<登山口付近からキナバル山を望む>
[復刻版] キナバル山登頂記:プロローグ(旅の概要と出発前日)
(アトラストレック)
2002年3月14日(木)~3月20日(水)
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/120ec50d11abb7112749f1417eaaae02
<旅の概要>
■旅の日程
今回のキナバル山登山の旅は,下の表に示すように,2002年3月14日(水)に,東京(成田)からコタキナバルへ移動してから,第7日目の3月20日までの間に,コタキナバルリゾート,サバ鉄道試乗,キナバル山登頂を体験してから,クアラランプールを経由して東京(成田)へ戻るというものである.
実は,私にとって,標高4000メートル級の高山に最初に登ったのが,このキナバル山である.その後,私は,まるで堰を切ったように,キリマンジャロ,モンブラン,メンヒ,ユングフラウ,ピスコ山(ペルー),エルバート山(アメリカ),ツブカル山(モロッコ)など4000~5000メートル級の山に登り続けた.こんな私の登山熱に火を付けてしまったのが,このキナバル山である.
なお,この表は私たちがコタキナバルに到着直後,現地の旅行社が参加者に配布したものである.
■旅の概要
下の図のように,3月14日に東京(成田)からマレーシア航空の飛行機でコタキナバルへ移動する.
キナバル山の登山を終えてから,3月20日にコタキナバルからクアラランプールを経由して東京(成田)に戻る予定である.
■参加者名簿
今回の旅の参加者は以下の7名+ツアーリーダー1名,計8名(男6名,女2名)である.参加者の平均年令は,正確には分からないが,多分,60歳代前半ぐらいだろうか.かなりコンパクトなグループである.
KI氏(男) 埼玉県
KI氏(女) 埼玉県
MO氏(男) 香川県
DI氏(男) 大阪府
YJ氏(女) 香川県
FH(私・男) 神奈川県
AY氏(男・ツアーリーダー)
<出発前>
■卒業式だけは…
当時の私は,まだ現役バリバリ,浜市内にある某大学に勤務していた.
運が悪いことに,出発日の前日,3月12日には卒業式がある.
翌,13日には今学期を締めくくる各種の儀式が開催される.しかし,出発日の14日の成田集合が朝の早い時間なので,鎌倉の自宅からその日の朝出発したのでは到底集合時間に間に合わなくなる.やむを得ず13日中に成田まで移動しておかなければならない.
12日の卒業式では,2年半にわたり,苦楽を共にしてきたゼミ生ともお別れである.毎年のことだが,卒業式で辛いお別れをしなければならない.
私は,事前の11日に,「卒業式だけは出席するが,翌,13日の各種の会合には,私用で申し訳ないが休暇を取らせて貰います」という内容の詫び状を担当課長宛に提出して,学部長のお許しを得ることができた.少々後ろめたい気持ちもあるが,まあ,これで晴れた気分でキナバルへ行く事ができる.
蛇足になるが,休暇中の海外渡航については,ずっと前から所属長経由で手続きをして許可を得ていたが,その時点では,まさか出発日前日に成田まで移動しなければならないとは夢にも思っていなかった.
■出発間際は大忙し
私は,当時,大学に附属する某研究所の所長をしていた.その頃,研究所では情報システムを活用したBtoBの研究成果を単行本に纏める作業をしていた.私はこのプロジェクトのリーダー役だった.そんな関係から,研究成果を某出版社から単行本として出版することになっていた.私は,出発日の前日,つまり13日の夜まで,この単行本の最終原稿の取り纏めに大わらわだった.
もうひとつ,今年の秋にアイルランドのコークで開催されるIS2002という国際学会のエントリー手続きをインターネットを使って進めていたが,種々のトラブルがあって,今日13日にやっと手続きを完了した,“ヤレ,ヤレ…”である.そんなこんなで,エントリーの手続きが完了したのは,自宅を出発する30分前であった.
蛇足ながら…
後日,この学会には研究者仲間数名と一緒に参加して,拙い論文を発表した.学会が開かれるのを機会に,当時,オランダに転勤していた長男一家を訪問し,生まれて間もない孫娘と2日間ばかり戯れた.その孫も,2014年4月から,浜山手にある某女子中学の1年生になる.誠に歳月が過ぎ去るのは早いものである.
なお,この学会でアイルランドを訪問したときの記録は,あるランド訪問記として,すでにこのブログ上で公開済みである.
2002年3月13日(水) 快晴・ほかほか陽気
<成田へ>
■当日になって慌てて準備
昨夜まで,ゴシャゴシャした身辺整理に追われっぱなしで,3月13日を迎える.今日は成田空港近くのビジネスホテルで前泊する予定である.
私は午前中に自宅から15分ほど離れたところにある「東京○…○」という靴の専門店に行って,650円也の旅行中に履く下履きの靴を購入する.この店で売っている一番安い靴である.
午後になって,今回の旅行を主催するアトラストレック社のAOさんから,電話が架かってくる.AOさんは今回のツアーリーダーを務める方である.
私はもう一度携行品をチェックしてから,台所にあった2リットルのお茶のボトルをリュックに入れる(当時はお茶を機内に持ち込むことが可能だった).そして,風呂に入ってから下着などを山用のもの着替える.
■成田空港へ
13時30分,最後のメールのやり取りを行ってから,パソコンの電源をオフにする.
13時52分,自宅を出発する.機内持込の荷物はリュックに,その他の携行品はキャリーバッグに入れて引きずって,自宅から10分ほどの所にある湘南モノレールの駅まで歩く.
大船から,横須賀線14時21分発エアポート成田に乗車する.15両編成の前の方の車両の有るボックス席に座る.大船では電車は空いていたが,東京駅を過ぎる頃にはかなり混雑し始める.
電車は成田空港第2ビルに定刻16時03分に到着する.例によって2ヶ所の改札を通過する.さらにパスポートを係員に提示し,荷物検査を受けてから,やっと空港ビルに入る.
改札口を出て左手にあるコンビニに立ち寄る,ここで明日の朝食用の600円也のシャケ弁を購入する.明日の朝,慌ただしく朝食のためにレストランを探し回るのが面倒なので,コンビニ弁当にしてしまう.
<ホテルで前泊>
■混雑するリムジンバス
第2空港ビルの2番バス乗り場へ移動する,17時10分発のリムジンバスに乗車する積もりである.すでに30人ほどの列ができている.殆どが外国人.もう外国に居るような気分になる.
途中の交通渋滞でバスは10分ほど遅れて到着する.バスに乗車して辺りを見回すと日本人はほとんど居ない.
“この人たちがホテルの窓口で,パスポートを提示しながら宿泊手続きをしていたら,随分と時間が掛かるだろうな…”
と察した私は,一番前に近い補助席に座る.バスは補助席を含めて満席になる.バスに乗れない客も数人出てしまう.
バスは,約20分ほどで,今夜の宿泊場所,成田東急ホテル前に到着する.
私はサッサとバスから降りて,ホテルのカウンターに1番乗りする.ここは日本のホテル.だから日本人である私はパスポートを提示する必要はないので,直ぐにチェックイン手続きは完了する.私の後ろにはチェックインの順番を待つ人が長蛇の列を作っている.
私が宛がわれた部屋は,1035号室.10階のシングルベッドの部屋である.
■ホテルの部屋
早速,荷物を引きずりながら,エレベーターを使って,割り当てられた1035号室に入る.
私の第一印象は,
“狭い部屋だな…!”
である.
小さなシングルベッド1基で部屋が一杯になっているような印象を受ける.このシングルベッドを中心にチマチマとテレビや机が並んでいる.
<成田東急のシングル部屋>
■夕食はコンビニ弁当で…
窓から外の景色を見下ろす.
窓ガラスが湿気で曇っているので,外がハッキリとは見えないが,眼下には大きな駐車場,そしてその先には広々とした森が続いている.私にはこのホテルが一体どの辺りにあるのか皆目見当が付かない.
まずは風呂に入る.
風呂に入った後,折角だから,ホテルのレストランでも覗いてみようかと思う.部屋に備え付けられている案内書を見ると,どうやら1階と11階に食事処があるようだ.
両方の階にあるレストランを覗いてみる.何れのレストランでも最低1,500円ほど出さないと夕食にありつけない.まだこれから旅に出る段階で,浪費は許されない.イクラ夕食でも,1000円を越えるような高い夕食は食べたくない.
私は部屋に戻って,明日の朝食の積もりで購入したコンビニ弁当を,夕食に充てることにする.
■宅配便で荷物を自宅へ返送
夕食後,荷物を整理する.
明日からの旅は,熱帯である.自宅から成田までは,まだ寒いので冬の服装で来ている.これから,旅の間,邪魔になる.私は着用してきた冬着一式,約2キログラムを,ホテルから自宅宛に宅配便で返送することに決める.
ホテルフロントで使用済みの段ボール箱分けて貰い,そこに不要の衣類を詰め込んで,自宅宛に送り返す手続きを済ませる.
そのついでにホテル近くの売店に行って,明日の朝食用のカップソバ,口直しのチョコレート,アイスクリームを購入してから部屋に戻る.
アイスクリームを嘗めながらテレビを見ていると,だんだんと眠くなる.
正確には就寝時間を記録していないが,21時頃就寝する.
(つづき)
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(編集中)
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