<成福寺>
新春の鎌倉:鎌倉七福神と周辺の社寺史跡を巡る(1):大船駅から円覚寺へ
(山旅スクール5期「鎌倉トレッキング会」定例会)
2011年1月10日(月・成人の日)
<散策地図>
<大船駅から出発>
■定刻より9分遅れて大船駅を出発
昨日の春のような暖かさから一変,今日は晴れてはいるが,朝から冷たい風が吹いている.とにかく寒い.
今日は祝日,成人の日である.多分,鎌倉駅周辺は大変な人出だろうと予想する.そこで,混雑を避けるために,鎌倉駅や北鎌倉駅は敬遠して,大船駅で待ち合わせることにする.そして,定刻9時30分,参加予定者全員が揃う.
今日の参加者は順不同で,トドさん,ホッシーさん,ノシイカさん,野菜漬物さん,Nさん,ジャイアンさん,それにFHこと私の7名である.男性1人,女性5名,中性1人,女性上位の怖いチーム編成である.
定刻に集まったものの,恒例のように女性群のオシャベリが始まる.そして,ついつい,定刻より9分遅れて,9時30分,大船駅から歩き出す.
■離山地蔵尊
今日の予定は,これから鎌倉七福神を廻って江ノ電長谷駅までの約9.8キロメートルを,夕方の16時過ぎぐらいまでに歩くことになっている.途中で道草をしていると,午後からの行程が少々きつくなることが予想される.
まずは駅前の大通りを東へ直進,大船中央病院前で右折,南へ向かう.この辺りまで来ると閑静な住宅地になる.道路の西側には,かつて亀甲山,腰山,地蔵山と呼ばれる離山三山があったが,大正から昭和初期に掛けて切り崩されたという(資料1,p.214).現在でも道路の西側に山の痕跡のような台地が続いている.
離山の山裾に当たるところにある離山地蔵尊をお参りする.
■成福寺
次いで小袋谷陸橋脇の道を,ほぼ線路沿いに住宅地の中を抜けて亀甲山に突き当たる.そして,山麓を回り込むようにして,10時06分に亀甲山成福寺に到着する.ここは鎌倉にただ一つの浄土真宗のお寺である.開山は北条泰時の子,泰次といわれている(資料2,pp.102-103).ご本尊は阿弥陀仏.
隣接する墓地の奥の山肌に大きなヤグラのような岩穴が見えている.近くまで行ってみたかったが遠慮する.この岩穴は,泰次が修行したと言われる「亀の窟」だろうか.私には正確には分からない.
本堂を拝んでいると,隣の庫裏から住職らしい方が現れる.私達は軽く会釈して,そっと寺を立ち去る.
■厳島神社
成福寺の裏手に廻る.目の前に鳥居がある.その鳥居の奥には長い石段が続いている.野菜漬物さんが,
「石段があったら登るんですよ・・」
と元気がよい.
石段の袂,向かって左側に寛文10年(1670年)という年号が刻まれた庚申塔が安置されている.
長い石段を登った山頂は厳島神社の境内になっている.一同,神妙な面持ちで詣でる.
<権兵衛踏切から円覚寺へ>
■小さなトンネルを潜る
同じ石段を下って,住宅地の中の路地をクネクネと進んで,小袋谷交差点近くに出る.車の渋滞が激しい道路を渡って,再び狭い路地に入る.路地をほんの少し進んだところで,小さなトンネルを潜る.そして,横須賀線の線路脇に出る.
■八幡神社(小八幡)
道路の南側は横須賀線の線路である.かなり頻繁に電車が走っている.やがて山側の路地を少し入ったところにある長い石段の前で,またもやどなたかが登ろうと言い出す.
「階段の上には八幡神社がありますが,参拝後,またこの階段を降りますよ・・それでも良ければ登りましょう・・」
資料1(p.212)によれば,この神社は地元の方々から小八幡の呼ばれているようである.また,石段の左側崖下には観音堂があったが,1965年頃取り壊されたという.
<八幡神社の長い階段>
<観音堂跡>
■鎌倉最古の庚申塔
八幡神社の石段を下りて,権兵衛踏切で左折,ほんの一寸進んですぐに右折する.進行方向右手は山麓が崖になっている小さな尾根が続く.道の左手は住宅地である.やや急な登り坂を5分ほど登ると,八雲神社の境内に到着する.境内裏手には寛文5年(1665年)の年号が刻字してある庚申塔他多数の石塔が並んでいる.資料1(p.206)によると,この庚申塔は鎌倉最古で,かつ,最大のものだという.
■八雲神社から富士山を望む
庚申塔を回り込むようにして,山の南側に廻る.台の住宅地の向こうに,雪で真っ白な富士山がとても良く見えている.
資料1(p.206)によると,文明年間,山ノ内上杉と扇ヶ谷上杉が争っていた頃,上杉憲房が武運長久を願って,京都祇園の八坂神社をこの地に移したものだという.
<八雲神社>
<八雲神社から台と富士山を望む>
■円覚寺を通過
八雲神社から雲頂庵,白雲庵の前を通って山門前に出る.沢山の参拝客とすれ違いながら,円覚寺から外へ出る.
今日の主目的は七福神巡りである.従って,残念ながら円覚寺派ゆっくろは意見せずに,そのまま通過する.
<円覚寺境内>
<まだ円覚寺の効用が楽しめる>
(つづく)
資料1;鎌倉市教育センター(編),2009,『かまくら子ども風土記』鎌倉市教育委員会
資料2;鎌倉商工会議所(監),2008,『改訂版鎌倉観光文化検定公式テキストブック』かまくら春秋社
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/bd18a6d2ef981c30abde702ca6e93005
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http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/1b1bcc50dd2a68ae022bda8030c4cb51
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