遠藤雷太のうろうろブログ

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ゲイビー・デラル監督『アバウト・レイ 16歳の決断』(PARCO TOP CINEMA 2024)

2024-09-18 00:13:00 | 映画を見てきた

2024/9/15

・トランスジェンダーの子供を持つ母親が、彼の性適合手術の同意書にサインするため、自身の過去の過ちと向き合わざるをえない状況になる話。

・初めてのPARCO屋上。壁にスクリーンが貼られている。アウトドアチェアと人工芝シートがある。

・人工芝シートを選択。雨の影響か、スペースに余裕があったので両足を伸ばせる。解放感。

・一般的なチケット代なのに、ワンドリンクorホットドッグがついていた。ホットドック旨い。

・原題は「3 Generations」。レズビアンの祖母とトランス息子の間で、母親が振り回される。

・さらに同意書へのサインを渋る元夫との対決。

・レイはうまくいけば歓喜するし、うまくいかなければ露骨に機嫌が悪くなる。決して優等生というわけでもなく、親の気苦労がうかがえる。

・レイ自身の結論は動かないので、トランスジェンダーの話というより、トランスジェンダーの子供を持つ親の話になっている。

・祖母のカップル。長年レズビアンとして世間と戦い続けてきた猛者らしい風格がある。

・娘が床で倒れていても、まったく動じない。ちょっと冷たさを感じる宣告にも意味を感じる。

・それでいて、ユーモアと娘や孫への愛情も漏れ出ている。靴を取りに行くくだりもかわいらしい。

・彼女の中でトランスジェンダーとレズビアンの区別があいまいになってしまうところも味わい深い。

・それなりに問題のある、わだかまりしかないような三人の親が直接顔を突き合わせて、レイのための決断をくだすところがよかった。

・結論は最初から出ている珍しいタイプの話なんだけど、一歩踏み出すのに時間がかかる。「大人なのに」なのか「大人だから」なのか。

・ネタバレしちゃうけど、暗い話にはならないので、興味のある人はどんどん見たらいいと思う。

・上映後の解説で、司会の方が当事者キャスティングに触れていた。マイノリティ全般を題材にする作品群に広がる、よい補足だった。

・この時期にしても結構寒かったけど、特別な体験だったので機会あればまた参加したい。


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