これらの悪行の果報
【如是等罪。】
このようなものはすべて罪である。
【司命隨其輕重。奪其紀算。算盡則死。】
司命(寿命をつかさどる神)は罪の軽重に随って、その紀・算を奪い、算が尽きれば死ぬのである。
【死有餘責。乃殃及子孫。】
死んでも罪を帳消しにできなければ、子孫にまで災いが及ぶ。
【又諸取人財者。乃計其妻子家口以當之。漸至死喪。
人の財産を横取りして、妻子や家族の為に用いることを企て、少しずつ死に至らしめ、
若不死喪。則有水火盜賊。遺亡器物。
もし死ななければ、水害・火災・強盗・盗難に遭い、財産を失い、
疾病口舌諸事。以當妄取之直。】
病気になり、いろいろな訴訟を起こされて、奪い取った分は清算される。
【又枉殺人者。是易刀兵而相殺也。】
理由なく人を殺す者は、戦禍によって殺される。
【取非義之財者。】
非義の財(道義に反する財貨)を貪った者は、・・・
【譬如漏脯救飢。鴆酒止渴。
例えば腐った肉で飢えを満たし、鴆(ちん)という毒鳥の酒を飲んで渇きを癒そうとするようなもので、
非不暫飽。死亦及之。】
少しも空腹を満たせず、命を失うようなものである。
<第五段落 根本の追求>
「推本念初」(本を推し初を念ずる)
【夫心起於善。善雖未為。而吉神已隨之。
心に善の心が起これば、善の行いをまだしていなくても、吉の神はその心に感応して随う。
或心起於惡。惡雖未為。而凶神已隨之。】
また心に悪の心が起これば、悪の行いをまだしていなくても、凶の神はその心に感応して随う。
【其有曾行惡事。】
もしかつて悪事を働いたなら、・・・
【後自改悔。】
後に自己を悔い改める。
<第六段落 究極の目標>
【諸惡莫作。眾善奉行。久久必獲吉慶。所謂轉禍為福也。】
諸悪を行うことなく、多くの善を行い、久しく行えば必ず吉慶を得る。いわゆる“災い転じて福となす”である。
<第七段落 総括>
【故吉人語善。視善。行善。】
故に善人は言葉・見解・行為のすべてが善である。
【一日有三善。三年天必降之福。】
一日に三つの善行を積めば、三年で天は必ず福をもたらす。
【凶人語惡。視惡。行惡。一日有三惡。】
悪人は言葉・見解・行為のすべてが悪であり、一日に三つの悪行を犯す。
【三年天必降之禍。】
三年すれば天は必ず禍をもたらす。
太上の激励
【胡不勉而行之。】
どうして努めて善を行おうとしないのか。
翻訳文はご自身の判断でご利用いただいて結構ですよ。どの部分なのか翻訳の間違いにも気づかれたようですが、気づけるということは訂正できるはずですから、ご自身で訂正してご利用いただければと思います。(できれば指摘してほしいのですが)
私は現在、土日祝日もなく仕事で働き続けなければならない環境に身を置いており、翻訳に時間を割くことはできません。それどころか個人的な読書でさえ、僅かな時間しか作ることができません。
「提携」というのはどういう意味か分かりませんが、これから新たな翻訳にあなたと共同で取り組むという意味であれば、申し訳ないですが今の私にはそのような時間は作れません。なにしろ今の私の生活環境は、睡眠と食事の時間以外は仕事をしている状況なのですから。
私は2011年から数年間は集中して翻訳する時間を作れる生活環境でしたが、「このような翻訳活動ができるのは今しかない」ということを自覚して努力していたのです。