<10年前,堀山の尾根道から富士山を望む>
2018年を振り返る;登山編(1);塔ノ岳に見る加齢により登山力の衰え
<2018年を振り返る;登山編>
2018年12月31日(月) 快晴
<平成30年もいよいよ今日まで>
▇長いようで短かった平成
平成30年も,今日,12月31日でいよいよ終わりである.
昭和64年(平成元年),私は長いサラリーマンを早期定年退職して,某大学にトラバーユした.そして,今から13年前に某大学も退職,サンデー毎日氏を続けている.大雑把に言えば平成になると同時に私の人生も大きく変化した.その平成もあともう少しで終わろうとしている.平成の30年は長い歳月だが,一方では随分と慌ただしく短かったなとも思える.
つい先日,2019年の年賀状を投函しながら思った.
”この10年の間に,差し出す年賀状の枚数も随分と少なくなったなあ~”
もっとも義理でやり取りしている年賀状も随分多いとはいえ,やっぱり10年という歳月の間には色々とあったなと述懐している.10年前には,今はもう旅立ってしまった何人かの親友も元気だったなあ~…
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▇まずは登山を振り返る
さて,湿っぽい話はこのくらいにして,今年一年を自分なりに振り返ってみようと思う.
まずは,登山編である.
ちなみに,登山とハイキングの区別は難しいが,自己流に次のように定義して統計を取っている.
登山;累積標高450メートル以上の山登りを登山という.
ハイキング;累積標高450メートル以下,または,水平歩行距離5キロメートル以上.
(水平歩行距離5キロメートル以下は”お散歩”として扱い,統計は取っていない)
平成30年の登山・ハイキングの実績は以下の通りであった.
詳細な分析は,ブログ記事には相応しくないので省略するが,ほぼ3日に1回の割合で登山またはハイキングをしていたことになる.ここ数年,遠方まで出掛けることが”ぐっと”少なくなった.
なおこれまで年に1回の割合で海外の山に出掛けていたが,ことしの海外遠征はゼロ.
登山(回) ハイキング(回) 備考
1月 2(塔ノ岳2回) 1
2月 5(塔ノ岳4回) 4
3月 5(塔ノ岳4回) 2
4月 2(塔ノ岳2回) 2(富士山すそ野1回)
5月 6(塔ノ岳5回) 2(富士山すそ野1回)
6月 3(塔ノ岳3回) 3(富士山すそ野1回)
7月 3(塔ノ岳3回) 2(富士山すそ野1回)
8月 6(塔ノ岳2回・北ア3日) 2(富士山すそ野1回) 北ア3日は3回にカウント
9月 5(塔ノ岳4回) 2(富士山すそ野1回)
10月 4(塔ノ岳4回) 4(富士山すそ野1回) 富士山すそ野は9月で中止
11月 2(塔ノ岳2回) 6(神奈美富山2日) 富山2日は2回にカウント
12月 4(塔ノ岳4回) 2
(合計)47(塔ノ岳39回) 32
登山+ハイキング=47(回)+32(回)=111(回)
※ほぼ3日に1回の割合で登山またはハイキングをしていたことになる.
▇10年前はもっと頻繁
冗長になるので,簡単に…
10年前には,登山だけで年間120~130日出掛けていた.それに比較すると,今は半分以下.やっぱり,年を追うごとに関数は減っている.
<10年前とのデータ比較>
▇10年前は別人
私は,ときどき,思わず弱音や愚痴をこぼすことがある.
”オレも随分と体力がなくなったなあ~…もうダメかな”
”あ~ぁ…! 今回も塔ノ岳まで3時間以上掛かっちゃった!”
なんていう愚痴である.
そんなときに,決まって,
「そのお年で…塔ノ岳山頂まで行けるだけでも凄いですよ!」
と言われたり慰められたりするが,当のご本人である私の気持ちはちょっと違うのである.
まずは以下の記録を見ていただきたい.
この記録は,10年前の記録と昨日の記録を比較したものである.
奇しくも10年前,2008年12月29日にも塔ノ岳に登っている.そのときの記録と昨日,つまり2018年12月29日の記録を併記したものである.
今は渋沢発大倉行1番バスに乗車しているが,10年前は30分後(平日の2番バス,休日の3番バス)に乗車していた.したがって歩き出しの時間は,10年前は今より約30分遅かった.
仮に今の私が大倉を歩き出した時間の30分後から10年前の私が歩き出したとすると,堀山の標識辺りで今の私は追い抜かれる計算になる.そして,堀山の家には2分遅れて到着.10年前の私が塔ノ岳山頂に到着した頃,今の私は漸く花立山荘から花立山に登っている最中である.
10年前の私の大倉から塔ノ岳までの所要時間は2時間14分である.それが今は3時間15分.1時間も余計に時間が掛かっている.
平素,山に登っていない人が,いきなり塔ノ岳に登ったら,私より若い人でも4時間以上掛かるかも知れない.いや山頂までたどり着けないかも知れない.でも,平素山に登っていない人から,
「3時間ちょっとで山頂まで登れるなんて,凄いですね…」
なんて褒められても,ちっとも嬉しくない.その理由は過去の自分と比較して,あまりに情けないからである(加齢による体力の減退は仕方のないことだが…).
[ラップタイム比較]
2008年 2018年
12月29日(62回目) 12月29日(39回目)
7:39 大倉歩き出し 7:10
7:43 登山口 7:18
7:51 丹沢ベース 7:27
7:58 観音茶屋 7:37
8:01 分岐 7:43
8:11 雑事場ノ平 7:54
8:13 見晴茶屋 7:56
8:25 一本松 8:16
8:37 駒止茶屋 8:35
8:46 堀山 8:46
8:52 堀山の家 8:54
9:07 戸沢分岐 9:16
9:09 萱場平 9:18
9:27 花立山荘 9:47
9:40 金冷シ 10:05
9:53 塔ノ岳山頂 10:25
(+4.2℃) (0.0℃)
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10:20 塔ノ岳 発 10:43
10:31 金冷シ 11:02
10:43 花立山荘 11:18
11:00 萱場平 11:37
11:02 戸沢分岐 11:39
11:17 堀山ノ家 11:47
11:22 堀山 12:02
11:32 駒止茶屋 12:12
11:42 一本松 12:26
11:52 見晴茶屋 12:30
11:54 雑事場ノ平 12:32
12:00 分岐 12:40
12:03 観音茶屋 12:44
12:08 丹沢ベース 12:50
12:18 登山口 12:57
12:20 大倉 着 13:02
登攀所要時間
7:39 大倉 発 9:47
9:53 塔ノ岳着 10:25
(所要時間)
2時間14分(2.23h) 3時間15分(3.25h)
登攀速度
1,269m/2.23h 1,269m/3.25h
=569.1m/h =390.5m/h
下降所要時間
10:20 塔ノ岳発 10:43
12:20 大倉 着 13:02
(所要時間)
2時間00分(2.00h) 2時間19分(2.32h)
下降速度
1,269m/2.00h 1,269m/2.32h
=634.5m/h =547.0m/h
▇違いを図示してみると…
このデータを図示してみると,この10年間の衰えがとても良く分かる.
この図の縦横軸ともに大倉から塔ノ岳山頂までの時間を表している.横軸は10年前の2008年,縦軸は今年(つまり2018年)の所要時間である.もし10年前と同じ所要時間で登れれば,途中のラップタイムは45度の対角線上に乗っかるはずである.ところが,この図から明らかなように,実績はこの対角線から大きく外れ,左に寄っている.この寄り方が大きいほど乖離が大きいことになる.
”どうだい! この差! 俺様の足許にも及ばないな…”
と,10年前の私が,今の私を見てあざ笑っている.
この図を見て特にビックリするのが,一本松から駒止茶屋までの所要時間の違いである.この間の12月28日には,特にユックリと登ったという認識は持っているが,こんなに差があるとは思ってもみなかった.
急いで補足するけれど…
私は現状を落胆するために,こんな資料を纏めているわけではない.このような現実を真正面から正確に把握して,自分の健康年齢をできるだけ長く保ちたいがためにやっている.決して嘆くために統計を取っているわけではない.
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▇余所様からは”凄い!”と言われるが本人は複雑
塔ノ岳大倉尾根コースの標準時間は登り3時間30分である.約1時間に1回,10分休憩を取ると仮定すれば,大倉尾根コースでは,途中3回休憩を取ることになる.3回の休憩時間は合計30分.したがって,休憩時間込みで,4時間で登れれば標準と言うことになる.
私が,いくら足が遅いとは言え,4時間は掛からない.そんなことから,
「3時間ちょっとで登れれば良いじゃないか…!」
と言われてしまう.
こんなとき,
”ち,ちょっと,待ってよ!”
と私は言う.
何も私は標準時間と比較しているのではない.あくまでも過去の自分との比較である.余所様のことはどうでも良いのである.ここんところがなかなか分かってもらえないまま,「良いじゃないか」と言われても,当の本人はちっとく嬉しくないのである.
特にここ数年,目を覆いたくなるほど体力が減退している.
<懐かしい10年前の写真>
▇みゃ~君の写真
10年前,もちろん尊仏山荘の愛猫で営業部長の「みゃ~君」は元気だった.
気立ての良い可愛いネコだったなあ~
この写真は,約10年前に撮影したもの.立派な毛並みのネコだった.
<2008/12/29のみゃ~君>
▇堀山の尾根道から富士山が良く見えた
冒頭の写真を再掲.
この写真は,10年前の12月29日に,堀山の尾根道(一部の人が富士見平と呼んでいた)から撮影した富士山である.
この場所から富士山を眺めるのがとても楽しみだったが,今は手前の木が大きく育ってしまい,富士山は殆ど見えなくなってしまった.
この写真を見比べると,余り変化がなさそうな樹木だが,10年の間に随分と成長しているのが分かる.植物もやっぱり生きているなを実感させられる.
<10年前;富士山が良く見えた>
<同じ場所の今;富士山が殆ど見えなくなった>
▇10年前の萱場平
まだ木道は設置されていない.凄い泥んこで参ったところだ.
<10年前の萱場平;雨が降ると泥んこが凄かった>
<今の萱場平;木道ができて歩きやすくなった>
▇10年前の元気なチャンプ
今も元気だが,10年前も元気だった.
<花立階段を登る10年前のチャンプ>
(つづく)
つづきの記事
↓
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/a91193e8cc8990992f398e7c8e5e925a
「丹沢の山旅」の前回の記事
https://blog.goo.ne.jp/flower-hill_2005/e/04afd1bc5e716abc6404ef6fb1e5aabd
「丹沢の山旅」の次回の記事
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