まとめ1で、7-14MHzのアンテナを解析してきた。次は、1.8-3.5の解析結果を検討したい。
1.8-3.5MHzのアンテナは、下図の通りだ。
基本の10mポールの使用は変わらない。各バンドともローディングコイルは、ポールの8mの高さに取り付ける。
ローディングコイルでの理論的損失は、1.8NHzでも10%程度。もちろんコイルの出来とアンテナインピーダンスに左右される。
ローディングコイルは、3.5MHz 40uH,1.8&1.9MHz 200uH-210uHだ。
また、L字部分の角度が小さくなるとインピーダンスは低下する。
下図では、各バンドとも50-80Ωとなり、コンデンサー1個(10p-30p)を挿入するだけで、SWRは2以下に調整できる。
よって、同軸ケーブル10cmと20cmを用意して直列に入れて、SWRを調整すれば十分。
1.8から1.9へのQSYは、ポール下のエレメントを0.5m短くすることで行える。
コンテスト等では、10mポールを2本持っていき1.8と1.9の2本のアンテナを用意する。
[1.8-3.5MHzのエンドフェッド・アンテナ、L字部分の角度は60度程度]
[水平エレメントの90度方向から見た放射パターン]
[水平エレメント側から見た放射パターン]
以上が、1.8-3.5MHzのアンテナの解析結果だ。
今回の検討結果に基づき山岳等移動運用用に製作した1mmアルミ線の加工方法を下図で示す。
- アルミ線は、8m,7m.4m,1mのユニットで構成しギボシ端子等で分割出来るようにする。
- 1.8-3.5MHzを使用する場合は、8m,7m.4m,1mの全てを使用する。また、8mと7m間にローディングコイル(3.5MHzでは40uH、1.8-1.9MHzでは210uH)を挿入する。
- 1.9MHzを使用する時は、8m部分を50cm折り曲げる。
- 7MHzでは、8m,7m.4mの19mを使用する
- 10MHzでは、8m,7mをの15mを使用する。
- 以上は、移動運用を考えてのアルミ線分割だったが、各バンド用アルミ線を用意しても問題ない。
[1mmφアルミ線加工図、単位はmで表記]
1.8-3.5MHzアンテナは、実際に使用するにはいたってないが、7MHz等の使用結果が解析結果とほぼ同等だったので、全長はこのままで問題ないと思う。
但し、1.8-3.5MHzのローディングコイルは、正確にインダクタンスを測る必要がある。
飛ぶ飛ばないという言葉があるが、『エネルギー保存則』は、万物に適用されるわけで、本アンテナは、八方美人的アンテナであることを理解頂きたい。
ま、試してみるか?と思った方は、使ってみてください。
[使用例]
[解析結果と運用方法に基づいた自作アンテナカップラー(チューナー)]
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