前回から続く
規則8は論理式で表すと次のようになります。
規則8.∃x∀y∈a(∃zA(y,z)→∃z∈xA(y,z))
別の表現 ∃x∀y∈a(∃zA(y,z)→∃z(z∈x∧A(y,z)))
規則7と同様にA(y,z)という何らかの文章(論理式)に当てはまるような員Zには同一人である上司xが居るということになります。そしてその文章(論理式)がA(y,z)であり員aの部下である(身元のはっきりした)員yに関する記述も含む点が、規則7と違っています。一番簡単で重要なA(y,z)の例としては、「員yに員zが1:1対応する」という意味の文章(論理式)があります。すると員y(員aの部下)に1:1対応する員zの全員が、同一人である上司x1の部下になります。すると規則7により員zの全員だけを部下とする上司x2が任命できます。
例えば、{ω,ω+1,ω+2,ω+3,・・・・・・}というクラスは自然数全体の集合{0,1,2,3,・・・}と1:1対応しますから、規則8を使えば集合になります。すると、この集合と自然数全体の集合との和集合である{0,1,2,・・・,ω,ω+1,・・・}も集合と認定できます。これをω+ω=2ω、とします。ということで、この置換公理(axiom of replacement)により2ωが必然的に集合に認定されるらしいです。(ref-2 p112-116)
もちろん2ωは規則6で任命できる上司の1人ですが、規則6に当てはまる上司は1人だけいればよいので、ωだけが上司として任命されていれば、2ωという上司は必ずしも必要ではありません。しかし規則8があると、上司としての2ωの存在は必然になるのです。
-----参考文献----------
1) 日本数学会『岩波数学辞典-第3版』岩波書店(1985/12)、ISBN 4-0008-0016-7
2) 竹内外史『集合とはなにか―はじめて学ぶ人のために(ブルーバックス)』講談社;新装版(2001/05)
規則8は論理式で表すと次のようになります。
規則8.∃x∀y∈a(∃zA(y,z)→∃z∈xA(y,z))
別の表現 ∃x∀y∈a(∃zA(y,z)→∃z(z∈x∧A(y,z)))
規則7と同様にA(y,z)という何らかの文章(論理式)に当てはまるような員Zには同一人である上司xが居るということになります。そしてその文章(論理式)がA(y,z)であり員aの部下である(身元のはっきりした)員yに関する記述も含む点が、規則7と違っています。一番簡単で重要なA(y,z)の例としては、「員yに員zが1:1対応する」という意味の文章(論理式)があります。すると員y(員aの部下)に1:1対応する員zの全員が、同一人である上司x1の部下になります。すると規則7により員zの全員だけを部下とする上司x2が任命できます。
例えば、{ω,ω+1,ω+2,ω+3,・・・・・・}というクラスは自然数全体の集合{0,1,2,3,・・・}と1:1対応しますから、規則8を使えば集合になります。すると、この集合と自然数全体の集合との和集合である{0,1,2,・・・,ω,ω+1,・・・}も集合と認定できます。これをω+ω=2ω、とします。ということで、この置換公理(axiom of replacement)により2ωが必然的に集合に認定されるらしいです。(ref-2 p112-116)
もちろん2ωは規則6で任命できる上司の1人ですが、規則6に当てはまる上司は1人だけいればよいので、ωだけが上司として任命されていれば、2ωという上司は必ずしも必要ではありません。しかし規則8があると、上司としての2ωの存在は必然になるのです。
-----参考文献----------
1) 日本数学会『岩波数学辞典-第3版』岩波書店(1985/12)、ISBN 4-0008-0016-7
2) 竹内外史『集合とはなにか―はじめて学ぶ人のために(ブルーバックス)』講談社;新装版(2001/05)
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