「朝ごはんは?今日は?」の質問に「食べてないと思う。お腹すいてるから」「それがなんか今頭おかしいからどうなってんのかわかれへんねんけど…ちょっとおかしなったみたいよ」
朝お迎えにみえたヘルパーさんの背中につぶやく。
「いややなぁ どうなんねんやろ、ほんとにわかれへん」と1人で呟く。
ヘルパーさんはカレンダーの薬を確認していてそれに対しては無言だった。淡々とお出かけの準備を進めた。
何か食べるものないかと聞かれて冷蔵庫を開けながら、
「おかしいわ私、さっきからどうしたんやろ」
デイの話になって「デイってどんなとこかわかれへん。デイの雰囲気思い出されへん」「何にも考えられへん」
と訴える。
「行ったらわかるよ、行ったらわかるよ、ふふふっ」と優しく接してくれる。
若いデイサービスの方だ。
見守りカメラの録画でわかった。
帰ってきて、なんと言ってあげようか。ものすごい不安でいっぱいなんだと思う。
以前も頭おかしなったみたい、と言われたことはあったのでまたいつもの母に戻るだろうと思うのだけど…きのう一日中誰とも会わなかったわけでもないのに…やっぱりこのままでは無理なのだ、とまたゆらゆらと方向を決められないで行ったり来たりする。