オレガノはハーブとして有名だが、食用のオレガノと花オレガノではかなり外見が異なる。花オレガノは苞葉が花びらのようにピンクや淡いグリーンで、本来の花はその間から小さく顔を出している。重なり合った苞葉の薄い緑のグラデーションがなんともシックだ。
(2019-07 東京都 神代植物公園)
オレガノ・ケントビューティー
科名 シソ科
学名 riganum 'Kent Beauty'
大きさ 10cm~15m
這うように伸びる
主な開花期 6月~7月
シソ科オレガノ属はヨーロッパ、地中海沿岸に15-20種が分布します。草姿はバラエティーに富んでおり、形態によってオレガノを代表とする「オレガノ類」、マジョラムをはじめとする「マヨナラ類」、本種が含まれる「花オレガノ類」の3種に分けられます。前者の2種は芳香のある茎葉を料理やお茶などに利用するハーブとして親しまれています。花オレガノ類は主に観賞用で、花のすぐ下に付く苞葉(ほうよう)が大きく発達するのが特長です。
ケントビューティーはギリシア原産の「スカブルム種」と、トルコ原産の「ロツンディフォリウム種」の交雑種の中から器量の良いものを選抜・育成した園芸品種です。苞葉が花びらのようにピンクや淡いグリーンに色づきます。花はピンク色で重なり合った苞葉の間から顔をのぞかせるように付きます。葉は灰色がかった緑で、細い茎は立ち上がらずに這うように伸びます。上品な雰囲気の草姿で、鉢植えや寄せ植えに適しています。