教育のとびら

教育の未来を提言 since 2007
presented by 福島 毅

さまざまな聴き方

2010-01-21 | 番組、記事、書籍コメント
「手ごわい問題は、対話で解決する(アダム・カヘン著)」p138には、オットー・シャーマー氏による4つの聴き方の分類が出てきます。

1)ダウンローディング(downloading)
自分自身のストーリーを支持しないストーリーには耳を貸さず、支持するストーリーのみ選択的に聞きとるやり方。原理主義者・独裁者・専門家・傲慢な人たちの間でおきているもの。

2)ディベーティング(dbating)
討論か法廷のように、「外側から」互いの話や考えを聞くようなやり方。

3)リフレクティブ・ダイアローグ(reflective dialogue)
自分自身の声を内省的(リフレクティブ)に聴き、他の人の話を共感的に聴く。

4)ジェネレーティブ・ダイアローグ(generative dialogue)
自分や他人の内側から聴くばかりではなく、「システムの全体から」聴く。

こういわれて見ると、われわれの聞く態度のほとんどが、1)ないし2)のタイプであることに気づかされます。自然に3)や4)のような聴き方ができるには、多くの経験を積む必要がありそうです。

また、ダイアローグ(対話)に参加している人は、観察者・傍観者から主体的な参加者にならねばならず、ただ反応することから何かを創造していくというプロセスにコミットしていくことが必要なようです。そしてそうした場(環)境を整え設定するというのもまた重要なプロセスということになるわけです。
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