舌の話を書いていて、思い出したことがあります。
5年も前の話で、旧ブログにも書きましたが・・、
その時の強烈な印象は、今でも鮮明に思い出します。
皆さんは、独語症 ってご存知でしょうか。
相手がいないのに、独り言を喋りまくる病気です。
人目かまわず訳の分からないことを言ったり、怒鳴ったり。
Tさんには、独語症がありました。
整体室のベッドに横たわっている間、口の中でブツブツ言ってるかと思えば、突然声を荒らげて怒鳴り声を出したりして・・。
Tさんのご主人の話では、ひどい時は家の中で2時間もわめき散らしているとか。
Tさんの顎関節や頚椎にはかなりの異常がありました。
私は検査のため、口内に指を差し入れたことがあります。
直後、指は吸い寄せられるかのように、
Tさんの舌の中央に張り付きました。そして停止。
その時、Tさんの舌が異様な動きを見せたのです。
それはあたかも、押さえつけられるのを嫌がって、もがく感じ、
例えてみれば、鳥がバタバタと左右の羽を羽ばたく時のように、舌の左右が強い力で交互に激しく上下するのです。
「舌がひとりで動きまわっている!・・・暴れてる!・・」
・・・こんなことって、あるんだろうか?!
Tさんの舌は、所定の位置より浮き上がっているように感じました
・・・ホントにびっくりしました。
何らかの理由でスイッチが入ると、コントロールが効かなくなり、
舌が自動的に動き出してしまうのでしょうか。
そして、
心や脳裏に浮かんだことが、自動的に舌の運動に投影され、
言葉となって噴き出るのではないでしょうか。
・・それが、独語症の正体だとしたら・・・。
私は、Tさん以外の独語症の方を整体したことがないので、
舌が独自に動きまわる現象が、Tさんに限られた現象なのか、
独語症の多くに見られる一般的な現象か、分かりません。
イエスかノーか、すっきりさせたいものです、が・・。
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なお、独語症という病態は、統合性失調症の一つと言われています。
また、体の病気ではなく、心の病いだと言う人もいます。
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ところで、
Tさんは、現在、独語症の症状は全くありません。
頚椎や顎関節の異常も、パーフェクトではありませんが、改善されました。
しかし今日に至るまでには、多くの月日が費やされています。
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