ある年、張畏岩は役人になるための科挙という試験に落ちました。(photochic / PIXTA)
中国の明の時代、江蘇省の江陰に張畏岩(チョウ・ワイガン)という男がいました。地元では文章の達人として知られていました。
ある年、張畏岩は役人になるための科挙という試験に落ちました。男は試験の結果が貼りだされた掲示板の前で、自分に低い点数をつけた試験官をののしりました。自分こそ本当の学識を備えているという自信があったのです。
そこに道士が通りかかり、張畏岩にほほえみかけながら言いました。「あなたのお書きになるものは、きっとひどいものでしょうなぁ」
張畏岩は腹が立って言い返しました。「ばかにするな! おれの書いたものを見たこともないくせに、きさまに何がわかるか」
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