量子力学の観測問題[*1]の謎にせまる理論が誕生した・・かも知れません。提案したのは京都大学の立花明知(あきとも)教授。具体的論文は以下の2報です。
1) "Time-dependent renormalization of alpha-oscillators for QED,"
A.Tachibana, J, Math, Chem., 54,661 (2016).
2) "General relativistic symmetry of electron spin vorticity,"
A.Tachibana, J.Math.Chem., 53, 1943 (2015).
日本語では第19回理論化学討論会(2016.05.23-25)での「アルファ振動子理論における時間依存くりこみとそのQEDへの応用」と第10回分子化学討論会(2016/09/13-15)での「アルファ振動子理論における時間依存くりこみとそのQEDへの応用:ファインマンが指摘した量子力学のミステリーの解消」があります。
なお私は化学2016/12号の「【インタビュー】ついに解けた!量子力学100年のミステリー」という記事で知りました。いささかセンセーショナルで怪しげなタイトルでもありますが(^_^)、私が本物っぽいと感じるのは以下の点です。
・数学的には間違ってないらしい。アクセプトはされたのだから。
・時間発展的ハミルトニアンをまともに解くというのは正当な従来理論の自然な発展という気がする。
・コペンハーゲン解釈と異なる結果を予測しているらしい。つまり実験検証可能[*2]。
とはいえ、さっそくというのか名古屋大学・安田耕二教授による疑義が呈されています。これは正式な反論ではなく"メモ"ですが、今後このような論争が論文上で多くでてくるようなら本物かも知れません。当然ながらというか(^_^)、私自身にはどちらが正しいかを判断する能力は著しく欠けていますが。
なお検索するとしたら"α振動子理論"が一番よいでしょう。
ハイゼンベルク(Heisenberg)の不確定性原理に関しては小澤の不等式が提案され実験的実証もされて地歩を築きつつあるようですが、これはいわばハイゼンベルクの理論を精密化したとでもいうべきもので、本記事でいう観測問題とは少し視点が違います。
1) 日経サイエンスの記事(2012/01/16)
2) 高エネルギー加速器研究機構(KEK)の記事(2012/02/23)
3) 名古屋大学・谷村省吾博士による詳しい解説・修正増補版(2016/03/02)とパリティの記事(2016/02)
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*1) Wikepediaの記事はわかりにくいし情報も少ないとは思うが御容赦。
*2) 2重スリット実験で粒子の検出を多数回重ねたときの干渉縞(とされる象)と波による1回の検出での干渉縞とは厳密には異なる象になると予測されるらしい。どれくらい精密な実験が必要かは元論文参照、でしょうね。
1) "Time-dependent renormalization of alpha-oscillators for QED,"
A.Tachibana, J, Math, Chem., 54,661 (2016).
2) "General relativistic symmetry of electron spin vorticity,"
A.Tachibana, J.Math.Chem., 53, 1943 (2015).
日本語では第19回理論化学討論会(2016.05.23-25)での「アルファ振動子理論における時間依存くりこみとそのQEDへの応用」と第10回分子化学討論会(2016/09/13-15)での「アルファ振動子理論における時間依存くりこみとそのQEDへの応用:ファインマンが指摘した量子力学のミステリーの解消」があります。
なお私は化学2016/12号の「【インタビュー】ついに解けた!量子力学100年のミステリー」という記事で知りました。いささかセンセーショナルで怪しげなタイトルでもありますが(^_^)、私が本物っぽいと感じるのは以下の点です。
・数学的には間違ってないらしい。アクセプトはされたのだから。
・時間発展的ハミルトニアンをまともに解くというのは正当な従来理論の自然な発展という気がする。
・コペンハーゲン解釈と異なる結果を予測しているらしい。つまり実験検証可能[*2]。
とはいえ、さっそくというのか名古屋大学・安田耕二教授による疑義が呈されています。これは正式な反論ではなく"メモ"ですが、今後このような論争が論文上で多くでてくるようなら本物かも知れません。当然ながらというか(^_^)、私自身にはどちらが正しいかを判断する能力は著しく欠けていますが。
なお検索するとしたら"α振動子理論"が一番よいでしょう。
ハイゼンベルク(Heisenberg)の不確定性原理に関しては小澤の不等式が提案され実験的実証もされて地歩を築きつつあるようですが、これはいわばハイゼンベルクの理論を精密化したとでもいうべきもので、本記事でいう観測問題とは少し視点が違います。
1) 日経サイエンスの記事(2012/01/16)
2) 高エネルギー加速器研究機構(KEK)の記事(2012/02/23)
3) 名古屋大学・谷村省吾博士による詳しい解説・修正増補版(2016/03/02)とパリティの記事(2016/02)
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*1) Wikepediaの記事はわかりにくいし情報も少ないとは思うが御容赦。
*2) 2重スリット実験で粒子の検出を多数回重ねたときの干渉縞(とされる象)と波による1回の検出での干渉縞とは厳密には異なる象になると予測されるらしい。どれくらい精密な実験が必要かは元論文参照、でしょうね。
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