エンドフェッドアンテナについて、ここに書いてきたけど、解析途上であったりで、まとまりのない記事になっていた。
まあ、本人のメモだったので、そんなところ。
実は、一番この所悩んでいたのは、MMANA等でのアンテナ解析の結果が、他のブログやHPと大きく異なっていたことだ。
どういう事か?
下記の放射パターン図を見て欲しい。外側にある黒い線が、ダイポールアンテナ。
内側の赤い線が今回設計した1/2λL型のエンドフェッドアンテナだ。
この図を見て「エンドフェッド・アンテナを使おう」との結論には至らないと思う。
どう見てもダイポールの方が利得も高く見えるからだ。
しかし・・これを見て『エネルギー保存則』に反する結果だと思っていた。
つまり、異なるアンテナであっても同じ電力を入力したら、コイル等で損失がない限り、同じ電力が出て行く必要がある。
普段見ている、MMANAのこの図には、それが感じられないのだ。
MMANAの使い方がおかしいのか?いやいや、基本的に何かがおかしい。
そんなことは、考えなくても分かりきっているだろう?との指摘があるやもしれない。
分かりきっているものは・・良いが。
しかし、新しく製作するアンテナは、MMANAの解析結果だけで判断している事が多いので・・大きな問題だ。
どうやれば、正しく判断できるのか?
いろんなHPやブログから定義ファイルを持ってきて検討すると、他とXY方向が違っていただけだった。
しかし、これは重要なことだった。
XYを入れ替えて、異なる方向からダイポールアンテナと1/2λL型のエンドフェッドアンテナを比較すると下図になる。
これで、『エネルギー保存則』に、沿っていることが確認できた。
つまり、「1/2λL型のエンドフェッドアンテナ」は、360度全域に渡ってほぼ同じパターンだ。
円盤状だな。
一方、「ダイポール」は、殻つきピーナッツ形状だ。ブログやHPでは、これを長手方向から見た図しか掲載されてないので、判断を誤る。
上の図は、ピーナッツを細い方から見た図だ。空間という多面的な領域比較をきっちりする必要がある。
それを実践するならば・・やはり三次元パターンだね。
[ダイポールアンテナをエレメント展開方向から見たパターン]
[ダイポールアンテナをエレメント展開方向90度から見たパターン。青い太線がエレメント]
[エンドフェッドを水平エレメント展開方向から見たパターン]
[エンドフェッドを水平エレメント90度方向から見たパターン]
以上のように、三次元的に俯瞰をしなければ、正しい評価は出来ないし、結果を示すには、出来るだけ情報を詳細に出す必要性を感じた。
これは、自分の記事にも言えると反省。
昨日は、昼頃から430MHzを聞きながら、短波のアンテナテストをやりました。
お会いできませんでしたが、陣馬山は如何でしたか?
アンテナは、想定通りの結果でした。実験場所は、山に囲まれた谷間だったので、次は、平地に出かけてテストを行います。
「エネルギー保存則」からは逃れられませんので、パターンの凸凹を自分の運用に合わせるだけです。
またの再会を楽しみにしています。