遠藤雷太のうろうろブログ

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ヴィクター・フレミング監督『風と共に去りぬ』(1939年)※再視聴

2020-06-05 00:27:39 | NETFLIX/PrimeVideo/UNEXT/Apple TVで観た

前回

2020/6/4

・スカーレットが人生の逆風に抗い続ける話。

・南北戦争前夜の南部アメリカから始まる。

・wikiによるとアメリカでは1939年の公開。日本の公開は1952年というところにも歴史を感じる。

・恵まれた家庭に生まれ、容姿にすぐれている彼女は、何の不自由もなく生きている。

・周囲から甘やかされ、世間を知らず、人を見下し、注文も多い。実際に知り合いにいても、好きにはなれないタイプの人だと思う。

・そんな彼女に大小さまざまな逆風が吹く。

・本命のアシュレーからフラれる。恋敵の出産に立ち会う。南北戦争の敗戦。極貧生活。強盗。多額の税金。両親と二人の夫、子どもまで死んでしまう。

・次々と襲ってくる試練に、そのプライドの高さで対抗する。目まぐるしく変わる環境に対しても屹立し続けるさまは、とにかくかっこいい。

・それは傲慢さと言ってもいい。場面場面でその気持ちの強さが良い結果も悪い結果も招く。

・逆境には強いけど、平和になるとやりすぎてしまう。

・信念と傲慢、愛情と執着は紙一重…というか、全く同質のものであることがよくわかる。

・人間性のいいとこ取りはできない。

・前にも同じことを書いた気がするけど、スカーレットが『北斗の拳』のラオウのように見えてくる。

・その関係性で見ると、ライバルのメラニーはケンシロウだし、アシュレーはユリアになる。完全に男女が逆転している。

・物語の主人公としてやっぱり魅力がある。どこからどう見ても、脈は無いし、頼りにもならないアシュレー(特に後半)に、最後の最後まで執着してしまう残念なところも含めて。

・恋敵メラニーとの奇妙な友情や、振り回しているようで結局振り回されている可哀想なバトラーを含む四者の関係が最後の最後まで続く。

・211分は確かに長いけど、変わり続ける社会と変わらない彼女を対照的に描くには必要な時間。

・そういえば、前に見た『リーマン・トリロジー』でもアイルランド人の土地への執着の強さを語っていた。

・スカーレットと同時期に、隣の州でリーマン三兄弟も右往左往していたんだろうと思うとちょっと不思議な気持ちになる。


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