<管理人より>
10/6総がかり行動実行委員会のシンポジウム(於:北とぴあ)に参加されたS.Hさんから報告を寄稿していただきました。ご紹介いたします。
【参加報告】10/6総がかり行動実行委員会のシンポジウム(於:北とぴあ)
<S.Hより>
10月6日に行われました「戦争法廃止!憲法をいかそう!さらなる広がりを求めて 総がかり行動シンポジウム」に行ってきましたので、シンポジウムの内容を簡単に報告いたします。なお、参加者は主催者発表で900名でした。シンポジストの一人の大沢先生が急用で来られなかったのは残念でしたが、それでも大変示唆に富んだ良い内容でした。あまり詳しくメモを取っておりませんでしたので、誰が何を発言したか不明確な文書で申し訳ございません。テープ起こしや映像がインターネットにアップされると思いますので、詳しくはそちらをご覧いただければと思います。以下、概要です。
総がかり行動の意義としては、まず“一般の”市民が気軽にデモや集会などに参加できる“場”を作ったこと。もう一つは、市民の側での幅が広い連帯を作り出したこと。市民の側での“野党共闘”という受け皿があったから、政党側の野党共闘が可能になった。この“受け皿”を作ったのが、もう一つの意義。
2009年の民主党への政権交代時は、例えば「コンクリートから人へ」などの魅力的なマニュフェストはあったが、市民の側の受け皿が小さかった。民主党政権が米国と財界の猛攻撃を受けて変質してきたとき、私たちは“観客”ではなかったか。この反省を汲み取らなければいけない。
現在の状況は、市民の側の受け皿はできたが、それに盛る魅力的な料理のアピールが弱い。平和や憲法だけのメニューだけでは、多くの人々にアピールできない。国民の多くは、今の個々の政策には満足していないが、他に選択肢がないと考えて与党に投票しているのではないか。
野党は、現在の“アベ政治”に代わる、もっと魅力的な料理を盛らないといけない。それは、個々バラバラのものでなく、ビジョンをイメージしやすい一本横串が刺さったものでなければいけない。同時に、多くの市民の問題意識に沿った広範なものでなければいけない。横串は、例えば「いのちを大切にする政治」、「個々人の権利や尊厳が守られる政治」、「国民をリスペクトする政治」と言える。それとともに、現在問題となっている具体的な問題、例えば沖縄の基地問題、平和、貧困と格差、賃金、雇用、介護や子育てといった社会保障などの暮らしの問題について、魅力的な“料理”を盛って提示しなければいけない。
そのためには、総がかり行動のレベルアップが必要であり、チーム制にするなどして、専門性を高めるとともに、参加の幅を広げることが必要である。また、地域間の格差を少なくすることも課題である。参加の幅を広げ、みんなで知恵を出し合うことで、総がかり行動をもっと豊かに、もっと強くしてゆかないといけない。
今の野党に対して不満はあっても、見放してしまっては何も変らない。“できの悪い子を育てるように”、市民が政党を育てる必要がある。市民運動の圧力で、政党を育て、成長させ、変えていかなければいけない。
(藤原一也さんの返信メールです)
S.Hさん、参加報告ありがとうございました。総がかり行動実行委員会はしがらみを乗り越えて、市民運動の新しい形を提起したと思います。私自身これまでにない新鮮さを感じ取りました。そして、国会周辺に足を運び、その場で生協の仲間に出会い、「生協だれでも9条ネットワーク」という連帯のネットワークにたどり着くことが出来ました。
現実の政治は北海道、京都での補選、参議院選、東京都知事選、そして、東京、福岡での補選、新潟県知事選と切れ目なく続いています。私たち市民連合の創意工夫が求められています。そして、これらはいつも同じ内容ではなく、一つ一つに「市民と野党の共闘」の新たな試みが積み上げられています。
私はこのたびの若い人々の動きに大いに期待しているのですが、覚醒した中高年の叫びにもたとえられる諸発言にも敬意を払っています。安倍政権の進め方に疑問を抱くすべての勢力がまとまって行く必要があると思います。総がかり行動実行委員会の活動の意義はそこらにあると思います。これからも必要な組織ではないでしょうか。
(1)ネット検索して動画を探したところ、総がかり行動実行委員会のFacebookで立花健夫さんの動画がシェアされていました。音質がよいようです。
(2)、「弁護士・金原徹雄のブログ」の10/10付の記事には、映像優先で選んだということで「Makabe Takashiさんの動画」のリンクがありました。冒頭の映像はこちらの動画より。
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