遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

0627 NEO女子プロレス

2010-06-28 23:02:16 | レポート
ヒョードルの歴史的一戦をスルーして、テイセンホールへ女子プロレスを見に行く。事前にメール予約していたし…と思ったら、受付で名前が確認できないというハプニング。早期割引対象外になる代わりに、少し高めの席を用意してもらうという折衷案。送信履歴は残ってるんだけど、なにがまずかったんだろう。
女子プロレスは初めての観戦。
最近のプロレス団体って小劇場化していて、特に女子プロレスは総インディー化しているという状況。そんな中、NEOはメジャーだった頃の女子プロレスの伝統を引き継ぎつつ、新しいことも色々やっている団体。初めて見るには一番よさそう。
テイセンホールの広さを考えると、お客さんの人数は少な目。これならコンカリーニョとかパトスみたいな狭い空間でやったほうが熱が出るんじゃないんだろうか。(223人ですって)テイセンホールじゃなきゃダメな理由でもあるのかしらね。
初戦は札幌出身の帯広さやかが登場。この前書いた19時プロレスの代表が緊急参戦。爽やかかつ未熟な動きでハラハラさせられる。対戦相手のタニーマウスは、コミカルかつ老獪な動きでスカしたりおちょくったりしながら、完勝。うまい。タニーのピープルズ・ヘッドバッド(正式な技名は存じません)が好き。対戦相手をまたぐときのうっとりした笑顔がいい。
全体的に、勝負論がまったくない良い大会だった。
ほとんど試合前に勝敗がわかっていたということに、大会が終わってから気付いた。
つくづくプロレスのキモは様式美だと思う。勝敗は見るほうがからするとそんなに重要じゃない。「美」とは限らないか。「笑」だったり「痛」だったりする。様式笑。様式痛。「痛」っていうのはプロレス独特。いろんなテクニックがあるんだろうけど、あんなに高いところから落ちたり、あんなに勢いよくぶつかって痛くないわけがない。痛めつける痛めつけられるが商売になるというのもすごい話だけど。
あとは豊田真奈美の圧倒的な存在感だとか、さくらえみの姑息な動きとか、かつての無気力ファイター・真琴の成長ぶりとか成長してないぶりとか、タムラさまのかっこいい入場とか、派手なバトルロイヤルとか、初めて投げた紙テープとか色々おもしろかった。
でも、この団体も年内で解散しちゃうんだよなあ。もったいないなあ。

※ プロレス独特の風習。女子プロにも。
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なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか

2010-06-21 22:07:00 | レポート
なぜツイッターでつぶやくと日本が変わるのか(晋遊舎新書007)
上杉 隆
晋遊舎

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2010/6/21

筆者はフリージャーナリストの上杉隆。
すごく頭がいいのはわかるけど、彼の出演しているウェブ動画やラジオを視聴したり、ほかの著書を読んだりすると、すごく胡散臭くもあるという、味わい深い人。
本書は政治家やジャーナリストたちとの対談形式になっている。あと、水道橋博士とも。
内容はタイトルの通り、政治におけるツイッターの威力について。一番印象深かったのは、逢坂誠二との対談のなかで出てくる「ツイッターは人類史上最速の速報性を持つ」という部分。たしかに政治家が発言したことを何の加工(編集)もされず、ただちに自分ごとき一般人も読めるというのはツイッターならでは。ほかに、水道橋博士が政界に与える影響力の強さも大事な読みどころだと思う。
「政治を見守る側」にとっても興味深い話が多い。
ツイッターという杖があれば、「政治」という山を登るのが少し楽しくなる。
そういう趣旨の本じゃないかしらね。
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ひとりごと

2010-06-10 22:28:10 | レポート
2010/6/10

「19時プロレス」を見る。
味気ないタイトルだけど、内容は面白かった。所属選手は帯広さやか一人。デビューは2010年4月。練習生期間も5ヶ月しかないというから、駆け出しもいいとこ。現在23歳。
そんな彼女が毎週火・木・金曜日の19時から1試合だけ行い、その様子をネット配信する。
試合ぶりは素人目にもけっこう危なっかしいし、週3回の試合というのは、肉体的に相当シビア。そして彼女が怪我をしたら、「19時プロレス終了」という別の緊張感もある。
そんな重圧のなか、彼女がどこまで成長していくのかを見守る。
今はただの新人イジメにしか見えないが、いつか逆襲が始まるはずだ。たぶん。
ついでに札幌出身(帯広じゃないのかよ。まあ、いいか)ということもあって、余計応援したくなる。
記録は残らないので、彼女がぎこちないうちに見始めるのがおすすめ。
対戦相手は主に「アイスリボン」という団体の所属選手。主要メンバーの若さにびっくり。
女子プロレスの最先端。すごい時代になったもんだと思う。

「19時プロレス」URL:http://www.ustream.tv/channel/19pro
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佃典彦戯曲ワークショップ7

2010-04-01 22:29:51 | レポート
長くなったので、あとは反省で。
「3W作話」はテーマに気を取られすぎたような気がする。ウケをとったほうが勝ちだと考えてしまった。一番大事なのは、実践を通して、現役トップクラスの戯曲作家の技術をひとつでもふたつでも盗むこと。
脚本を書くので精一杯。そういうことを考える余裕がなかった。自覚できていなくとも何か得るものがあったと信じたい。
あとは、飲み会には参加しなきゃダメ。
結局、時間が少なすぎて佃さんとは深いやり取りにはならなかった。お金がないというのも言い訳に過ぎない。実際どんな仕事しているのか、岸田戯曲賞や公募やスシ王子についてなんかも聞いてみたかったが、そういう話はワークショップ中には難しかった。
ただ、このワークショップのおかげでまた戯曲熱が戻ってきた。短編なら書けそうなので、教文短編演劇フェスにむけて脚本書いてみようかな。書くだけだけど。
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佃典彦戯曲ワークショップ6

2010-03-31 21:07:53 | レポート
戯曲ワークショップの3日目は10:00から16:00まで。そのほとんどの時間で昨日のテーマに即した内容で戯曲作成。ある人は手書き、ある人はパソコンを持ち込んで作る。
昨日公開した戯曲は、明け方に完成したもの。自信がまったくなかったので、また新しい話を書きたくなった。あれで自分を判断してほしくなかったし。その上で「こういうのもありますよ」という感じで「座頭市パパ」を提出できればいいなあと。
というわけで、下の「切る」(これ、タイトル)は10:00スタートで14:30に完成したもの。上演したら10分くらいかな。話はいくぶんまともにはなったような。最後ぐだぐだだけど。
やっぱり後ろが決まっているので、確実に佃さんから感想をもらおうと思ったら、14:30がリミットだと思ってムリヤリまとめた。案の定、「ムリに終わらせようとしすぎ」という感想をいただく。わかっているんですが、難しいんです。どうしたらまとめられたかなあ。いいアイディアがあったら教えてほしい。

与えられた設定はこちら。

「いつ」
・引越しの前日
・春の午後14~15時
・雪がちらついている日

「どこ」
・がらんとした蔵の中。
・明かりはランタン。

「だれ」登場人物は4人
・女子大生(彼あり)
・暴走族が嫌いな女(20歳)
・余生を過ごす軍人
・目の見えない男

この条件すべて満たして作品を書く。
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佃典彦戯曲ワークショップ5

2010-03-31 21:01:34 | レポート
「切る」

男1 目の見えない男
男2 余生を送っている元軍人
女1 暴走族が嫌いな女 (20歳)…姉 ヤヨイ
女2 女子大生(彼あり)…妹 サツキ

 蔵の中。
 麻雀卓を囲む4人。

男1 (牌を倒す)ロン。
男2 う。
男1 懲りない男だね。昨日、家持ってかれたばっかりだっていうのに。何か作戦があるのかと思ったらさ。
男2 …。
男1 どうするの。(女二人を交互に指差しながら)どっちをくれるの?
男2 娘だけは…。
男1 あんたそれでも元軍人?
男2 …。俺はどうなってもかまわない。娘だけは。
男1 あんたみたいなくたばりぞこないには興味ないの。どっちでもいいのよ。どっちか一人ちょうだいよ。
男2 もう一回。
女1 やめてよ、父さん。勝てないよ。
男1 そうそう。娘さんは賢いね。今なら一人ですむよね。
男2 娘だけは…。私の生きがいなんだ。
男1 なめんじゃねえぞ。
男2 …。
男1 同情してないわけじゃないのよ。ただね、元軍人だかなんだかしらないけど、若造どもの口車に乗っちゃって慣れない賭け事なんかするからそうなるんでしょう。自業自得でしょう。
男2 …。
男1 考え方を変えなさいよ。もう土地の権利書はいただいたんだし、明日にはあなたたち、荷物まとめて出て行ってもらうんですよ。春とは言っても名ばかり、今日も雪が降っているそうじゃないですか。わたしにもらわれたら少なくとも、寒い思いはさせませんよ。(不気味に笑う)
男2 …。
男1 それともどうします? もう一勝負して、全てを失ったほうがいいですか。わたしはかまいませんよ。
男2 こんなやつに負けるとは…。
男1 わたしは、たしかに目が見えない。カモだと思ったんだろうけどね。わたしね、わかるんですよ、牌の手触りだけで。

 男1、伏せてある牌を並べて、並べなおす。

男1 はい。
男2 国士無双…。
男1 それでも勝てると思うんならやりましょう。
男2 ちくしょう。
女1 父さん。わたしはかまわないよ。だって、わたしが原因つくったんだもの。
男2 ヤヨイ…。
女2 姉さんは何も悪くないよ。
男2 そうだ。お前は何も悪くない。
女2 お父さん、うるさい。
女1 でも、あのときわたしがあいつらにちょっかい出さなきゃ…。
女2 それだってしょうがないよ。だってあいつら、うるさいんだもん。パラリラパラリラ年中無休で。
女1 でも、普通ガマンするでしょう。
女2 姉さんは正義感が強いんだよ。
男1 はやく決めてくれませんかね。
女1 うるさいなあ。いつまでに決めるって約束はしてないでしょう。
男1 たしかに。
女2 連れて行かれたらどうなりますか?
男1 あんまりお父さんの前では言えないようなことをしてもらうよ。つまり、この世の天国と地獄を一度に味あわせてあげます。
女2 …行くなら、私が行く。
男2 だめだ。
女1 お父さんは黙ってて。負けたんだから。
男2 ああ。
女1 あんた、付き合ってる人がいるでしょう。
女2 姉さん。
男2 なんだと!
女1 お父さんは黙ってて。
男2 おい、ヤヨイ…。
女1 黙ってて!
男2 わかった…。
女2 ごめん、姉さん。
女1 やっぱりそうなんだ。
女2 でも、大槻さんは悪くなくて。
女1 いいの。彼のことは私が一番よくわかってるから。
女2 姉さん。
女1 あんな女ったらしだけど、悪い奴じゃない。彼のこと、よろしくね。
女2 女ったらし? 大槻さんは女ったらしなの?
女1 知らなかったの?
女2 信じられない。
女1 今でもちょくちょくわたしのところに電話かかってくるよ。
女2 ええっ!
女1 知らなかったの。有名だよ。
女2 裏切られた…。
女1 でも、許してあげて。悪い奴じゃないから。
女2 ムリよ。
女1 ムリじゃない。あいつ、一人じゃ何もできない奴だから。あなたみたいに甲斐性のある子が必要なの。
女2 姉さんは、大槻さんをどう思ってるの?
男1 おい…。
二人 うるさい!
男1 …。
女2 姉さんは、大槻さんのこと、まだ好きなの?
女1 昔の話よ。
女2 ほんとに?
女1 ほんとよ。
女2 ほんとに?!
女1 ほんとうだってば!
女2 …泣いてるじゃない。
女1 ううっ。
女2 このおじさんのところには、私が行きます。姉さんは、大槻さんと一緒になったらいい。
女1 でも、でもね。
女2 おじさん、わたしを連れてって。
男1 ようやく話が…。
女1 だめよ! あの人、わたしのこと好きでもなんでもないんだから。
男1 まだまぜっかえすの?
男2 俺も話がしたい。
女2 でも、姉さん、大槻さんのこと好きじゃない?
女1 ちがうもん。きらいだもん、あんなやつ。
男2 何者なんだ、そいつは。
女2 わたしは、大槻君にふさわしいほうが残るべきだと思う。
女1 あいつ、あんたみたいなタイプが好きなんだもん、わかるんだもん。だって。
女2 でも、わたしだって姉さんが好きな人を愛せない。それに浮気モノはいや!
男2 そのとおりだ。
女2 あきらめちゃだめ!
女1 (男1に)じゃあ、どっちがかわいいと思います?
男1 は。
女1 わたしとこの子、どっちがかわいいと思います?
男1 はあ?
女1 どっちが大槻君にふさわしいかって聞いてるんです!
男1 そんなこと言われても、わたしは、目が見えないんですよ。
女2 見た目じゃなくても、雰囲気とかあるでしょ。
男2 なぜ俺に聞いてくれない。
女2 (男2に)じゃあ、どっちがかわいいの?
男2 どっちもかわいい。
女2 (スルーして男1に)どっちがかわいいと思いますか。
男1 じゃあ、(適当に)こっち(女1)!
女2 ほら! やっぱり。
女1 でも、この人(男1)、大槻さんじゃない!
男1 じゃあ始めから聞かないでよ。
女1 それにこの人(男1)がかわいいと思うなら、私がこの人に連れてかれたほうがいいじゃない。
女2 え、なに。よくわからない。
女1 だから、この人がかわいいと思うなら、私がこの人に連れてかれたほうが…もうだめわかんない!
男1 つまり、こっち(女1)でいいのね。
女1 はい。
女2 だめ。だって、さっきこの人(男1)適当に選んでたもん。
女1 適当じゃなかった。わたしのほうがかわいいって。
男1 いい加減にしてよ!  わたし、忙しいのよ。
女2 私が行きます。
女1 私が行きます!
男1 じゃあ、二人とも来いよ。土地返してあげるから。
男2 それはないよ。
女1 二人とも連れていかれたら、大槻君はどうなるの?
男1 知らないよ、そんなやつ。
女1 どうしたらいいの、わたしたち。
男1 じゃあね。ひとつ提案してもいい?
女1 はい。
男1 今から、その大槻ってやつに電話をかけなさい。彼に選んでもらうっていうのはどう?
女2 妙案…。
男1 もうなんだかわかんなくなっちゃってるからいいじゃない、それで。ね。
女2 私のケータイからでいい?
女1 それってハンデじゃない?
女2 じゃあ、姉さんのケータイから。
女1 それもおかしいよ。もう付き合ってないのに。
女2 じゃあ、どうするの?
女1 お父さん。ケータイ。
男2 あ、ああ。
女2 早く。

 男2、自分の携帯電話を差し出す。

女1 お父さん、かけて。
男2 ああ。…いや、いやだよ。
女1 (男1を見る)
男1 どうして私が。
女1 (女2)じゃあ、かけて。
女2 いいの?
女1 いいよ。私たち、声を聞いただけじゃ区別つかないみたいだから。
女2 そうね。
女1 でも、できるだけどっちがかけてるかわからないようにしてね。
女2 オッケー。

 女2、電話をかける。切る。

女1 どうだった? つながらなかった?
女2 知らない女が出た。

 気まずい沈黙。

女1 もう死にたい。
女2 わたしも。
男1 いや、死なれると困るんだ。
男2 そいつの家はどこだ。殺してやる。
女二人 やめてよ!
男2 …。
男1 あのさ。差し出がましいようだけどさ。その彼氏? 結局、妹さんと付き合ってるんでしょう。もういいんじゃないかな。お姉さんで。
女2 私は大槻さんと別れます。
男1 あそう。じゃあ、妹さんを連れていこうかな。
女1 私一人残されたって大槻くんとどう接していいのかわからない。
男1 いいじゃない。たまに電話かかってくるんでしょ。
女1 でも…。
男1 わかった。電話を貸しなさい。わたしが話しつけてあげるから。
女1 いいんですか?
男1 貸して。

 男1、電話を受け取る。

男1 もしもし。大槻くんですか? はい、代わってもらえます?
はい。…わたしですか? 私は、あなたが浮気性なことで迷惑をこうむっているものです。で、ですね。ヤヨイさんとサツキさんの姉妹知ってますよね。ぶっちゃけた話ね、お姉さんはあなたのことが好きで、妹さんはあなたと別れるって言ってるんですよ。あなたはどっちのほうがお好みですか? いや、あの、どっちも好きって言われても困るんです。ええ、ええ。ええ?! あ。(電話を切られる)
女2 どうでした?
男1 強いて言えば、体はヤヨイで心はサツキだって。
男2 は?
男1 ひっどい男ね。
女1 体は好きなんだ。
女2 まだ大丈夫だよ、姉さん。
男1 じゃあ、いいね。妹さんのほうで。

 電話がかかってくる。男1の携帯電話。

男1 はいはい。ああ、ああ、あれ!? 大槻サマですか? あの? ええ、ええ。さっき電話しました。そうなんです。そうなっちゃったみたいで。あ、じゃあそうしますか。大槻サマがそれでいいなら、直接。はいはい。どうですかね。聞いてみます。
男2 なんだ、今の話は。
男1 大槻サマ、ウチの常連でした。だから、二人とも買ってくれるって。すごいねー。
男2 なんだと。
男1 二人ともいただきます。いいでしょ?
女2 わたしは…。
女1 一緒に行こう。だって、ここにいたって。ねえ。
男2 おい。
女2 そうね…。
男1 じゃあいいですね。
女12 はい。
男2 おい、待ってくれ。待ってくれよ。

 男1女1女2出て行こうとする。

男2 おい。 
男1 なんですか。
男2 俺もその大槻ってやつのところで働かせてくれ。なんでもする。
男1 二世帯住宅ですね。 

 4人出て行く。

                         おわり。

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佃典彦戯曲ワークショップ4

2010-03-30 22:27:29 | レポート
下にワークショップで書いた戯曲を公開。雑すぎるし指定の15分には全然届いていない。5、6分というところか。
書き上げた状態のものをそのまま載せる。先に「ワークショップ2」のテーマ設定を確認されることをオススメします。
「おわり」をつけたのは、翌朝9時ごろ。
ヨーイドンから15時間地点での出来。途中4時間半の飲み会をはさんだことを考えると、大健闘であろう。
佃さんのダメだしでは、やはり女2からの流れが弱いとのこと。また、ムリヤリ話を終わらせようとしない方がいいのではないかと。
たしかに弱い。それに春の午後の雰囲気が足りない。「春の午後でも可」というレベル。
ただ、未完の作品には価値はないと自分は考えているので、自分の力量と制限時間を考えるとしょうがないなあという感じ。悔しい。
あと、テーマを知っている上で読むとそこそこ面白いと思うんだけど、事前のテーマ設定を知らない人が読んでほんとうに面白いのか疑問。どうなんでしょ。
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佃典彦戯曲ワークショップ3

2010-03-30 21:49:43 | レポート
「座頭市パパ」

男1 目の見えない男
男2 余生を送っている元軍人
女1 暴走族が嫌いな女 
女2 女子大生(彼あり)

蔵の中。
杖を持つ男1(パパ)、女1。こっそり男2。

男1 だめだ。
女1 パパ。 
男1 おまえが背負うことはないんだ。
女1 いやだ。わたしもママのカタキをうつ。
男1 人殺しになるのは俺だけで十分だ。
女1 パパ。
男1 何度も言わせるな。
女1 …一人でやるっていうの? 目も見えないのに?
男1 だいたいのことは耳でわかる。暗闇なら俺のほうが有利だ。
女1 相手はただの暴走族じゃないんだよ!
男1 そうだ。だからお前を危険にさらしたくはないんだ。
女1 秘伝書を音読してあげたのは私だよ。私だって戦える!
男1 それにお前も行けば、余計な血を流すことになるだろう。
女1 しょうがないじゃない…。
男1 おまえは暴走族を憎みすぎている。
女1 暴走族なんてみんな死んでしまえばいいんだ。
男1 ばかやろう。暴走族の中にだっていいやつはきっといる。
女1 いない。
男1 とにかく、討つべき相手は一人だ。忘れるな。
女1 …。
男1 いたづらに殺生を行うのなら、奴らと同じだ。わかるな。
女1 はい…。
男1 やつらのアジトには自分ひとりで行く。おまえは、明日朝一の便でアメリカへ飛べ。騒ぎになる前に。
女1 いやだ。わたしもママのカタキを討ちたい。
男1 わからないやつだな。
女1 わたしだって、絶対役に立つ。
男1 はっきり言ってやる。おまえは力不足だ。
女1 そんなこと…。
男2 (突然女1の背後に現れる)そのとおりデース。
女1 (反射的に振り返り、仕込み杖を構える)誰?
男2 ワタシですよ。
女1 マイケル…。
男1 こんなこともあるかとわざわざ来てもらった。
男2 フロリダ演習のときはお世話になりましたからネ。
女1 …。
男1 引退した軍人なんかに背後を取られているようじゃ、足手まといなんだよ。
女1 パパ…。
男1 さっさと行け。お前の顔なんか見たくない。
女1 パパ…。
男2 パパさんは、あなたのことを思っていってるんですヨ。
女1 ねえ。
男1 なんだ。
女1 全部終わったら、パパも一緒にアメリカに来るんだよね。家も売り払ったんだし。軍のルートを使えばできるでしょ。
男2 ソレはデキません。
女1 どうして。
男1 俺のやろうとしていることはしょせん人殺し。敵討ちがすんだらきちんと自首して罪を償うつもりだ。
女1 そんな。
男1 あとのことはマイケルに任せてある。ほとぼりが冷めたら日本に戻ってきてもいい。おまえは普通の女として生きろ。
女1 ムリだよ。わたしだってもう秘伝書の暗殺剣覚えちゃったんだよ。
男1 使わなきゃいいんだ。
女1 あんなにがんばったのに?
男1 お前には感謝してる。まさかひいじいさんの残した秘伝書がこんなところで役に立つとはな。
女1 パパ!
男1 長かった。この目に光を失って5年。
女1 …。
男1 心眼を開くだけで2年かかった。
女1 …。
男1 最後に、おまえの顔をもう一度触らせてくれ。
女1 最後なんて言わないでよ。

 女1、男1に近づく。

男1 (女1に当身)
女1 うっ。(倒れる)
男1 三日は目覚めない。たのんだぞ、マイケル。
男2 ワッカリマシター。(女1を抱える)
男1 そろそろ、出るか。

 男1、男2、蔵の外に出ようとする。
 女2が入ってくる。

男1 (仕込み杖を構える)誰だ、おまえは?
男2 (見えない)ドーシマシタ?
女2 わからない?
男1 まさか…。いや、なぜ。
女2 やせたね。あなた。
男1 どうして。いや、それより、どうしてお前の姿が見えるんだ。
女2 心の目で見ているからでしょう。
男1 生きていたのか。
女2 だったら見えてないでしょう。
男1 そうか。
女2 あんた、なにやってるの?
男1 そうだ、これからお前のカタキをうつんだ。
女2 やめなさいよ、ばからしい。
男1 え?
女2 誰が喜ぶの、そんなことして。
男1 でも。
女2 復讐は何も生まない。あなたたちは生きてるもの同士、一緒にいてあげて。そうじゃなきゃかわいそうよ。(女1を見る)
男1 …。
女2 わたしなら大丈夫、あの世もいいところだから。年取らないし。知ってる? あの世では自分が一番輝いていたころの姿になれるんだよ。
男1 聞いたことはある。
女2 そう。それじゃあね。敵討ちなんてバカなことはやめてね。
男1 …わかった。
女2 約束よ。
男1 ひとつ聞いていいか。
女2 なあに?
男1 なぜ、結婚指輪をはずしている?
女2 それじゃあ、約束よ。
男1 おい! 待て!
女2 約束よ。

 女2、出て行く。

女1 (気がつく)今、ママの声が。
男1 おまえ…。あの当身を食らったら、三日は目覚めないはず。
女1 ふふ。わたしだって、秘伝書読んだんだから。
男1 そうか。
男2 血は争えないですネー。
女1 どこで覚えたの、そんな日本語。
男1 ははは。
女1 ははは。

 笑い声続く。
 暗転。

おわり。
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佃典彦戯曲ワークショップ2

2010-03-29 23:36:35 | レポート
3日間集中で行う戯曲ワークショップでも、実際に作品を作る。
そしてテーマが決まったのは、2日目の終盤。
結構無茶な日程設定だったと思う。

テーマは「3W作話」(遠藤がさっき勝手に命名)。
「いつ」「どこ」「だれ」を参加者が分担して適当に決める。
で、決まったのが、

「いつ」
・引越しの前日
・春の午後14~15時
・雪がちらついている日

「どこ」
・がらんとした蔵の中。
・明かりはランタン。

「だれ」登場人物は4人
・女子大生(彼あり)
・暴走族が嫌いな女(20歳)
・余生を過ごす軍人
・目の見えない男

この条件すべて満たして作品を書く。
与えられた時間は2日目の18時から3日目の16時まで(ワークショップ自体の終了時刻)。
正確には22時間。一日なかったのか…。
特に問題なさそうだったら、明日ブログに書いたものをのせようと思う。
大変だったんで、興味のある人はちょっと考えてみてくださいよ。
上演時間15分を目安にした芝居ということだったんだけど、それはムリでした。

(問題あったら、この記事自体消えているかもしれないけどさ)
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佃典彦戯曲ワークショップ

2010-03-29 23:21:50 | レポート
2010/3/29
佃典彦戯曲ワークショップに参加する。
全部で三日間。有給とって参加。
わくわくしながら教育文化会館の一室に入ると知った顔が数人。札幌の演劇業界は狭い。
佃さんは愛知県の劇作家。「ぬけがら」で岸田戯曲賞を受賞している。
おおまかに内容を思い出すと、作話には「いつ」「どこ」「だれ」が重要であると。「あったりまえだろう」と感じた人は正常だと思うけど、このクラスの戯曲作家でもそこから入るんだとわかっただけでも収穫。それに、この3Wだけでも、かなり突っ込んで考えることを要求されたので勉強になった。ただのラジオ体操でも真剣にやると筋肉痛になるという感じ。
メモをしておくと、「いつ」には「生理的な時間」というものがあると。佃さんはワンシチュエーションの作家なので共感する部分多数。戯曲も書いたので、公開してみようかな。大丈夫かな。
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