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行間を読む想像力の養成(2)解説編

2010年11月02日 | 行間を読む想像力の養成
 インドで開催される予定のスポーツ大会が国民の激しい批判にさらされていることを報じたLet the Games Not Begin
という記事(TIME誌10月4日号)の四段落目から五段落目にかけて以下のようなくだりがあります。

Nevertheless, Kalmadi has promised that New Delhi's Commonwealth Games will be "better than the Beijing Olympics."

He might be right about that last point, but not in the way he intended.

 日本のマスコミならば「賛否両論がある。みんなでよく考えよう」といった書き方もあり得るかもしれません。しかしまともなジャーナリズムにおいてそんな無内容で歯切れの悪いことを書けば、間違いなくボツになるでしょう。この記事の筆者はインドで開催される予定のスポーツ大会に対して、明らかに批判的なスタンスで書いています。
 だから、He might be right about that last point, but not in the way he intended.には、一瞬「なぜだ?」という印象を受けました。でも読み進むとうまい捻りがきいていることがわかります。He might be right about that last point, とは、"better than the Beijing Olympics."を指しているのは明らかで、続く第五段落では、北京オリンピックが権力者の思惑通りに進んだことが述べられています。しかし第六段落冒頭では、Exactly the opposite is happening in India.となっています。
 インドでは、オズの魔法使いに登場するペテン師のような権力者の思惑通りに進んでいないから"better than the Beijing Olympics."であるという筆者の視点が明示され、記事全体は首尾一貫したものになっています。
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