・毒魚Poisonous fish どくぎょ
食用としている魚でも部位によって毒をもっているものがある。アオブダイ、ソウシハギの肝臓、ヤツメウナギの卵、ウナギ、マアナゴ、ハモ、ハコフグの粘液、アカエイ、オニオコゼ、アイゴの鰭の棘などがある。日本で中毒原因となる有毒種は、主にフエダイ科のバラフエダイ、イッテンフエダイ、イトヒキフエダイ、ハタ科のバラハタ、アカマダラハタ、オオアオノメアラ、アズキハタ、イシダイ科のイシガキダイ、アジ科のヒラマサ、カマス科のオニカマス、ウツボ科の毒ウツボ、など有毒部位筋肉・内臓、シガトキシンおよび類縁化合物としている。
日本では沖縄県で他の地域と比較して多く発生している。フグは日本で代表的毒魚として知られるが最近の研究でシガテラ毒素はシガトキシンCiguatoxin(脂溶性毒)とマイトトキシンMaitotoxinであることを解明している。石灰藻などの海藻、サンゴの表面に付着しているプランクトン(渦鞭毛藻[うずべんもうそう]の1種)を食物連鎖により魚の筋肉や内臓に蓄積していく。
毒性には地域差があり時期等で異なり藻食魚より肉食魚、小さい魚より大きい魚のほうが毒性が高くシガテラ毒魚になる可能性が高い。この中には食用魚として重要なアジ類・ハタ類・フエダイ類などの魚も含まれ近年東南アジアなど南方海域からの魚の輪入も多く注意する必要がある。九州北部にも温暖化で熱帯の毒タコが生息しフグと同じ猛毒(テトロドトキシン)を持つヒョウモンダコが近年知られる。同じ種でも日本近海域の魚は安全だが南方海域での捕獲で毒魚になっている可能性もある。
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