・胡桃Walnut くるみ
クルミ科、ペルシャ、中国、日本、北米の北半球の温帯地域に分布する堅果(けんか)類、高さ20mにもなる落葉樹でブドウのように房状になった緑色の青梅に似た実を付ける。
縄文時代の遺跡からも発見し紀元前数千年も前より人類の食用としてきた。日本での野性種は、おにぐるみ、ひめぐるみがあり、銀杏のように果肉を腐らせ殻を取り出しているが殻が硬く仁(じん・種、可食部25%)が小さい。
名前について中国西域(胡は中国の西の意味)より渡来し桃に似た実であることから胡桃(コトウ)という説、他いくつか語られる。
栽培種は、江戸時代中期導入のペルシャ(イラン)種と明治初期欧米種が紹介され自然交配した、うちくるみ(殻がむけやすく仁が大きく可食部45%)は、果実がさけて殻が落下する種類で長野県にあり日本での大半の生産量を誇る。アメリカからの輸入品が多い。
晩秋10、11月に落下した堅果の仁(胚乳)を食用とする。特有の風味があり製菓、クッキー、クルミゆべし、クルミパン、和え物(くるみもち、白和え)、つまみに用いる。
圧搾抽出した淡黄色のクルミ油が香料、化粧品、皮膚炎に、生の葉、樹皮が染料、未熟の果肉、果皮を皮膚炎、鎮咳に、木材の材質が硬く細工、家具に用いる。
100g中でエネルギー674kcal、水分3.1%、たんぱく質14.6%、炭水化物11.7%、脂肪70%(リノール酸42.0%、αーリノレン酸[体脂肪の蓄積を防ぐ]9.1%、オレイン酸[体脂肪の蓄積を防ぐ]10.2%)、たん白質(疲労回復)15%あり、ビタミンE(細胞の再生に関与)3.6mg、ビタミンB1(疲労回復):0.26mgを含む。
&クルミ科Juglandaceae くるみか
APG分類体系では、植物界Plantae、被子植物門Magnoliophyta、真正双子葉類Eudicots、バラ類Rosids、 真正バラ類I:Eurosids I、ブナ目Fagales(8科33属1055種)、クルミ科としている。このブナ目には、他にブナ科 Fagaceae(7属670種)、ヤマモモ科 Myricaceae(3属57種)、カバノキ科 Betulaceae(6属145種)などがある。クルミ科(10属50種)には、クルミ(クルミ属Juglans)、ペカン(ペカン属Carya)などを含む。
ご愛読戴きましてありがとうございます。よりよい情報をお届けしてまいります。