人のタシュクルガン行きは、ツアーに限定されているので、何としても今日中にツアーを予約しないとならない。しかし、現地ツアーの予約は、そんなに大変なことではない。ヌアランホテルには、とてもフレンドリーなフロントマネージャーがいるので、彼に任せれば大丈夫だ。前回も彼に面倒を見てもらっている。彼にツアーの手配をお願いすると、「一番お勧めのツアーは満席、1日先にするか、2番目にお勧めのツアーにする?」との返答がしばらくして返ってきた。基本的にタシュクルガン往復とホテル1泊なので、迷わず2番目にお勧めのツアーを申し込んだ。(次回以降の日記で記述するが、2番目でも何も問題なかったし、同じツアーの外国人と比較すると100元以上安い価格で予約できていた。)
ヌアランホテルについて書くと、旧称のスルタンホテルは、イスラム系の宗教組織の経営で、隣国パキスタンなどイスラム圏からの出張者向けのホテルだったようで、あまり広告もしていなかった。(ヌアランホテルになってからは、有名旅行サイトにも入っている。) 特質すべきは、件のフロントマネージャはじめ従業員は、ウイグル人で占められていることだ。(ヌアランホテルになっても従業員に変わりはない。) ウイグル自治区内であってもフロントは漢族であることが一般的だ。漢族はダメということは、まったくないが、熱烈親日の人が多いウイグル人である方が、日本人は安心できる。ウイグル自治区内の一般的なホテルのフロントにウイグル人従業員がいないのは、言葉の問題とも言えなくもないが、それだけとは思えないものを感じてしまう。
自室の窓から眺める旧市街の街なみ
人があふれかえっていたはずの旧市街が閑散としている。
ツアーの予約でバタバタしていると、夜になってしまった。旧市街の露店を廻ったが、人が少なく、早々に店仕舞する飲食店もあったので、好物のポロ(ウイグル風ピラフ)とシシ・カワプ(羊肉の串焼き)をテイクアウトしてホテルの自室で夕食を摂った。
元々ポロは、朝から作り、お昼に食べるもの。幸い釜の底に残りがあって、ありつくことができた。
旅は続く