2024/12/20
・地方の大学に在籍しているギャツビーが、そこで知り合った恋人アシュリーと一緒に、地元のニューヨークに戻ってきて自らの人間関係を整理する話。
・彼は、頭がよく金持ちの家に生まれ育ちがいい。賭け事に強く、ピアノも弾ける。彼女も家柄よく美人。演者はティモシー・シャラメだから見た目も完璧。
・必ずしも誠実な人間とも言えず、とても共感できる要素のないはずの人間なのに、見ていて不思議と嫌な感じはしない。恋人のアシュレーも同じ。
・恵まれている人にも恵まれている人なりの苦労があるという単純な話ではなく、全体に漂う「人間とはこんなもの」という諦念、人間を俯瞰で見ている感じが強い。
・アシュレーの行動も不用心すぎるけど、スター俳優に抱かれる千載一遇の機会があったら、恋人がいたとしても、いっぺん抱かれてみるかと思ってしまってもしょうがない。知り合いだったら止めるけど。
・若者同士、勢いと成り行きで付き合い始めたものの、「なんか違うな」で別れて、理屈と相性で別の人を選ぶというのは、とてもよくある話だと思う。
・ある若者の恋愛観が一段階進歩した話と言える。
・エキストラにキスシーンさせる素人映画監督は本当にド素人だと思う。
・どんな映画を撮っていたのかは知らないけど、素人のエキストラに何やらせてるんだ。ギャツビーも断れ。
・実際に大学生のころ、お酒でやらかしたことはあったし、無茶な賭け事で金銭感覚がおかしくなっている人もいたし、総じて若者の不完全さを愛でる作品とも言えそう。
・菊池寛の小説で、生に執着する無様な武士を指して「There is also a man」と書いていたけど、同様に「これもまた若者らしさである」という視点を感じる。
・毛嫌いしていた母親との会話が、それまでの話全体を引き締めている。うまい。
・とは言え、全体的に性に奔放すぎる感じは文化の違いなのか若者観なのかなんなのか。
・「プラダ~」の時もそうだっただけど、ダサい服装と言えば青いセーターみたいな決まり事があるんだろうか。
・傘の形状が完全に半球なので、立ち止まっている時はいいけど、歩いたらすぐ濡れそう。
・兄の恋人の笑い声のエピソードは何をしたいのかよくわからなかった。
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