中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ミルフォードサウンド(11):第6日目(トレッキング4日目)(1):アーサー川とマッカイ滝を楽しむ

2011年03月01日 00時07分51秒 | ニュージーランド:ミルフォードサウンド

                               <緑に囲まれたクインティンハット>

    ミルフォードサウンド(11):第6日目(トレッキング4日目)(1):
         アーサー川とマッカイ滝を楽しむ
             (スケッチ旅行)
       2003年1月28日(火)~2月5日(水)

第6日目:2003年2月2日(土)

<トレッキング4日目の行程>

■トレッキング第4日目全行程地図



■トレッキングルートの概要
         (区 間)            (区間距離)
   クインティンロッジ → ダンブリンハット        3.2(km)
   タンブリンハット  → ポートジェット         5.6
   ボートジェット   → マッカイ滝           1.6
   マッカイ滝     → ジャイアントゲート       5.6
   ジャイアントゲート → サンドフライポイント      5.6
        (合 計)                     21.6(km)

   サンドフライポイント→ ミルフォードサウンド(船で移動)    
   ミルフォードサウンド→ マイスターピークロッジ(港のすぐ近く)


<クインティンハットからタンブリングハットまで>

■地図(32-34km)


■クインティンハットを出発
 いよいよトレッキング4日目である.
 7時丁度,朝食.
 何となくモタモタしていて,出発時間が7時30分頃になってしまう.一行の中では,かなり遅い出発である.
 「まずいな,途中,少し急いで歩かなければ・・・」
と思いながら,添乗員のK島さんほか数名の遅い日本人集団と一緒に,現地ガイドに急かされるようにして,クインティンハットを出発する.
 本日の歩行距離は,少し長くて21.8キロメートルである.
 ガイドブックによると,「距離は一番長いが,比較的平坦な道を進む.途中のアーサー谷には尾瀬を思わせるような木道(bord walk)が随所に設置されている.多くの滝を通り過ぎてサンドフライポイントへ到着する.ここがミルフォードトラック約55キロメートルの終点になる」と書いてある.

■サザーランド滝遠望
 今日出発するクイティンハットは起点から32キロメートルの所にある.広場から左手のトラックから歩き始める.出発間もなく(7時47分),今来た道を振り返ると,昨日夕方訪れたサザーンランド滝の上2段が良く見えている.
  滝の周辺には霧が立ち込めている.あるいは霧ではなく滝壺から舞い上がる水しぶきかも知れないが,風にながされてか,たなびいて見えている.滝の水量は,ガイドブックに載っている写真よりも大分多いように思える.
 しばらく,ここで小休止して風景を楽しみたいと思ったが,この先の行程が心配なので,そのまま歩き続ける.この辺りからジェントルアニー(Gentle Annie)と呼ばれる岩の多いトレッキングルートになる.
  

■アーサーリバーと合流
 8時頃,32.7キロメートル付近を通過する.ここで,ローミングバーンとアーサー川が合流する.このあたりは洪水のときには通行不能になるという.そのときは回り道をしなければならないようである.
 この辺りで,1978年に大崩落があったという.周囲は素晴らしい山並みに囲まれている.エドガー山(Mt.Edgar,海抜1689m),ダンプリングヒル(Dumpling Hill,海抜600m),雪の女王(Lady of the Snow,海抜1832m)が間近に見える.
 ダンプリングヒルは岩山である.山頂部分が氷河によって削られてできた山だと言われている.
  アーサー川の上流には,ピランス山(Mt. Pillans,海抜1405m)が聳えている.何という素晴らしさだろう.
     

<タンブリングハットへ>

■地図(34-38km)
  

■延々と続く木道(ボードウオーク)
 8時15分,34.5キロメートル付近を通過する.300メートルほどの木道が延々と続く.



■見事な林
 木道の終わりに近付くと見事な林が続くようになる.歩いていても,実に心地よい.
      

■ダンプリングハット
 9時28分,ダンプリングハットに到着する.ここは,インデペンデントワーカーの宿泊地に指定されているところのようである.
 ハット手前が,ちょっとした広場になっている.背後には素晴らしい山並みが続いている.広場に立ち止まって,辺りの風景を見とれていると,無数のサンドフライがうるさくつきまとい始める.あわてて防虫剤を顔,首,手に塗りたくるが,気分は余り良くない.
 9時28分,サンドフライが余りにうるさいので,ハットに飛び込む.入口の扉はサンドフライが入らないように二重になっている.中では数名の先客が雑談している.私もスタッフからスープを貰って雑談に加わる.
 「どうぞご自由に召し上がってください(Please, help yourself)」
と言われるので,遠慮せずにタップリと頂戴する.
 これらの材料すべてを,3人の現地スタッフが担いできたものだと分かっているので,何とも申し訳ない気分になる.
 数分休息の後,再び広場に出て周辺の風景をスケッチする.
 私がスケッチしていると,後からハットから出てきた連中が,私が道に迷っているのかと勘違いして,
 「お~ぃ,,,,道はこっちだよ・・・」
と注意してくれる.
 スケッチしているんだと英語で言うのも面倒なので,
 「どうもありがとう・・すぐそちらへ参ります」
とだけ,ニッコリのボデーランゲージを添えてお礼を言う.
    

<マッカイ滝とベルロック>

■地図(38-42km)
  

■アーサー川
  ダンプリングハット付近から,アーサー川が良く見える.川岸の両側から,岩塊が迫っている.その向こうに山脈が連なっている.


      

谷間の散策路
 39キロメートル手前で,ダイヤモンドクリークを渡る.行く手にはデンンジャーマウンテン(Danger Mountain,海抜1835m)の雄姿が望める.また,対岸にはマッケイクリーク(Mackay Creek)とスティープヒル(Steep Hill,海抜,1640m)が見える.
 40キロメートル付近では,アーサー川が静かな沼のように水をたたえている.周囲の山陰やブナ林が水面に影を落としている.40キロメートル付近にあるボートシェッドハット(Boatshed Hut)は,そのまま通過する.ルートの右側の日陰にあるハットは何となく陰気な感じがする.
 42キロメートル付近で川を渡る.切り立った谷間を縫うようにして,激流がざわざわと音を立てながら流れ下っている.とにかく素晴らしい渓谷である.
 この辺りから,道の両側は山深い谷間になる.木道が前方に見える.川の右岸を木道がクネクネと続く.あまりに美しい風景なので,ときどき立ち止まって,見入ってしまう.10時05分,本道の木道から離れて,少しばかり回り道をする.そこからマッケイクリーク橋(Mackey Creek Bridge)を渡る.
  橋の上からマッケイ滝を見下ろせる。ここは,アーサー谷でも有数の見所だという。流れ落ちる滝が,大きな岩に当たって左右に分かれて流れ落ちる.絵はがきでもよく見かける風景である.この辺りは湿度が高いらしくて,ジメジメとしている.


      

■ベルロック
 本道に戻ると,有名なベルロックがある.外から見ると,大きな逆三角形の岩のように見える。ベルロックの下に潜り込んでみる。薄暗い中,天井を見上げてみると,に向かって空洞になっている.
 この空洞はマッケイ滝の水で削られてできたものだと言われている.その岩が水に流されて,上下逆になって,今の場所に落ち着いたものだという.
 私の後に,英国人の女性がやってきた.どんなところかと私に質問する.
 「もう少し,中に入ってご覧なさい」
と言ったが,
 「怖いから見ないで良いわ」
と言って,内部を見ないまま通り過ぎる.
    
         <向かって右側の隙間から中を覗くことができる>

       
                 <下から覗くと釣鐘のような形の空洞になっている>

                                                                       (つづく)

「ミルフォードサウンド」の前回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/4d5d17d7392f8a8a6c3378e9539f9661
「ミルフォードサウンド」の次回の記事
http://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/cc3f778e04243f7d67b7c42a6c8e0da9



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