リフトでルアペフ山登山口へ
2006年1月30日(月) その1
<<ルアペフ山登頂>>
今日は,ニュージーランド北島の最高峰,ルアペフ山へ登る日である。
夜中に何回か目が覚める。
ベッドがあまりにフカフカしていて,ちょっと寝返りを打つとベッド全体がユラユラと揺れているような感じが続き熟睡できない。何だか寒天の上に寝ているような気分である。それでもウトウトしている内にモーニングコールの6:30になる。もう少し寝ていたいが,仕方なく起きあがる。
すぐにトイレ。今朝は調子がよさそうである。だから昨日のようにトレッキングの途中で大権現を催すことはないだろう。真夜中に雨が降っていたものの,今,外を見ると多少雲が浮いているが,良く晴れ渡っている。窓からトンガリロ山の山頂まで良く見えている。ただ山麓から雲が沸き上がっているようなので,果たして天気が持つかどうか心配である。
7:00から7:50まで,グラウンドフロアーにあるホテルのレストランで朝食を摂る。例によって食べ過ぎないように充分気を付けているつもりである。それでもどうしても食べ過ぎるようである。トマト,椎茸,コーン,ハム少々,バナナ1本,スイカ1片,ヨーグルト,パンが,節制したつもりの今日の朝食である。
朝食後,部屋へ戻る。そして,もう一度,登山の準備を見直す。その後,念入りにストレッチをする。窓から今日登るルアペフ山が,まだ良く見えている。今のところ素晴らしい天気のようだが,どうやら蒸し暑そうである。
ガイドと添乗員から,飲料水を沢山持っていくように,何回も注意を受けている。私はキャメルバックに2リットルほどの水道水を入れてリュックに装備する。ランチボックスの中に水が1リットル入っているという。したがって,全部で3リットルの水を持参することになる。これだけあれば,まあ十分であろう。
8:28,ロビー入口でランチボックスを貰い,小さなバスに乗車。すぐに発車する。広々とした山麓を2車線の舗装道路が走っている。前方にこれから登るトンガリロ山が見える。山腹にはいくつかの雪渓が残っているようである。
8:39,1500メートルの地点で,バスの運転手が警笛を鳴らし,誰かに合図を送っている。どうやら,昨日一緒だったガイドが,この辺りの現場で働いているので,彼に挨拶の合図をしたようである。でも,果たして警笛が彼に聞こえたのだろうか。
8:41,私達を乗せたバスはケーブル駅に到着する(標高1610メートル)。駅前のちょっとした広場に2階建ての建物がある。
その建物の軒下にリュックを下ろして,身支度を整える。建物の中に入ると,すぐに売店がある。衣類,小物,土産品など細々としたものを売っている。売店の奥はレストランである。数名の客がノンビリと座っている。その奥にトイレがある。売店を冷やかしたり,用を足したりして,この建物の中で,暫く休憩を取る。そうこうしている内に,何時の間にか,辺りに霧が立ち込め始める。お天気が心配である。この辺りの天候は,何時も急変するので,予報がとても難しいようである。
9:05,リフト往復の乗車券を貰って,順次,リフトに乗る。成り行きで,私はバーダーさんと一緒にリフトに乗る。すぐに霧が濃くなってくる。私達の前を行く人達が霧の中にシルエットのように霞んで見える。まるで幽玄の彼方へ旅をしている人を見ているような幻想的な光景である。
9:14,リフトを降りる。ここは標高1745メートル。つまり,9分間に140メートルほど登ったことになる。つまり,分速15.5メートルということになる。やけに遅い気もするが,どうだろうか。高度計のリスポンスが悪くて正確に計れていないのかもしれない。
私達が乗ったリフトと並行して,もう一本のリフトが,ここまで来ている。ここから上は,私達がこれから乗り継ぐリフトしかない。多分,冬場には,スキーを楽しむために,ここまでリフトで登り,ここから滑り降りる人が多いのだろう。
リフトを乗り継ぐために,徒歩でほんの少し移動する。ガイド頭のスコッティさんが,勝手にリフトの電源を操っている。まるで,この辺りの親分のように取り仕切っている。
9:20,第2リフトに乗る。相変わらず霧の中である。辺りは何も見えない。正に五里霧中である。9:32,リフト終点に到着する。終点の標高1965メートルである。したがって,12分間に約210メートル登っている。分速17.5メートルで登ったことになる。リフトってこの程度の速度なのだろうか。
(第15話おわり)
2006年1月30日(月) その1
<<ルアペフ山登頂>>
今日は,ニュージーランド北島の最高峰,ルアペフ山へ登る日である。
夜中に何回か目が覚める。
ベッドがあまりにフカフカしていて,ちょっと寝返りを打つとベッド全体がユラユラと揺れているような感じが続き熟睡できない。何だか寒天の上に寝ているような気分である。それでもウトウトしている内にモーニングコールの6:30になる。もう少し寝ていたいが,仕方なく起きあがる。
すぐにトイレ。今朝は調子がよさそうである。だから昨日のようにトレッキングの途中で大権現を催すことはないだろう。真夜中に雨が降っていたものの,今,外を見ると多少雲が浮いているが,良く晴れ渡っている。窓からトンガリロ山の山頂まで良く見えている。ただ山麓から雲が沸き上がっているようなので,果たして天気が持つかどうか心配である。
7:00から7:50まで,グラウンドフロアーにあるホテルのレストランで朝食を摂る。例によって食べ過ぎないように充分気を付けているつもりである。それでもどうしても食べ過ぎるようである。トマト,椎茸,コーン,ハム少々,バナナ1本,スイカ1片,ヨーグルト,パンが,節制したつもりの今日の朝食である。
朝食後,部屋へ戻る。そして,もう一度,登山の準備を見直す。その後,念入りにストレッチをする。窓から今日登るルアペフ山が,まだ良く見えている。今のところ素晴らしい天気のようだが,どうやら蒸し暑そうである。
ガイドと添乗員から,飲料水を沢山持っていくように,何回も注意を受けている。私はキャメルバックに2リットルほどの水道水を入れてリュックに装備する。ランチボックスの中に水が1リットル入っているという。したがって,全部で3リットルの水を持参することになる。これだけあれば,まあ十分であろう。
8:28,ロビー入口でランチボックスを貰い,小さなバスに乗車。すぐに発車する。広々とした山麓を2車線の舗装道路が走っている。前方にこれから登るトンガリロ山が見える。山腹にはいくつかの雪渓が残っているようである。
8:39,1500メートルの地点で,バスの運転手が警笛を鳴らし,誰かに合図を送っている。どうやら,昨日一緒だったガイドが,この辺りの現場で働いているので,彼に挨拶の合図をしたようである。でも,果たして警笛が彼に聞こえたのだろうか。
8:41,私達を乗せたバスはケーブル駅に到着する(標高1610メートル)。駅前のちょっとした広場に2階建ての建物がある。
その建物の軒下にリュックを下ろして,身支度を整える。建物の中に入ると,すぐに売店がある。衣類,小物,土産品など細々としたものを売っている。売店の奥はレストランである。数名の客がノンビリと座っている。その奥にトイレがある。売店を冷やかしたり,用を足したりして,この建物の中で,暫く休憩を取る。そうこうしている内に,何時の間にか,辺りに霧が立ち込め始める。お天気が心配である。この辺りの天候は,何時も急変するので,予報がとても難しいようである。
9:05,リフト往復の乗車券を貰って,順次,リフトに乗る。成り行きで,私はバーダーさんと一緒にリフトに乗る。すぐに霧が濃くなってくる。私達の前を行く人達が霧の中にシルエットのように霞んで見える。まるで幽玄の彼方へ旅をしている人を見ているような幻想的な光景である。
9:14,リフトを降りる。ここは標高1745メートル。つまり,9分間に140メートルほど登ったことになる。つまり,分速15.5メートルということになる。やけに遅い気もするが,どうだろうか。高度計のリスポンスが悪くて正確に計れていないのかもしれない。
私達が乗ったリフトと並行して,もう一本のリフトが,ここまで来ている。ここから上は,私達がこれから乗り継ぐリフトしかない。多分,冬場には,スキーを楽しむために,ここまでリフトで登り,ここから滑り降りる人が多いのだろう。
リフトを乗り継ぐために,徒歩でほんの少し移動する。ガイド頭のスコッティさんが,勝手にリフトの電源を操っている。まるで,この辺りの親分のように取り仕切っている。
9:20,第2リフトに乗る。相変わらず霧の中である。辺りは何も見えない。正に五里霧中である。9:32,リフト終点に到着する。終点の標高1965メートルである。したがって,12分間に約210メートル登っている。分速17.5メートルで登ったことになる。リフトってこの程度の速度なのだろうか。
(第15話おわり)