遠藤雷太のうろうろブログ

何かを観たら、とにかく400字または1000字以内で感想を書きつづるブログ。

弦巻楽団『出停記念日』

2020-07-06 01:31:00 | 演劇を見てきた

2020/7/3

クラスの大半が出席停止になった教室で、残った生徒たちがそれぞれに時間や気持ちを持て余す話。

望む望まないにかかわらず、クラスから、学校から、友人関係から、人生から、それぞれの枠からはみ出した、どちらかというと多数派に入っていない人たちの話でもある。

各役を複数の役者さんが交代しながら演じる。椅子取りゲームのようだった。

一人一人を追おうとするとよくわからなくなるので、抽象度高めで見守る。

結果、個人の人となりや、人と人との会話劇を見るという感じではなく、各人の境遇に共通する要素が浮かび上がってきて、作品全体が一枚の絵のように見えてくる。

なので、作家性を強く感じる仕上がり。

演者の自由度は高いと思うけど、「同じ役を複数人で演じる」ことを、制約と取るか、面白味と取るかで出来が変わりそう。

誰もが多数派であり、誰もが少数派でもある。

その枠組は自分たちの周りにもたくさん重なっていて、うんうんうなづきながら楽しんだ。




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