<大平山山頂から三浦三山を望む>
陽春の鎌倉:法華堂跡・大窪寺薬師如来・権兵衛山周遊
(山旅スクール5期「鎌倉トレッキング会」例会)
2010年4月25日(日)
<トレッキング地図>
■鎌倉駅に集合
昨日(4月24日)に引き続き,今日も絶好の行楽日和である.
私は,昨日も,別のグループの例会で,終日にわたって鎌倉を散策していたが,今日は,また別のグループにお付き合いして,陽春の鎌倉を一回りする予定である.今日の参加者は山旅スクール5期同窓生9人と,昨日も一緒になった私の山友達,仙人を加えて,総勢10人(男性3人,女性7人)である.
今日の参加者は,昨日の参加者とは違って,全員が少なくとも北アルプスの主要名峰や,中級の冬山山行も経験している方々である.メンバーの中には,モンブランやペルーの高山の経験者も居る.私は水平歩行距離は最低でも10キロメートル,累積登攀高度約400メートル以上になるように,予めコースを設定していた.
10時丁度に鎌倉駅改札口前に集合である.定刻前に全員が揃ってしまう.さすがに山仲間はパンクチュアルで気分がよい.
本日の参加者は,順不同で,野詩歌さん,煮物漬物さん,お母さん,Dさん,Nさん,トドさん,マオリ酋長さん,仙人,山欠菌病原体の10名である.
■鶴岡八幡宮
絶好の行楽日和,しかも日曜日とあって,鎌倉駅前は観光客でとても混雑している. 10時丁度に鎌倉駅前を歩き出す.まずは小町通りに入る.小町通りの入口付近では,道路の両側に立っていた電柱が地中に埋め込まれたために,視覚的にも随分と広くなったように感じる.
小町通りを少し進んだところで右折して,若宮大路に出る.そのまま北上して,10時30分に鶴岡八幡宮に到着する.今日のメンバーの中にも,過日倒壊した大イチョウのその後を見たいという方々が居られるので,大イチョウのあった場所まで寄り道をする.
八幡宮の境内は,今日も相変わらず混雑している.サンタクロースのような独特の風貌をした仙人は,鎌倉の中では,やたらと知人が多い.早速,居合わせた守衛と立ち話を始める.仙人と私は,
「そういえば,そろそろアオダイショウが顔を出しているかな・・・」
と雑談.なぜならば,例年,春になると源平池の石垣にアオダイショウが出るから.
早速,意見ほとりまで寄り道する.期待通りにアオダイショウが石垣の割れ目で日向ぼっこをしている.私たちが覗き込んでいると,野次馬が寄ってくる.
「あそこにアオダイショウが居ますよ」
と教えると,大多数の人が「ギョッ」とたじろぐ.たじろぐ様に,綿は内心「これは面白いぞ」と思っている.
<石垣の間のアオダイショウ>
■源頼朝墓
鶴岡八幡宮を通過して,横浜国大附属中小学校前にでる.昨日と同じコースである.
西御門から清泉小学校脇の道を北上して,源頼朝墓を詣でる.ここまでは,昨日の散策と全く同じコースである.我ながらよくもまあ飽きもせずに同じような所を歩いているなと感心する.
■天園ハイキングコースに出る
ここからの経路は,残念ながら,このブログで明示することはできないが,多少の断崖,滑りやすいトラバース道,ヤブ道などを辿って,最終的には天園ハイキングコースに出る.ここまでの山道では全く人に会わなかったが,天園ハイキングコースに出た途端に,沢山のハイカーとすれ違う.
<緑陰の散策路>
■大窪寺薬師如来
途中で,鷲峰山(しゅうぶぜん)山頂の四国八十八カ所巡りの大窪寺薬師如来を参拝して,大平山を目指して,のんびりと歩く.ごく軽装の若い人から,重装備の登山姿の人まで,実にさまざまな格好の方々が歩いている.私たちの前に.私たちとほぼ同じ年齢層の方々,数名のグループが歩いている.全員がストックを持っている.装備も立派.でも,どことなくアンバランスな感じを受ける.皆さん,ストックに頼って,へっぴり腰で歩いている.山旅スクールに入って,歩行技術の基礎を教われば,山歩きがもっと楽しくなるのに・・・と思ったが,そんなこと余計なお世話なので,何も言わずに追い越させて貰う.
<大窪寺薬師如来参拝:高いところにあるので大変>
■大平山で昼食
12時27分,鎌倉の最高峰,大平山山頂に到着する.天気が良いので,山頂から東京湾を通り越して千葉の方まで見通せる.さらに遠く三浦三山,楠木山,二子山,阿部倉山,仙元山,逗子マリーナなどのパノラマが広がっている.
暫くの間,山頂の眺望を楽しんだ後,山頂直下の広場へ下る.広場では沢山のハイカーが昼食を摂っている.私たちも広場の片隅で車座になって昼食を摂ることにする.上空では数羽のトンビが,ハイカーの食べ物を狙って旋回している.
私たちが座ると直ぐに,隣で食事をしていた女性が,気の毒なことに,食べ物をトンビに奪われてしまう.私たちの仲間でも,野詩歌さんが過去に2回ほどトンビの襲撃を受けたことがある.
何時ものように煮物漬物さんが,お手製の料理を沢山広げる.どれもこれも大変美味しいので大好評である.煮物漬物さんは農業をしている.したがって,私たちに提供されるものは,勿論,無農薬自家製野菜である.この美味しいこと.とても筆舌には尽くしがたい.それこそ奪い合うようにして馳走になる.
マオリ酋長さん他からも,沢山のネーベンの提供を受ける.
<煮物漬物さんの素晴らしいご馳走>
■仏の顔が彫られている裏道
昼食後,峠の茶屋前を通過.丁度,こちらを向いた茶屋の女主人に,
「・・こんにちは,今日は通過します・・」
と挨拶して,展望の良い岩塊へ向かう.
残念ながら春霞のために富士山は見えないが,新緑が一段と鮮やかになった山並み幾重にも重なって見えている.山並みの先には鎌倉の市街地,さらにその先に材木座,由比ヶ浜の海岸が見えている.
眺望を楽しんだ後,獅子舞谷に少し降りたところから左折して,ハイキングコースの裏道に入る.途端にハイカーの姿が見えなくなる.細い裏道を東へ進む.途中,岩肌に仏の顔が彫ってある所を通過する.誰が,いつ頃,この仏の顔を彫ったのか,手許の文献では分からないが,この細い道が信仰に関係のある道のような気がしてならない.
<草葉の陰に仏の顔が見える>
■赤杭のある坂道
ここから先のルートも,ブログで明示することはできないが,赤杭が点々と続く尾根道を下る.広葉樹林が繁茂する尾根沿いの下り坂を進む.なだらかな下り勾配の道が暫くの間続く.やがて,急な下り坂を下り終えると馬場ヶ谷に出る.川を渡って対岸を下る.
2度ほど川を渡り返してから,道が川の中に消える.道が消えたところに小さな池がある.この辺りは知る人ぞ知る隠れた紅葉の名所でもある.ここで小休止.
「皆さん,これからどうしますか? ここから三つのルートがあります.このまま川を下って十二所へ出るか,あるいはお塔の窪を登って天園ハイキングコースに出ても良いし,少し戻って権兵衛山経由で十二所神社に出るのも良いですよ.ただ,30~40分,余計に歩きますよ・・」
<馬場ヶ谷を下る>
<二度皮を渡る>
■権兵衛山から十二所神社へ
結局,全員がもっと歩きたいという.そこで,暫くの間,往路を引き返して馬場ヶ谷を登り返す.そして,鎌倉霊園の西端に出る.霊園の縁を回って,権兵衛山の登山口に到着する.登山口近くの公園でトイレ休憩をかねて一休みする.
10分ほど休憩を取った後,権兵衛山の山頂を目指して登る.登山道は深い広葉樹林帯の中を登る.
登り始めてから数分で権兵衛山に山頂を通過する.そこから先は滑りやすい下り坂になる.滑らないように注意しましょうと呼びかける前に,早々とNさんが尻餅をつく.ただ,この辺りは全く危険はないので,尻餅をついてもズボンに泥が付くだけなので,まあ,大したことはない.
<権兵衛山を目指して坂道を登る>
<一寸休憩>
■バスで鎌倉駅へ
14時52分,権兵衛山を下り終えて十二所神社境内に到着する.ここで小休止.
「この近くにバス停があります.バスで鎌倉駅まで出られますよ.バスに乗りますか,それとも歩きますか?」
と全員に伺う.
お母さん,Dさん,Nさんの3人が,
「折角,バスがあるんだから,バスに乗りましょう・・」
と弱音を吐く.私は内心で,
「なんだ・・先ほど,あんなに強気だったのに・・」
と呆れている.
結局,この3人に私が付き添って,4人がバス組.残り6人が徒歩組になる.そして,小町通り「モア」で落ち合うことに決める.
バス組は,14時56分にバス停十二所神社に到着.バスの到着をひたすら待つ.金沢八景発鎌倉行のバスが定刻より15分ほど遅れて到着する.バスの車内は結構混雑していて,3人の中で座れたのは1人だけ.
バスの車窓から,何気なく外を眺めていると,泉水橋を過ぎた辺りで,道路の左側をトボトボと歩いている徒歩組を見つける.
「まだ,こんな所を歩いてる・・・この分だと,「モア」で大分待たされるな・・」
と後の段取りが気になり始める.
バス停報国寺に到着すると,沢山の観光客がドッと乗り込んでくる.その後,バス停に停車するたびに乗客がドンドン増える.枝れ道のバス停では,ついに乗り切れないほどの超満員になる.ここから鎌倉駅まで歩いても,せいぜい15分.
「なんで,これっぽっちのところをバスに乗ろうとするんだろう・・」
内心で私は呆れている.この人たちにヒア○○○酸を呑ませなければ・・・
<十二所神社>
■小町通り「モア」で懇親会
バスは,16時過ぎに,漸く鎌倉駅に到着する.一番疲れているはずのお母さんが,せっかちに歩き出す.小町通り「モア」へ向かう.昨日も「モア」へ寄っていたので,連続2日間のモア通いである.
私はホットコーヒーを注文.徒歩組の到着を待つ.昨年,急性胃炎で辛い思いをした私は,1日当たりのコーヒー摂取量を2杯と自主規制している.だから,せめて1杯はインスタントでなく,喫茶店で賞味したいなと思っている.
私たちがお店に入ってから,およそ15分待った頃,徒歩組も無事に「モア」に到着する.
暫くの間,雑談を交わす.同じ釜の飯を食べた山仲間なので,気が置けない会話を楽しむ.私の案内で,皆さんが喜んでいただけたことと,鎌倉が一層好きになってくれたことで,私は大満足である.
1時間ほどでお開き.
水平歩行距離11.1キロメートル(鎌倉まで徒歩で),累積登攀下降高度366メートルのプチ登山だった.
帰宅後,明日,某展覧会公募に応募する3枚の水彩画の最終チェックを行う.そうこうしている内に,瞬く間に夜になってしまう.
明日は折角の好天気なのに,絵の搬送などで,丹沢へは行けない.明後日も雨らしいので,丹沢はお預け.一体,何時になったら丹沢へ行けるのだろう.
<ラップタイム>
10:06 鎌倉駅前歩き出し
10:30 鶴岡八幡宮(10:40まで見学)
10:47 源頼朝墓
11:05 百八ヤグラ前十字路
12:27 大平山(13:13まで昼食)
14:10 馬場ヶ谷分岐点の池
14:32 鎌倉霊園休憩所(14:42まで休憩)
14:52 十二所神社(14:54まで休憩)
14:56 バス停十二所神社 着
[トレッキング記録]
■水平歩行距離 11.1km
〃 9.0km(バス利用者)
■累積登攀下降高度 366km
■所要時間(休憩時間込み:バス利用)
鎌倉駅 発 10:00
バス停十二所神社着 14.56
(所要時間) 4時間56分(4.93h)
水平歩行速度 9.0km/4.93h=1.82km/h
(おわり)
「鎌倉あれこれ」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/d23b37b14577ee3771971b56d48dd9c7
「鎌倉あれこれ」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/c3fcaafc63ed7b072a6d37fc269f278a
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