我がアンテナ研究会のメンバー・・いやいや、有名DXペディショナーJA0JHQ局のHPは興味深く拝見させて頂いている。
そこのアンテナの項目には様々、ペディで実践してきたアンテナの手書きメモが掲載されていて、使い方、構造がひと目で分かり素晴らしい。
それで目を引いたのは18-28MHz共用のデルタループだ。
解析してみると、打ち上げ角が低く、高さによるインピーダンス変化が少なく、様々な環境下で取り扱い易い点が特徴だ。
[打ち上げ角、全体的に低い]
[正面から・・つまりマユ形状]
これまでHFハイバンドとなると、ビームアンテナばかりが頭に浮かび、機材の重量や組み立ての手間を考えると、島移動等での運用を躊躇していた。
しかし、デルタループの構造と飛びならば・・持ち込むのも面白いかと解析をしてみた。
JA0JHQ局の原典では、アンテナカプラーは「π-C型」で、ループが短い(15.6m以下)と18MHzでは同調が取れないと、HPには書いてあり、まずは、MMANAでそれを確認してみた。
図1が解析の結果である。アンテナ長は、15mで18MHzの1波長よりも少し短い。
この時、インピーダンスは80Ω-j445Ωとなる。つまり、容量性リアクタンスの領域かつ大きな容量性となっている為に、原典の回路では全く整合の手段が無いことが確認できた。
(80Ωを50Ωへ整合させないとして、3uHのコイルを直列に入れれば容量性リアクタンスが打ち消されてSWR1.5程度になる。図は、50Ωへ整合させる回路が書いてある)
[図1]
HFハイバンドのデルタループの解析を様々な条件(アンテナ長、高さ1m-10m)で行い・・LC整合の取りうる値を検討した。
結果、整合範囲を十分に広くとったとしてもループ長15mでコイルは4uH、整合のバリコンは、60pあれば十分ということが分かった。
ループ長が16m以上あればコイルは、3uHあれば殆ど大丈夫と判明した。
のみならず、(コイルが10uHあれば)14MHzでも使用できる!
最近は、バリコンの入手は難しいので、下記のような回路(16m長)を使って入手しやすい高耐圧コンデンサを並べると少なくともSWR2以下に整合可能と判明した。
アンテナ部分にソータバランを挿入すれば完璧か?
ん?この結果からすると・・
HPハイバンドデルタループで、ローバンド用のカップラー(50W程度)がそのまま使えることになった!!めでたし、めでたし!!
[ローバンド用のカプラー、これに13uH(プラスタップ付)のコイルが取り付けてある]
JA1JHQさん!如何ですか?
さすがですね、スミスチャートできちんと解析されておりますね。昔は私も出来たのですが、この頃、遣り方を忘れてしまって、再勉強が必要だなあと思っております。
実は今は、そのアンテナは14MHZにも使っておりまして、釣竿の根元に34回巻きコイルを追加した形になっています。これで一度、解析して見てもらえるとありがたいです。(HPにも記事を載せています) マッチングは取れてまして、JD1-EUでも活躍してました。
更に・・・。
この長さだと、7MHZの0.4λに近く、7MHZでも使えないかと考えています。ぜひ、一度、計算を試みていただきたいです。
勿論、他の記事・・特にアンテナ関係は熟読させて頂いています。デルタループは、打ち上げ角も低く、よいアンテナだと思いました。
私も、またいつか島移動へ復帰しようと思っています。
その際、アンテナは、最も重要な機材と考えています。いろいろ解析上で検討し試用した上で、実践投入しようと考えています。
14MHzループの件、計算して、メールまたはブログで対応します。
また、研究会でもお願いします。
記事、読みました。14MHZでもOKなんですね。時間のあるときに、コンデンサの耐圧を高くして、カップラをいじって見ようかと思います。(π-Cにしたのは、コンデンサの耐圧が低くて済むためです。軽量化できれば、そちらがベターです)
できれば7MHZも運用できたらなあ、と思っておりまして、高耐圧のコンデンサを、アンテナエレメントに直列に入れるマッチング方法が、ネットに載っていたのですが、いかがでしょうか?
7MHzおよび14MHzの解析結果をメールにて送付しました。
課題は高耐圧のコンデンサですかね。
同軸を使っては、いかがですか?
私がLCメータを作ったのも・・自作コイルの測定と同軸等でコンデンサを計測?するため・・校正済み、