野の花 庭の花

野の花や山の花は心を慰めてくれます。庭園に咲き誇る花は心をはなやかにしてくれます。

ほんのりと薄い青が涼やかにみえるブルーバード(槿シリーズ02)

2019年08月09日 11時02分10秒 | 

ブルーバードは、名前から予想されるほど青いムクゲではないようだ。ムクゲに青は難しいのだろうか。いずれ紹介する「紫盃」という品種のものが、とくに青くみえる。それでも白やピンクの品種が多い中では、ブルーバードのほんのりと薄い青が夏の日差しで涼やかにみえる。

(2019-07 東京都 神代植物公園) 

 



ムクゲ ブルーバード
アオイ科の落葉低木
ムクゲの原産地はインド、中国でブルーバードはアメリカで作出された園芸種
学名はHibiscus syriacus 'Blue Bird'

ごくごく薄い青紫の花が涼しげに咲いている。
強い光のもとでは薄いピンクに見えることもある。
かつてムクゲの中で一番青に近い色と言われていたそうな。
今はブルーサテンという品種が一番青に近いらしい。 

肉厚な葉がいかにも浜辺の植物らしいハマゴウ

2019年08月09日 06時22分12秒 | 

海浜植物として有名なハマゴウ。浜で生える匂いのある植物という命名。浜で這うからハマハイだという名付けもある。平地ではあまりみかけないが、植物多様性センターでは地面に這いながら、多くの花をつけていた。このように土壌の質を工夫すれば、海浜の植物も生育できるわけだ。両面に微毛が密生する肉厚な葉がいかにも浜辺の植物らしい。果実は球形の核果で、水に浮き海流に流されるというのも、浜辺の植物らしい繁殖のための工夫だろう。波媒花というわけだ。

(2019-07 東京都 神代植物公園) 

ハマゴウ(浜栲、Vitex rotundifolia)はハマゴウ属の常緑小低木で砂浜などに生育する海浜植物。別名ハマハイ、ハマボウ(アオイ科にもハマボウがある)。

特徴
茎は地面を這い、半ば砂に埋もれて伸びる。枝は4稜があり、直立または斜上し、高さは30-70cmになる。葉はふつう単葉で、まれに3出複葉になるものもあり、対生する。葉身は楕円形から広卵形で、長さ3-6cm、幅2-4cm、縁は全縁、裏面は白い毛で被われる。葉柄は長さ5-10mmになる。

花期は7-9月。枝先に円錐花序をつけ、芳香のある青紫色の花をつける。萼は長さ3-4mmの鐘形で5歯がある。花冠は長さ12-16mmになる漏斗状で、5裂し唇形になり、下部の裂片が他の裂片よりはるかに大きい。雄蕊は4個、花柱は1本で花冠を突き抜け、柱頭が2裂する。果実は球形の核果で、水に浮き海流に流される。 

分布と生育環境
日本では、本州、四国、九州、琉球に分布し、海岸の砂浜に群生する。内陸の淡水湖である琵琶湖沿岸にも生育する。世界では、中国、朝鮮、東南アジア、ポリネシア、オーストラリアに分布する。

砂が吹き飛ばされて何mも横に伸びた茎が露出する場合もある。砂に埋もれても負けずに伸びるのは海浜植物として重要な適応である。

利用
果実は蔓荊子(マンケイシ)と呼ばれる生薬で鎮痛、鎮静、消炎作用がある。蔓荊子散などの漢方薬に配合される。

全体にユーカリの葉に似た芳香があり、古くは香として用いられたため「浜香」と呼ばれたといい、また「浜這」の意ともいう。