絵つぶやきのネタを探します。
その方法はどうかといいますと、
この前書いたように
自分の生活をいろいろ見てみるという
やりかたがあります。
ほかには、さんぽや歩き旅の途中で
見つけた景色から発想するという方法もあるし、
他の人の作品から発想するというのもあります。
今回発想を得たのは、
近所の山を歩いたときに
見つけた自然の姿です。
花はまだかなあと柿木などの枝を見上げると、
花はまだでも先っぽのほうに
ミノムシが一個ついていたりします。
最近その数も減ったけど、
たまにはいい感じで風に揺れている
やつもいます。
その住処はワンエルディーケーで、
豊富な自然の中に住むという
いいところに住んでいるじゃないですか。
まあこれを一つ
テーマにしようと目論見ました。
で、絵にするにはミノムシについて
もう少し調べておく必要があるでしょう。
なのでネットの先生に聞いてみました。
ミノムシはもとはミノガ科のガの幼虫です。
雨具の簑に似ているところから
こんな名前です。
木に小枝なんかで作られた巣を作ります。
その巣は秋に木にこしらえられるので、
季語は「秋」です。
小枝をくっつける糸はクモの糸よりも
強いといわれています。
ほかの虫に襲われたりするので、
今、数が激減しており自治体によっては
絶滅危惧種扱いをされているそうです。
その種の一つに「オオミノガ」
というガがいます。
成虫になって飛ぶのはオスだけで、
メスは簑の中で生殖し卵を産んで
ミノムシの底から幼虫を産んでいきます。
なのでミノムシは一生の巣であったりします。
営巣する木はカキノキ、イチジク、
マサキなんかが多いそうです。
ではそんな知識をもとに
絵をかいてみましょう。
せっかく巣を作るなら、
こんな花の咲く木がいいんじゃないですか。
とモクレンに作ってみました、
まあ生物学上そんなことは
ないかもしれませんが、
中にはへそ曲がりなミノムシもいるでしょう。
ことばが「ワンエルディーケー。
環境抜群、季節感あります」
としますが静物学的に変則的な生態にしています。
それで最初こんな絵にしましたら、
これだとぶら下がってるだけなので、
揺れすぎてしまいますね。
そこでネットで見てみると
ぶら下がっているのではなく、
枝に張り付いているのが
ほとんどなので、
周りのミノの部分を長くして、
張り付ける用にしてみました。
これで違和感ないですね。
ではそこにことばを書き入れて
みようとしましたが、
今度は「ワンエルディーケー」を
そのままカタカナか「1LDK」と
したほうがいいのか迷いましたが、
最終的には、アルファベットで横書きにしました。
不動産屋さんの住宅案内のような
雰囲気を残したかったのです。
うんうん、少しユーモアな
作品ができましたね。
これはもう次の展示作品に採用しましょうかね。
そうそう、ちなみにネットで調べたところで
驚いたのは、ミノガの場合
ミノムシから空を羽ばたく成虫になるのは
オスのみだそうです。
メスは、ミノの中にとどまって卵を産み
死んでしまいます。
子どもは生まれてミノムシの下から
はみ出てきて、風で産卵していくんだそうです。
まあ自然界では変わってないんでしょうが
オスがミノムシにたかり
その先端から管を入れて
中のメスと交尾するんだそうです。
そして死んでゆきます。
でもねえ相手のメスがどんなメスなのかも
知らないのにね。
とっても大胆なことをする
オスなのでありますねえ。