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★花魁草★花シリーズ

2012年08月02日 | ★花シリーズ★
オイランソウ(花魁草)の名前の由来は、花の香りが花魁の白粉に似ているからという説や、花の艶やかさ、華やかさを花魁に見立てたという説もある。 別名を小さいキョウチクトウ(夾竹桃)ということで、クサキョウチクトウ(草夾竹桃)とか、また、ききょう科でもなでしこ科の仲間でもないのに、キキョウナデシコ(桔梗撫子)という名前でも呼ばれている。花にキキョウ(桔梗)に似たものやナデシコ(撫子)に似たものがあるためではないかと思っている。

英名のフロックスという呼び名は、ギリシャ語の「炎」に由来している。赤い花が炎をイメージさせたのだろう。花魁といい花忍といいどこか古風で哀愁が漂よう。ハナシノブ(花忍)の花は花が美しいから、シノブ(忍)はシダ(羊歯)の忍に葉の割れ方が似ているから命名されたそうだ。科名からも目を惹きつけられる花だということが分かる。

はなしのぶ科クサキョウチクトウ(フロックス)属の多年草で、学名は「Phlox paniculata」である。属名の「Phlox(フロックス)」は、ギリシャ語の「phlogos(炎)」が語源で、「花の色に由来」にちなに、種名の「paniculata」は「円錐花序の」を意味ししている。

原産地は北アメリカで、園芸品種として持ち込まれたものが野生化し、北海道~九州に分布しており、道端でよく見ることもある。草丈は60~100センチくらいである。茎は真っ直ぐに直立している。

葉は細長い卵形で、隣りの節から出た葉が互いに向かいあって生えており、上から見ると葉が十字に出ているようにみえる十字状対生で、ときには茎の同じ高さから3枚以上の葉が出る輪生することもある。葉の柄は短くて、茎の上部では茎を抱いている。葉の縁が滑らかでギザギザの鋸歯などの切れ込みや凹凸がない全縁をしている。

開花時期は6~10月である。茎に先にやや丸い円錐花序を出し(下のほうになるほど枝分かれする回数が多く、全体をみると円錐形になる)、ピラミッド状に固まって花径2~3cmの花を沢山つける。一つの花の花びら全体の花冠は筒部分が長く、先が5ツに深く裂けて横に開いている。花冠の裂けた片は襞状に互いに重なっている。萼片は5枚で緑色である。雄蕊は5本である。

花の色は赤紫色や白が中心だが、改良が進んでピンクや紅色など多くの園芸品種が作出されている。














話は変わり花の名前がオイランソウ(花魁草)なので、言葉にはなじみがあってもホンモノを観たことがないので花魁について調べてみた。

「花魁」とは、芸を披露しないため、歌舞音曲を必要としていない。まさしく娼妓部門の最高位ということ。「花魁」は遊女の中では一番ランクが高く、江戸に吉原ができたときに、見習いの少女が太夫のことを、「おいらんちの姉さん」と言ったのがその起源といわれている。

おいらんちの姉さん………、おいらんさん………、花魁。花の魁という字をあてて「おいらん」と読ませるとは。花の魁とは、梅を意味している。「花魁」はいわゆる呼び名であり、遊女の最高位の格を「太夫」といわれている。

「太夫」とは傾城(けいせい 官許により遊宴の席で接待する女性)の最高位であり、舞の優れた傾城を「舞太夫」と呼んだことが太夫の始まりとされ、歌舞音曲の芸はもとより、茶、花、和歌、俳諧などの教養を身につけていたという。

山梨県甲州市の国道411号線沿いに存在する滝、史跡である花魁淵という場所がある。この花魁淵という名前は、戦国時代に起こった悲劇に由来するとされる。

武田氏滅亡の折、武田氏の隠し金山と言われたこの黒川金山も閉山となった。この時、金山の秘密が漏れることを危惧して55人居た遊女を柳沢川の上に吊った宴台の上で舞わせ、舞っている間に藤蔓を切って宴台もろとも遊女たちを淵に沈めた………という故事に由来する。

悲劇があったのは、この場所よりも更に上流のごりょう滝の辺りであったとされ、現場には小さな碑が残されている。また下流の丹波山村には、この際の遊女たちの遺体を引き上げてお堂を建てて供養したとされる言い伝えが残るが、このお堂は現存していない。

一方、この花魁淵という名は、後に付けられたものとされている。 これには、戦国時代には遊女を指す「花魁」という単語はなかった(花魁は江戸時代になって成立した)こと、また、明治時代にこの地を訪れた役人が、紅葉する奥多摩の渓谷美を「まるで着飾った花魁のように美しい」と形容したことなどが語り継がれている、といった点などが根拠として挙げられる。

花言葉は不活発、温和、あなたに同意などである。

説明文出典:http://plumkiw948.at.webry.info/201107/article_49.html花々のよもやま話から転載。


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