中高年の山旅三昧(その2)

■登山遍歴と鎌倉散策の記録■
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ルートバーン(23):ルートバーントレッキング第2日目(5)

2011年04月28日 07時40分20秒 | ニュージーランド;ルートバーン

                                 <コニカルヒル山頂>

     ルートバーン(23):ルートバーントレッキング第2日目(5)
            (湘南カラビナ隊)
       2002年1月25日(金)~2月5日(日)

第6日目:2005年2月1日(火)
(つづき)

23 コニカルヒル登山

<ハリス避難小屋>

■ハリス避難小屋で休憩
 
ハリス避難小屋は沢山のハイカーで賑わっている.私達湘南カラビナ隊の一行も,外国人のハイカーに混じって,避難小屋の軒下に集まっている.
 避難小屋の片隅のテーブルがある.その上に,ジュース類が並べてある.
 ガイドのチャドが,
 「お好きなものをどうぞ・・」
と勧める.
 これらの飲み物すべては,チャドと2人のガイドが背負って運んできたものである.私達は,ガイドに感謝しながらジュースを頂戴する.


■ランチボックス
 小屋のベンチに座って,出発時に頂戴したランチボックスを開く.ビニール袋の中に,沢山の食べ物が入っている.それも,食べ物をそのまま放り込んだだけという印象を受ける.日本の旅行社から配られる弁当と比較すると,いささかデリカシーに欠ける嫌いがあるが.こちらの方が実質的だとも言えよう.
 とにかく量が多いので,とても,とても,全部は食べられない.


<コニカルヒルを往復>

■オプションコースへ出発
 13時47分,ガイドのチャドが,
 「さあ,オプションコースのコニカルヒルへ行く人,出発しますよ」
と声を掛けて先頭に立つ.
 私は今まで何時も後ろの方から出発していたが,今回は先陣グループに入って登ることにする.外人グループの中から背の高いカナダの紳士(これからカナダ紳士と呼ぶ),ミルフォードサウンドからの参加の東京組2人,フクロウ,消防隊長,私,それに若干の人たちが先陣となって出発する.大部分の荷物は小屋に置いたままの軽装である.
 見晴らしの良い平原を少し下ってから,かなり急傾斜の登り坂になる.チャドのすぐ後ろに着いたカナダの紳士とフクロウがどんどん先に登っていく.私はすぐ前にいるミルフォード組2人の遅い足に妨げられて,自分の速度で登れない.しばらく我慢していたが,遂に我慢できなくなって,
 「先に行かせてください」
と声を掛け,2人の先にでる.心の中では,
 「何も後ろの人が声を掛けなくても,足の速い人には,自発的に道を譲るのが当たり前だろう」
と愚痴を言っている.
 別に,先頭の2人に追いつくつもりはないが,やっと自分の好きな速度で歩けるようになった.消防署長も,多分,私と同じ気持ちだったのだろう.この2人を追い越して,すぐ私の後ろに付いてくる.
 道はだんだん険しくなり,岩稜地帯に入る.所々に残雪もあって,本格的な山路になる.何だか訳も分からずに嬉しくなってくる.私はさらに速度を上げて登る.でも,前を行く2人との距離は縮まらない.

<心地よい登山道>

■コニカルヒル山頂
 14時18分,一段と急な坂道を上り詰める.そしてコニカルヒルの山頂に達した.
 標高は丁度1500メートルである.ハリス小屋の標高が1277メートルなので,標高差223メートルを約21分で登ったことになる.1時間当たり約630メートルの速度である.短時間の登頂だったが,まあ,この程度の速度で登っていれば気分がよい.
 すぐに消防隊長が,頂上に到着する.
 「この方は,あきれるほど山に強い」
私は内心で彼女の強さに驚嘆している.
 頂上に到着すると,チャドが,私に,
 「あんたは凄い(You are good!)」
と言いながら,右手の親指を立てて,ニッコリする.
 一瞬何を褒められているか分からなかったが,要するに歩行速度が速いと褒められたようだ.正直なところ少し嬉しく思う.この年になって,何とか山道を歩くことができるのも,山旅スクールや,日頃,鎌倉の山道をぶらぶらしている成果なのだろう.鎌倉の山に感謝しなければいけないと思う.
 間もなく,仲間の全メンバーが山頂に到着する.のしいかさんが到着すると,辺りが急に賑やかになり始めた.
 「陽気な人がいると,座が明るくなって良いな」
とつくづく思う.

<コニカルヒル山頂付近からの眺望>

■チャドを囲んで集合写真
 すでに樹林帯を越えているので,見通しを遮るものは何もない.山頂は長さ200メートルほどのなだらかなラクダの背のようになっている.四方八方の山々が見渡せる.冷たい風が吹き付けるので少々寒い.お互いに写真を撮り合う.
 山旅スクール5期の皆さんで集合写真を撮る.真ん中にチャドに入ってもらう.そしてお互いに何枚かの写真を撮り合う.

<チャドを囲む山旅スクール5期の皆さん>

■ハリス湖を見下ろす
 ラクダの背を,頂上手前の急坂から見て,右手の奥まで行っていたカナダ紳士が戻ってくる.そして,私たちに,
 「あそこまで行くと,ハリス湖が見えますよ」
と教えてくれる.
 私たちもサドルの端まで行ってみる.そこから先は断崖になっている.断崖の上に立つと,V字形の谷間からハリス湖の一部が見下ろせる.素晴らしい風景である.私たちは狭い場所で入れ替わりながらハリス湖を眺める.

<コニカルヒルからハリス湖を見下ろす>

■下山開始
 15時45分,ガイドのチャドさんから,
 「そろそろ,小屋まで降りてください」
と指示される.私たち8名は揃って下山する.最初は全員で足並みを揃えて下り始める.急坂の岩場に差し掛かると,のしいかさんが,
 「私,ここを登るときに,チャドさんに,手を引いて貰ったの」
と黄色い奇声をあげる.
 下山の途中で,皆の遅い歩きに,私は少々焦れったくなった.私の前にいたフクロウが,私たちを置いて,ドンドン早足で下りていく.私も皆より先に降りるのに,多少の後ろめたさがあったが,
 「先に行きますよ」
とメンバーに断って,フクロウの後に続く.
 かなり下ったところで,これからコニカルヒルに向かう東京組2人とすれ違う.
 15時10分,ハリス避難小屋を見下ろせる高台まで下りてきた.先に下りていったフクロウが,小屋の200メートルほど手前を,軽やかに歩いているのが見下ろせる.私は,フクロウに追いつこうとしていたが諦めた.その代わりに,素晴らしい風景を眺めながら,マイペースで下山する.

<美しいお花畑の中を下山>

再びハリス避難小屋へ
 15時16分,私もハリス避難小屋に戻った.
 ハリス避難小屋のテラスでは,大阪組の夫婦が休んでいる.お二人は,疲労しているので,オプションコースには参加せずに,この小屋で休憩を取っていたという.
 喉が渇いているのに気が付く.そこで,小屋に着くと,すぐにレモンスカッシュとオレンジジュースを立て続けに飲み干した.

<前方にハリス避難小屋が見え出す>
                                                  (つづく)

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[編集後記]

2011年4月27日(木)

     ~~~やっぱり,年には敵わない!~~~

 午前中は,ゴチャゴチャと纏めものをしながら,何となく自宅で過ごした.
 午後から一寸した雑用があったので,御船までブラブラ歩きをするつもりで,家を出た.ところが,歩き出して直ぐに,めまいを覚える.特に頭を左右に振るとめまいがして,足許がフラフラする.
 「これはまずいな・・」
と直感する.
 すぐに自宅へ戻り,万一足許がふらついたときの用心に登山用ステッキを持って,1キロほど離れたところにある深沢の病院を訪れる.
 病院の受付で,
 「めまいがするんですが・・・」
と診察を申し込む.
 「まずは内科で覧て貰って下さい・・」
ということで,長い時間,待合室でひたすら待つ.
 やがて,私の順番になる.
 医師は,ベッドに仰向けに寝かせた私の頭を持ち上げて前後左右に振る.つづいて,足の裏を棒のようなもので擦る.椅子に座らせて脛や足首をゴム製の槌で叩く.目の前に棒を持ってきて,棒の先を見るように指示する.そして棒を前後左右に動かす.
 「記憶が薄れたり,お箸を落としたりすることはないですか・・」
と聞く.
 昨年9月に,この病院で頭のMRIの検査を受けたことがある.そのときも異常なし.
 「念のため,血圧を測りましょう・・」
ということで,血圧測定.
 「おや,血圧が一寸高いな・・・血圧は測定する度にかなり変動するので,1回だけの測定では何とも言えませんが,減塩,運動に注意して下さい・・」
と諭される.
 どうやら,私が日課としているパソコンも,血圧を上げる誘因のようである.
 
 結局,医師の判断は,
 「この程度のめまいは良くあることです.脳の方も大丈夫なので,今日は薬は出しません・・」
 結局,何が何だか分からないまま,多少ふらつく足取りで帰宅する.
 何の処置もなかったので,まだふらつきは治らない.
 「やっぱり,一見,健康そうにみえても,年は年.特にパソコンは,ほどほどにしよう」
と反省する.
 ・・・という訳で,これまで,ほぼ毎日,ブログの更新をしてきたが,これからは週休2日程度にペースダウンすることにしよう.
 まあ,今日明日の2日間は,パソコンもほどほどに,自宅で静養することにしよう.
                                     (愚痴おわり)

 

 

 



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