たのしいプロパガンダ (イースト新書Q) | |
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イースト・プレス |
2018/11/24
成功したプロパガンダはどれも「宣伝は楽しくなければならない」という方針で行われていたという話。
大日本帝国に東アジア、アメリカ、ヨーロッパ、宗教団体まで、色んな具体例をあげて民衆を誘導する手法を解説している。
こういうのは荒唐無稽な陰謀論扱いされがちだけど、仕掛ける側の立場や宣伝効果、コストを考えれば、これくらいやってないほうがおかしい。
だからと言って宣伝活動全般を批判しているわけでもなく、学者らしい立場で都度慎重に考察している。
同時にエンタメとプロパガンダとの相性のよさも繰り返し語られている。
「永遠のゼロ」と「紺碧の艦隊」「風立ちぬ」との違いなど、解析度の低い見方だとごっちゃにしがちな部分をしっかり言語化して区別しているところが読みどころ。
軸足を決めず、都度検証していく姿勢に共感。
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