・銀杏 公孫樹 鴨脚樹Ginkgo・Maidenhair tree いちょう
イチョウ科、中国、日本原産。1億5000万年以上も前から存在している植物で「生きた化石」ともいわれる。
イチョウ科、中国、日本原産。1億5000万年以上も前から存在している植物で「生きた化石」ともいわれる。
種子は古くから食糧とされていたが葉が食用とした歴史は浅い。元々イチョウの葉には、クロロフィルという緑色の色素とカロテノイドという黄色の色素が含まれている。
秋の初めまでは、カロテノイドがクロロフィルの強い緑色に隠れてしまっているため、葉は緑色だが、秋が深まり、気温が低くなると、クロロフィルの分解が始まってカロテノイドの方が目立ってくるため、次第に黄色に変化していく。
9~10月に採集する緑葉には、ギンゴライドGinkgolide、フラボノイドといわれる成分のアレルギー(花粉症、アトピー)抑制、抗菌作用、活性酸素除去、脳の血流改善が注目(フラボン配糖体24%以上、総テルペンラクトン6%以上)している。
主成分としてギンコリドA、B、C、J、M、ビロバリド(6~7%)、プロアントシアニジンProanthocyanidin(10%)、カルボン酸、ギンコライドを確認している。
テルペンラクトン(ビロバライド・ギンコライズ)、フラボノイド(ケルセチン・ケンフェロールKaempferol・イソラムネチン)という有効成分は、細胞膜を強くして、血管を拡張し、血糖値の正常化や抗ガン作用がある。ギンコライドは、花粉症やアトピー性皮膚炎のアレルギー症状を防ぎこれらの成分の相乗効果を生み出す。
脳の血行を良くし、脳細胞の活性化し記憶力と集中力を高める。エキスとしたものが健康食品として市販されているが中毒例(2002年11月)の報告がある。除去されるべきアレルギー(湿疹、皮膚障害、腹痛の発症)物質ギンコール酸Ginkgolic acid (アルキルフェノールAlkylphenol類:もともと葉〈0.1~1%〉の粉砕物に多く含まれる:葉をお茶にしたときには有害物質を一緒に取ることになる)が規定の5ppmの8万倍になるものもあったといわれる。
イチョウの葉は、抽出物を用いたものを用いるのがよいことになる。お茶としものからの効果は確認されていない。
種子(銀杏:ぎんなん)は、去痰、鎮咳によいとして、柑橘類、カリンとともに薬用に用いられていた。銀杏の取り過ぎにも注意を要する。
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