頭・下顎・首が前傾変位した原因は何なのか？

「先週、K子さんの家に２泊３日でお訪ねした折、

ご主人のOさんが、思いの外、体調が良くないことが分かりました。

・・頭（顔）が前方に変位し、下顎が下垂し、舌が前に出ていて・・

Oさんを整体するのは敬遠しようと思いつつ、

発つ直前に「Oさんの体を見せていただこうかな」と言ってしまい、

Oさんは、この言葉を待っていたかのようにスッと立ち上がり・・。

 

Oさんには横向きに寝ていただき、側臥姿勢で整体を行いました。

 側臥姿形からは、横から眺めた体の全体像(ライン)を見ることが出来ます。

-------案の定、頭と下顎と首が前方に傾斜し、傾きも見られました。

-------頭・下顎・首の要（かなめ）となる顎関節の変位が著しい。

これほどまでに前傾変位した原因は何なのか？

 

頭.下顎. 首は、肩.胴体の上にあり、・・肩や胴体と連動しています。

探っていくと、左の鎖骨が異様な変形をしていました。

「10年位前に、鎖骨を折ったことがある」とのこと。

～～なるほど、そのとき左鎖骨が曲がり、肩が変形して、やがて、

　　首と頭が曲がりつつ下垂していったのか、と推測されました。

鎖骨は硬く変形していて、ほんの少ししか修整できませんでした。

　（さかのぼると、鎖骨が折れた原因は体の前傾姿勢である可能性があります）

 

１時間余の整体で、

Oさんの頭.下顎.首 の前傾には改善が見られました。

側臥姿勢の全体像(ライン)も、より自然な姿形を見せていました。

しかし、この程度の改善では、、、どうにも追いつかないよ。

Oさんの容態に、どれだけの貢献が期待できるかと云えば、無に等しい。

 

Oさんへの私の整体施術は、単なるパフォーマンス、だったか・・。

自分の後ろめたさをカバーするためのものでしかなかったか・・と。

私の気持ちは、重くなりました。

これから先のOさんを思いやると、自分の非力が残念でした。

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人は、年をとるにつれ、前傾姿勢になっていきます。

前傾姿形というのは、

「腰が曲がる」「背中が丸くなる」姿形だけではありません。

「頭・下顎・首が前に出る」というのも、前傾姿勢の一つなのです。

「頭・下顎・首が前に出る」姿形は、体に様々な異変をもたらすのですが、

このことは、あまり知られていません。

なので、Miz 整体事例をもとに、

「頭・下顎・首が前に出る話」や、その要（かなめ）となる「顎関節の話」を続けたいと思います。