遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

虚構の劇団『天使は瞳を閉じて』

2019-09-13 12:12:17 | 観劇三昧

観劇三昧:虚構の劇団『天使は瞳を閉じて』

2019/9/12

・透明な膜に覆われた街の住人たちを天使が見守る話。

・第三舞台が上演した作品はVHSで見た。もう20年くらい前。

・演出はそのまま作者の鴻上尚史さんだけど、団体名も違うし、出演者もほとんど違う。マスター役の大高洋夫さんのみ共通。

・序盤は、どうしても最初に見たときの記憶がよぎってしまい不純な気持ちで見てしまう。思い出との戦い。

・売れない芸術家のケイ。かつて長野里美さんが演じた役を、今回は大久保綾乃さんが演じる。

・それでも、上演時間を通じてちょっとずつ出演者たちが魅力的に見えてくる。

・滑舌きれい。動きも切れる。面白いギャグも面白くないギャグもあるけど、腕はしっかり振れている。

・まさか「行っちゃヤダじょー」がそのまま聞けるとは。

・ケイの映像作品のシーンは、今見ると逆に面白く感じる。自分自身がケイの感性に追いついてきたのかもしれない。寝る前に聞きたい。

・壁を壊そうとする男、アキラが前よりかっこよく見える。彼がいちばんロックだったような気がする。

・残念美人のハルカの残念ぶり。

・電通太郎という、あらためて聞いても酷い名前。5円玉をばらまく生々しい音が好き。当たったら痛そう。

・自分を安心させてくれるものが売れる。

・イソジンのときと、コーラのときの、急に人間味が消えるマスターの顔。

・大高さんが一人出ているだけで本家本元感が強まる。

・30年経っても現役の舞台俳優として、あの頃の雰囲気も失わず、ダンスをこなし、この場にいられるのはほんとにすごい。

・本戯曲の初演は1988年。その頃から原発事故を連想させる作品だったけど、今回の上演は2011年の8月。

・そのままでも十分通用しそうなところ、オープニングをかなり直接的な表現に差し替えている。

・是非はあるだろうけど、この時期の上演ならアリだと思う。

・人と人、場所と人、過去の自分と今の自分、色んな関係が移ろっていく描写がしっかりしていて、それを見守る天使がいるという構図がきれい。

 

■観劇三昧HPより

劇団名 虚構の劇団

公演時期 2011/08/02

地域 関東

キャスト
大久保綾乃/大杉さほり/小沢道成/小野川晶/杉浦一輝/高橋奈津季//山崎雄介/渡辺芳博/大高洋夫

スタッフ
作・演出:鴻上尚史

あらすじ

劇団「第三舞台」の代表作を、マスター役に大高洋夫を迎え、2011年「虚構の劇団」版として上演!!
放射線を防ぐ、透明なドームに覆われた街の物語、はじまる。

それから、気の遠くなる時間が流れた。
人間は変わる。でも、天使は変わらない。
あなたの瞳は、まだ世界をみつめていますか?

 

■作中画像より

マスター 大高洋夫

ケイ 大久保綾乃

電通太郎 渡辺芳博

リナ 小野川晶

ユタカ 山崎雄介

ハルカ 高橋奈津季

サブロウ 三上陽永

アキラ 杉浦一輝

天使1 小沢道成

天使2・テンコ 大杉さほり


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『鴻上尚史の「声」のレッスン』 | トップ | yhs『青春したい!』 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

観劇三昧」カテゴリの最新記事