観劇三昧:演劇組織KIMYO『シティ』
2018/4/27
都会に出てきた写真青年が、自意識に振り回されながら、一回りして大きくなる話。
装置は上下左右にモニター四台と、電話ボックスよりやや大きい枠。
枠は自意識そのもので、ずっと枠内の狭いスペースで演技し続ける。
モニターから現れる別人格に行動をのっとられる見せ方がおもしろい。こういうギミックは好き。
ほぼ一人一役の会話形式なんだけど、別人格があるので実質三人分。
異なる存在が、最後に混ざり合って少し成長する。
がんばってもやすんでも失敗する。あっちでもこっちでも失敗して、振り出しに戻ってみると少し前進している。
普遍的な人間の成長の縮図。
最初と最後のシーンも、単純化すれば誰もが似たような人生ということなのかも。
終盤はいい感じで自意識から開放されるけど、たぶんすでに別の種類の檻に囲まれているはずだと、うがった見方をしてしまう。
人生はたぶんその繰り返し。
■作品紹介(観劇三昧HPより引用)
公演時期 2014/01/10
上演時間 00:24:39
出演者:藤原孝喜
スタッフ
作・演出:宮谷達也
舞台監督・舞台美術:岡田保
照明:瀧泉千尋(Rose et Noir)
音響・音楽:エスパー渡辺
制作:山本一樹
大道具製作:かすがい創造庫
宣伝美術:チーム㎡
あらすじ
演劇組織KIMYO Project“NICK”vol.3
「くしゃみ」より短編『シティ』
地元から都会に出てきた男の一人(×3)芝居。
都会に憧れ、都会に揉まれ、都会に挫折し、戻った地元は、違って見えた。
上下にあるテレビ映像に合わせた芝居。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます