中国警察が太平洋上の楽園を闊歩すると誰が想像できたのだろうか。写真はキリバスの浜辺 (jimmytommy / PIXTA)
中国共産党の太平洋島しょ国への浸透が危険な水域に達している。キリバス共和国が2月下旬、治安維持のために中国(共産党)警察を投入すると発表したことを受けて、米国は深刻な懸念を示した。同国には日本が建設した衛星追跡用のレーダー基地があり、我が国の安全保障にも影響を及ぼしかねない。
キリバスの警察当局は2月24日、「コミュニティ警察プログラムとIT部門を支援するため、中国警察官が派遣されることになった」と明らかにした。ロイター通信によると、中国側は地域の犯罪データベースを構築しているという。
米国は中国共産党のキリバスへの進出に警戒感を示している。米国務省の報道官は2月26日、中国警察の受け入れは「太平洋島しょ国の助けになるとは思えない。むしろ地域的・国際的な緊張をあおるリスクさえある」と述べた。
米議員からも懸念の声があがる。対中国共産党特別委員会のラジャ・クリシュナムーティ下院議員は「中国の警察活動はキリバスにおける影響力の増大を示す深刻な兆候だ」と指摘した。
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