「ばあちゃん、今近くにいるんだけど、財布忘れたんで金貸してくれないかな」
これは10時にかかってきた電話。電話を取った婆猫が具合が悪くて寝ていると言ったら切れたそうだ。
「ばあちゃん、ばあちゃん、JRから貨物着いた?」
これは11時に掛かってきた電話。猫社長が出た。声は若い男、名前も名のらない。
「JR貨物?何それ」JR貨物って言ったらコンテナだろアホか。これはもしかしてあの悪名高いあれかも。
「あなた誰?まず名前を言いなさい」と言った。
「そっちこそ誰だよ」
何言ってる、お前が掛けてきたんだろ。
「掛けた方から名のるもんでしょ」と言うと男は番号を間違えたみたいだと言って
一方的に電話を切った。
午前中に二回も怪しげな電話が来るなんて気分悪、それにちょっと恐いなあ。
と普段ならそこで終わる話。ところが猫社長も想像できない続きが待っていた。
二時頃、警察の広報から電話があった。振り込め詐欺の注意を喚起する電話だった。なんとタイムリーな
で、猫社長は午前中に二回もそれらしい怪しい電話があったことを告げたわけだ。
するといったん電話が切れて、すぐに縁起警察安全化の穴熊という人から掛かってきた。
今日あったことを逐一話してたもれと言うのだ。
ことの顛末を話していると住所や年齢を聞かれだしたので、もしやと疑りの気持ちがむくむく湧いて
「あなた本当に警察の人?」と言ってしまった。
「お疑いはごもっともでございます。いったん切って縁起警察にかけ直して安全化の穴熊を
お願いしますと言って下されば私に電話が回りますのでぜひ」と言っている
「分かりました、わかりました」
半分疑心暗鬼もう半分はジョークだった。言わなきゃよかった。
どうやらこうやらで長電話をきったらまた電話。こんどは縁起駅前の交番の制服警官が今から
お家に伺いますって本当にすぐに来ちゃった。なんでえ、被害を受けたワケでも何でもないのにさあ。
それでまた最初からことの詳細を話したワケだ。さっきちょっとオーバーになったかも、そしたら玄関の前に覆面パトカーが止まって
別の私服の警官がやってきた。なんだか大事件の目撃者になった気分だ。
まじめな話、そうとうな数の振り込め詐欺の電話がその日一気に縁起村を襲ったらしい。なーるほど。
制服警官の若いお巡りさんは言葉遣いが丁寧でまじめそうでいつも笑顔を絶やさなかった。
で、つい猫社長の悪い虫が出た。こんどは百パーセント冗談だった。
「ねえ本当に警察官?コスプレってこともあるし、それ本当のピストル?」
「もちろん本物ですよ」とピストルの入っている皮のカバーをこちらに向けた
「じゃあ、一発撃ってみて」
「いえいえ、そのようなことをしたら私の首が飛びます」
「空に向けて撃てば大丈夫よ、そしたら本物の警官だって信じてあげる」
制服警官は笑いながら困った顔をしている。
「ジョーダン冗談マイケルジョーダン。犯人捕まればいいですねえ」
「今後も十分注意して下さい。また詳しい話を聞かせて頂くかも知れませんがその時は
よろしくお願いします」
ええ!またあ、もし殺人事件を目撃したとしたら一体全体どうなってしまうんだろう。
三泊四日くらいで警察署に泊まり込みかも。
しかしさあ、振り込め詐欺って最初から論理が破綻していると思うよ。だから変だなあと思ったら
どんどん質問攻めにしよう。
これは10時にかかってきた電話。電話を取った婆猫が具合が悪くて寝ていると言ったら切れたそうだ。
「ばあちゃん、ばあちゃん、JRから貨物着いた?」
これは11時に掛かってきた電話。猫社長が出た。声は若い男、名前も名のらない。
「JR貨物?何それ」JR貨物って言ったらコンテナだろアホか。これはもしかしてあの悪名高いあれかも。
「あなた誰?まず名前を言いなさい」と言った。
「そっちこそ誰だよ」
何言ってる、お前が掛けてきたんだろ。
「掛けた方から名のるもんでしょ」と言うと男は番号を間違えたみたいだと言って
一方的に電話を切った。
午前中に二回も怪しげな電話が来るなんて気分悪、それにちょっと恐いなあ。
と普段ならそこで終わる話。ところが猫社長も想像できない続きが待っていた。
二時頃、警察の広報から電話があった。振り込め詐欺の注意を喚起する電話だった。なんとタイムリーな
で、猫社長は午前中に二回もそれらしい怪しい電話があったことを告げたわけだ。
するといったん電話が切れて、すぐに縁起警察安全化の穴熊という人から掛かってきた。
今日あったことを逐一話してたもれと言うのだ。
ことの顛末を話していると住所や年齢を聞かれだしたので、もしやと疑りの気持ちがむくむく湧いて
「あなた本当に警察の人?」と言ってしまった。
「お疑いはごもっともでございます。いったん切って縁起警察にかけ直して安全化の穴熊を
お願いしますと言って下されば私に電話が回りますのでぜひ」と言っている
「分かりました、わかりました」
半分疑心暗鬼もう半分はジョークだった。言わなきゃよかった。
どうやらこうやらで長電話をきったらまた電話。こんどは縁起駅前の交番の制服警官が今から
お家に伺いますって本当にすぐに来ちゃった。なんでえ、被害を受けたワケでも何でもないのにさあ。
それでまた最初からことの詳細を話したワケだ。さっきちょっとオーバーになったかも、そしたら玄関の前に覆面パトカーが止まって
別の私服の警官がやってきた。なんだか大事件の目撃者になった気分だ。
まじめな話、そうとうな数の振り込め詐欺の電話がその日一気に縁起村を襲ったらしい。なーるほど。
制服警官の若いお巡りさんは言葉遣いが丁寧でまじめそうでいつも笑顔を絶やさなかった。
で、つい猫社長の悪い虫が出た。こんどは百パーセント冗談だった。
「ねえ本当に警察官?コスプレってこともあるし、それ本当のピストル?」
「もちろん本物ですよ」とピストルの入っている皮のカバーをこちらに向けた
「じゃあ、一発撃ってみて」
「いえいえ、そのようなことをしたら私の首が飛びます」
「空に向けて撃てば大丈夫よ、そしたら本物の警官だって信じてあげる」
制服警官は笑いながら困った顔をしている。
「ジョーダン冗談マイケルジョーダン。犯人捕まればいいですねえ」
「今後も十分注意して下さい。また詳しい話を聞かせて頂くかも知れませんがその時は
よろしくお願いします」
ええ!またあ、もし殺人事件を目撃したとしたら一体全体どうなってしまうんだろう。
三泊四日くらいで警察署に泊まり込みかも。
しかしさあ、振り込め詐欺って最初から論理が破綻していると思うよ。だから変だなあと思ったら
どんどん質問攻めにしよう。