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チョウの散歩から鳥の散歩へ 

2013-11-15 | 僕の散歩道
木枯らし1号の力は甚大だった。
11月13日。今年のチョウの調査は、これで終わりだなと感じた。
最初のポイントの公園は、今が冬であることを造形したような景色だった。フラワーランドの名にふさわしく、確かに花は咲いている。しかし、動き回るものの姿が、全くなかった。チョウも、人も…。空の青さが、より一層の寒さを感じさせた。


花は有るのだが、冬を感じさせる公園 2013-11-13 世田谷

 モンシロチョウ(左)と、ウラナミシジミ 2013-11-13 世田谷

あちこち探し回って見つけたのがこの2匹。前回のログで、「次回調査時には、少なくとも、ウラナミシジミの姿は消えているであろう。」と書いてしまったのに、このありさま。生き物たちは、見事にこちらの思惑を裏切ってくれる。滑稽だ。まったく…。

個体数をカウントしている区間では、チョウは、ムラサキツバメが1頭だけ。光浴するアキアカネの姿が寂しさを誘った。
晩秋の日差しは低く。カウント区間の7割方は日蔭となってしまった。チョウたちが、飛び回る条件ではない。
いきなり暗い日陰の部分で何かが動き、流れの上にかぶさるカエデの下に入り込んだ。しゃがみ込んで、そっと眺めると、そこにはカワセミの姿があった。しばらく見なかったので、どこかに移動してしまったのだろうと思っていたのだが、ちゃんと、留まっていてくれたのだ。この冬は、ここをねぐらにしてもらえそうだ。手持ちのコンパクトカメラでは失礼な気がした。今度は、一眼のカメラで、その凛々しい姿を納めさせてもらおう。

 
チョウのカウント地点 左:2013-11-08 右:2013-07-30 世田谷

 
光浴するアキアカネ 2013-11-13 世田谷       カワセミ 2013-11-13 世田谷

このところカルガモが集結している、丸子川沿いの道へ出た。今日も沢山集合している。1,2,3と指さしながら数を数えたのだが、途中で指が止まった。色の違うのが居るのだ。双眼鏡で眺めると、マガモのオスが混じっていた。

 カルガモに混じるマガモ 2013-11-13 世田谷    マガモ♂ 2013-11-13 世田谷

丸子川沿いをさかのぼり、何カ所かのポイントでチョウを探したが、見られたのは、ムラサキシジミ、ヤマトシジミ、キチョウ、ツマグロヒョウモンがほんのわずか。よくルリタテハや、ウラギンシジミが現れる、熟した柿の木を眺めたが、やはり、なにも見つけられなかった。


熟した柿 鳥がつついたり、チョウが吸汁するのだが、今日はいない。2013-11-13 世田谷

ほとんどノートに記す事が無いまま、仙川に出てしまった。
いつも通り、橋の上から、中州(?)辺りを眺める。今日もいる、大きいのと小さいのが…。
近くまで行き覗き込んでみると、2羽の大きいの(カルガモ)が寄ってきた。御多分にもれず、このあたりから餌を撒く人がいるようで、人が覗き込むと、カモたちが寄ってくるのだ。寝込んでいた小さいの(コガモ)の中の3頭が気が付いて、よちよち歩いてきた。中州を離れ寄ってきた姿を見ると、きたない顔をしている。まるで、日焼けの後に皮膚が剥けるように、夏羽が抜け始めていたのだ。


換羽中のコガモ 2013-11-13 世田谷

最後の砧公園で、念のために今年にぎやかだった樹液を見に行った。さすがい、もう閉店かと思っていたのだが、細々とではあるが、まだ浸み出していた。ただしお客さんは、ちょっと変りもののベッコウバエが3頭だけ。顔を近付けると、確かに樹液の甘酸っぱいにおいが漂っていた。

 まだ浸み出ていた樹液(クヌギ:左)とベッコウバエ 2013-11-13 世田谷

今回で、チョウの調査は終了にしたい。この後は、小春日和に、ムラサキシジミや、ウラギンシジミなどの成虫越冬する蝶たちが、光浴をする姿が見られる程度だろう。

次回からは、長めのレンズを付けた一眼レフカメラを担いで、鳥の姿を探す散歩になりそうだ。